量は質を凌駕する

 ~ アウトドアと読書の日記

少年は、十四歳で家出し、物乞いや盗みで生計を立て各地を放浪していた。時はアメリカの開拓時代。あらゆる人種と言語が入り乱れ、荒野は暴力と野蛮と堕落に支配されていた。行くあてのない旅の末、少年は、以前より見知っていた「判事」と呼ばれる二メートル超の巨漢の誘いで、グラントン大尉率いるインディアン討伐隊に加わった。哲学、科学、外国語に精通する一方で、何の躊躇もなく罪なき人々を殺していくこの奇怪な判事との再会により、少年の運命は残酷の極みに呑み込まれるのだった―。『ニューヨーク・タイムズ』紙上で、著名作家の投票によるベスト・アメリカン・ノヴェルズ(2006‐1981)に選出。少年と不法戦士たちの旅路を冷徹な筆致で綴る、巨匠の代表作。

ブラッド・メリディアンブラッド・メリディアン
(2009/12/18)
コーマック・マッカーシー

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以前バルガス=リョサの「世界終末戦争」やガルシア=マルケスの「百年の孤独」を読んで、あの寂寞とした世界に触れたとき、こんな残虐な物語ではあるが、多分世界のいろんな国で同じような物語があるんだろうな、と思った。そして今回この作品を読んで、やはりアメリカにも同じ物語があった、と思った。これもまた、どこにも行き場のない殺戮と放浪の叙事詩だ。

解説ではここに登場する「判事」がコンラッドの「闇の奥」のクルツになぞらえられている。クルツは「地獄の黙示録」のカーツ大佐のモデルだ。この作品の発表が1985年だから、マッカーシーがカーツ大佐をモデルにして判事を書いた可能性は十分ある。坊主頭、博識。地獄の黙示録でカーツ大佐の帝国のあのショッキングなシーンを思い浮かべると、アメリカ人がインディアンやメキシコ人を殺戮するこの物語に驚くほど一致する。

マッカーシーの三部作でも登場する南の楽園メキシコ。本作でも判事率いる首狩り隊はメキシコの大地を駆け巡る。しかしそれは三部作とは異なり、明らかな侵略者としてこの地を黙示録に変えたというわけだ。150年前のこの歴史があって、50年前の三部作がある。これがアメリカの歴史だ。かつてはこうやってアメリカ人が地獄に変えたメキシコが、三部作では遠い楽園になった。アメリカという国の輪郭を浮かび上がらせる作品だ。

どんな殺戮の合間にも目にした植物の写生を欠かさない判事の姿が、どんなに忙しくても読書を欠かさないビジネスマン諸氏と被ってちょっと笑った。これで邦訳されたマッカーシーは全部読んだぞ。☆☆☆☆☆。

ストックホルムにあるアパートの一室で、鞭打たれて意識を失った売春婦が発見された。リトアニアから連れてこられたという売春婦は、すぐに病院に搬送され、彼女を連れてきたポン引きも国に強制送還され、事件は簡単に片付いたかに見えた。だが、病院で目覚めた売春婦の予想外の行動が、単純だったはずの事件を、スウェーデンの闇をえぐる大事件へと発展させてゆく…。『制裁』に続く、北欧発の衝撃的クライムノベル。


ボックス21 (ランダムハウス講談社文庫 ル 1-2)ボックス21 (ランダムハウス講談社文庫 ル 1-2)
(2009/04/10)
アンデシュ ルースルンド、ベリエ ヘルストレム 他

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昨日の記事で凄く大切なことを書き忘れていたので修整。今回のエンデューロでは、他のチームは1時間半なのレースを3人交替で走っていた!! これに悶さんはなんと一人で対抗して入賞したわけで、もはや人間業ではない。昨日の記事もその旨追記します。



今日は今度は妻が発熱、インフルエンザの可能性ありということで午前中は会社を休んで家事にいそしんだ。こういう時は、ユニフレームのライスクッカーよりも電子炊飯器のほうがええなぁ~(^^;
しかし息子よ、俺の味噌汁が飲めんのか?(笑)



結局妻はインフルエンザだったのだが、ああ、このまま会社サボりてえ~(笑)
息子は涙目で完食(笑)



北欧での薬物犯罪の実態を赤裸々に描いた最新作「三秒間の死角」と同様、北欧の売春・人身売買をテーマにしたサスペンス。今回は主人公のグレーンス刑事がなぜ恋人を失ったのかの経緯も明らかになる。

とにかく犯罪の実態についての描写がリアルだ。リトアニアからスウェーデンに連れてこられる少女たちと、その手口。24時間監視付きの売春宿。そして警察内部にまで及ぶ腐敗。元犯罪者が共著者だけのことはある。

「三秒間の…」ほどのスピード感はないが、読後の後味の悪さ、事件が解決しても犯罪は無くならない無力感など、作者の力量がうかがえる一作だ。☆☆☆☆。

先日少し書いたが、お台場で開催された「シクロクロス東京2014」観戦に行ってきた。シクロクロスとは、ドロップハンドルに少し太めのタイヤを履いたロードバイクみたいな自転車で、舗装されていない道を走る競技で、ロードの選手とかがオフシーズンにトレーニング代わりにやっていたのが最初らしい。実際にはシクロクロス専用の自転車だけではなくて、マウンテンバイクや極太タイヤを履いた自転車で参加している人もいた。



コースはお台場の砂浜と、砂浜と道路の境目の林(築山?)を跨って設定されており、その大半は砂地およびオフロードで、普通に自転車に乗れる箇所はゴール直前の100mちょっとだけ。あとは歯を食いしばって乗って漕ぐか、自転車を押すか、あるいは担いで走るしかない。まあなんというか、クレイジーな競技である。

クレイジーとかいうと他の競技だと選手の人からクレームが来るが、この競技に出場している人にはほめ言葉にしか聞こえないらしく、むしろうれしそうな顔をされるようだ。今回観戦に行く切っ掛けとなった悶さんも自称真性ドM(笑 この記事を書くために彼の過去のblogをざっと見返してみたが、いやー、ここまでドMだったかしら。

なおご本人の名誉のために申し上げておくと、彼はどうやら北関東地方の研究所で研究職をされている学究の徒であり、自転車は研究のストレス解消らしい(多分本人は否定するはずw)。彼のblogを見るとまず目に入ってくるのがこの自画像。(悶さん、お借りしました!)



この突き出たあごと頭から生えたドロップハンドル(最初はヤギの角かと思ったが)なら応援に行ってもすぐに見つかるわいと思っていたら、本人からこんな衝撃の告白が。





え、違うの? そりゃ残念。


以前からblogコメントのやり取りをしていたのだが、流れで3月に一緒にデュアスロンに出場することになり、ならば近くでレースがあるこの機会に一度お顔を拝見したいと思ったのが観戦した一つの理由だ。ご存知のように土曜日はドカ雪。しかも兄は木曜日から原因不明の体調不良に見舞われたため、この日は観戦を回避し、結局日曜日のエンデューロの観戦に行くことにした。このエンデューロがまた1時間半にわたり延々とコースを走るという、Mの真骨頂的な競技。朝ダラダラ起きたので、現地に着いたのはまさにスタート直前。なにせ顎も角もないとなるとどうやって悶さんを見つければいいのか?

とか言っている間にスタート!登録ベース総勢66人!


スタートしたらいきなり砂地で全員自転車から降りて、押したり担いだり。一応乗ってる自転車の車種は聞いていたので、多分この人かな~、と思った人の写真を撮る。そしてスマホでblogも開いて本当にこの人で間違いないか確認。赤いBMCは1台だけだし、多分この人だ! まあでもいきなり声かけるのはちょっと勇気いりましたよ♪
「悶さん、ガンバ!!」と声を掛けたら目が合って「オウ!!」と元気な答え。アーよかった。こちらが悶さんの勇姿!





サーキットをぐるぐる回る形式で、うまくすればバックストレッチ(?)側でも観られる。その合間にエリートクラスに出場する女子の世界チャンピオン、ケイティ・コンプトンウェンディ・シムズ選手を盗撮(笑
真ん中の人です。(TREKのブースにいたのでてっきりケイティ選手かと…。悶さんご指摘ありがとうございました。)




これ以外にもトライアスロンで有名な白戸太郎さん(こちらは写真なし)がMCだったりして、実は結構メジャーな大会なのだ。そうこうしているうちにレースはズンズン進行。



そしてついに長い1時間半が過ぎ、レース終了!! 他のチームが3交替で走るなか、一人で全部走りきった悶さん、お疲れさまでした!!
終了後、悶さんのところに駆け寄り、熱い抱擁!いや、握手!!
買ってきた差し入れ(塩大福、どら焼、ウィダーインゼリー♪ あっ、ポカリ忘れた!)を手渡し、暫し談笑。疲れているだろうからと、その場で悶さんとは別れ、自分はお台場のWild-1へと向かった。





いやー、大失敗しました。
悶さん、自転車の実力は相当なもので、普段のレースではだいたい上位1割、以前シクロクロスではクラス別で優勝してもいるのだ。なんとこの日もこのエンデューロで総合6位に入賞、表彰式でも前に並んだらしい。応援に行ったら、それをはずしちゃダメでしょ!!俺。(-_-;) 悶さん、ほんとに申し訳なかったです。しかも一人で全部走ったので、実質1位なのでは?

しかし自転車競技自体、観戦するのはこれが初めて。なんというか、会場の雰囲気が凄く刺激になった。マラソンも競技だが、自転車のほうがより競争っぽい。かつ、主催者と選手や観客の距離が近い。マラソンは最初から完走だけを狙っている人もいるが、自転車はちょっとでも上位を狙う人ばかりだからか。

じゃあ最後に、悶さんと私のとびきりの笑顔をどうぞ!! なんと20歳違いですが、来月は同じ競技で競争しまーす♪
その日は敬老の日か!?(笑)




こうしてみると、やっぱいいアゴしてるな(笑)

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