少し更新頻度が落ちているので、体を張って投稿しているキミ兄です。


ツールドフランスは今日からいよいよ最初の本格的な山岳ステージ。ここまでの流れを振り返ってみたい。

自分のためにも、こういったサイクルロードレースを見るポイントを整理してみる。選手は総合優勝を狙う者とステージ優勝を狙う者の二種類に分かれる。走行優勝はトータルのタイムで競われ、ステージ優勝はその日のタイムで競われるので、それまでのステージで総合上位にいない選手は、そのステージだけで上位にいても、総合狙いの選手からは相手にもされない。

特にゴールスプリントでそのステージの優勝を狙う選手は、山岳コースが苦手な場合が多く、総合成績は最初から狙っていない。

自転車の特性として、平地では個人の脚力よりもチームの技術力が優劣を左右する。この技術とはチームで集団になって風の抵抗を最小限にして走行するテクニックだ。ゴールスプリント狙いの選手はゴールまではチームの力て運んでもらい、最後のスプリントで力の勝負をする。

もうひとつ言えば、ゴールスプリント勝負になるようなステージではタイムの差はほとんど付かない。平地がほとんどなので、先行しようとするチームは他のステージ優勝狙い(総合優勝狙いではない)のチームに徹底的にマークされるからだ。今回で言えばジャイアントシマノ、オメガファルマ、ロットベリソルなどがこれに当たる。波乱のひとつはオメガファルマのエース、カベンデイッシュが第1ステージ終了後リタイアしてしまったことか。(写真は上から、ジャイアントシマノ、オメガファルマのカベンデイッシュ)







一方、山岳ステージでは場合によっては大きく差がつく。チーム力ではなく、個人の能力に依存せざるを得ないからだ。
今回出場している選手で山岳に強い、すなわち優勝候補なのは、ツール優勝経験のあるサクソティンコフのアルベルト・コンタドール、昨年のジロデイタリア優勝者のヴィンチェンツォ・ニーバリ、昨年のツール優勝者クリス・フルームの3人。ところがフルームは雨の石畳の第5ステージで落車しDNFとなってしまった。(上から、有名な引き金を引くポーズのコンタドール、ニーバリ)





実はこの第5ステージは前半のハイライトとも言えるステージで、コンタドールと2秒差で総合首位だったニーバリが、突然石畳での強さを発揮して差を2分半以上に広げたのだ。ただでさえ走行抵抗の高い石畳だが、この日は雨が降っていて相当滑りやすいコンディションだった。それをテクニックで逆に味方に付けたニーバリの執念の走りだった。


レースの総合成績についてのこれからの見所は、ここまでニーバリが確保したタイム差を、ここからどこまで維持できるのか、という点に尽きる。ニーバリもジロデイタリアに勝っている位なので、山岳ステージには相当強いのだが、なにせ21日間、3,000km以上を走るわけだから、選手の調子も上下する。今後の山岳コースでコンタドールが追い付くことは充分に考えられる。昨日の第8ステージのゴール直前にも、それを予感させる出来事があった。

第8ステージのゴールは急坂を駆け登ったところにあるのだが、ゴール直前の200mのところで、それまでコンタドールをぴったりマークしていたニーバリが少しだけ遅れたのだ。ヒルクライムはとにかく諦めた方が負け。こんなところで弱味をあえて見せる理由は見つからない。ついていけなくなったのが真相ではないか。

そんなわけで今日は険しい山が続く山岳コース。ゴールは山の上ではないので厳密には山岳ステージではないが、ニーバリとコンタドールの今後の戦いの行方を見守る上で、見逃せない1日なのである。


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