ロングセラー『社員をサーフィンに行かせよう』の著者、 パタゴニア創業者イヴォン・シュイナードの最新作。
アウトドア系ブランドのパタゴニアが40年かけて試行錯誤してきた 地球環境保全や品質向上の取り組みを提示、 社会的責任とビジネスをいかに両立させるかを説く。
サステナブル(持続可能)、CSR(社会的責任)、 シェアード・バリュー(共通価値)…… ここ数年、企業の正しいあり方を示唆する さまざまなキーワードが浮上している。地球という有限の資源を前に、また、爆発する人口増加に伴い、 世界とどのように共生していくかを真剣に考える時が来ているのだ。 もはや、どんな企業も、勝者総取りの自己本位の資本主義を 振りかざしているわけにはいかない。 とはいえ、いかに志が高くとも、 一定の収益が得られなければ、早晩行き詰ってしまう。 社会的貢献とビジネスを両立させてこそ、「持続可能」なのだ。 また、そうしたカルチャーのない会社であっても、自分が経営トップでなくとも、 現場で始められることはたくさんある。 大切なのは、手の届く範囲で確実に実行し、成果を積み上げていくことだ。 そのため、本書では巻末に詳細なチェックリストを装備している。 パタゴニアは米国では最先端のエコカンパニーとして知られており、 そうした実績から、あの効率主義のグローバル巨大企業ウォルマートをして、 著者シュイナードをコンサルタントに迎え入れたほどである。 パタゴニアが考える企業責任の範囲は、自然環境にとどまらない。 従業員が生活を維持し、誇りの持てる仕事をすることや 新興国から搾取しないことなど、ステークホルダーすべてに関連する。 この実現可能な提言は、業界を問わず参考になるはずだ。
前作「社員をサーフィンに行かせよう」では、自然を商売のネタにしているパタゴニアという会社が、いかに自然と共生していくべきかということが描かれていた。本作では、最近パタゴニアのお陰で環境に目覚めてきたウォルマートと一緒に社会的活動を始めたパタゴニアの立場から、企業に対する啓蒙的な内容となっている。
やはり環境への取組は今日的であり、先日読んだ「IKEAモデル」のような本とは一線を画す。プーマ社が環境損益計算書を開示したという話には驚いた。やはり環境問題の推進には金融機関の取組が不可欠。
啓蒙的になってしまって前作のワクワク感が薄れたので☆☆☆。
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アウトドア系ブランドのパタゴニアが40年かけて試行錯誤してきた 地球環境保全や品質向上の取り組みを提示、 社会的責任とビジネスをいかに両立させるかを説く。
サステナブル(持続可能)、CSR(社会的責任)、 シェアード・バリュー(共通価値)…… ここ数年、企業の正しいあり方を示唆する さまざまなキーワードが浮上している。地球という有限の資源を前に、また、爆発する人口増加に伴い、 世界とどのように共生していくかを真剣に考える時が来ているのだ。 もはや、どんな企業も、勝者総取りの自己本位の資本主義を 振りかざしているわけにはいかない。 とはいえ、いかに志が高くとも、 一定の収益が得られなければ、早晩行き詰ってしまう。 社会的貢献とビジネスを両立させてこそ、「持続可能」なのだ。 また、そうしたカルチャーのない会社であっても、自分が経営トップでなくとも、 現場で始められることはたくさんある。 大切なのは、手の届く範囲で確実に実行し、成果を積み上げていくことだ。 そのため、本書では巻末に詳細なチェックリストを装備している。 パタゴニアは米国では最先端のエコカンパニーとして知られており、 そうした実績から、あの効率主義のグローバル巨大企業ウォルマートをして、 著者シュイナードをコンサルタントに迎え入れたほどである。 パタゴニアが考える企業責任の範囲は、自然環境にとどまらない。 従業員が生活を維持し、誇りの持てる仕事をすることや 新興国から搾取しないことなど、ステークホルダーすべてに関連する。 この実現可能な提言は、業界を問わず参考になるはずだ。
レスポンシブル・カンパニー (2012/12/07) イヴォン・シュイナード、ヴィンセント・スタンリー 他 商品詳細を見る |
前作「社員をサーフィンに行かせよう」では、自然を商売のネタにしているパタゴニアという会社が、いかに自然と共生していくべきかということが描かれていた。本作では、最近パタゴニアのお陰で環境に目覚めてきたウォルマートと一緒に社会的活動を始めたパタゴニアの立場から、企業に対する啓蒙的な内容となっている。
やはり環境への取組は今日的であり、先日読んだ「IKEAモデル」のような本とは一線を画す。プーマ社が環境損益計算書を開示したという話には驚いた。やはり環境問題の推進には金融機関の取組が不可欠。
啓蒙的になってしまって前作のワクワク感が薄れたので☆☆☆。
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