今日は朝から真面目に、ベランダのミニバラの剪定をやりました。20鉢近くあるので毎年大変なのですが、今年はコースケがお手伝い!半分の時間で済みました。
手順は、まずマルチングしてあるバークを捨てる、葉っぱを全部取る、枝を剪定する、鉢から株を抜いて土を捨てる、鉢に土を入れて株を植える、水を遣る、マルチングする、という7段階。このうち最後の2つをコースケが受け持ってくれました。
面倒ですが、これを真面目にやると花のつき方が全然違います。
作業しているのは私です。祖父ではありません(笑)
写真で見て初めて知ったが、私が皇居で走っている間、息子は窓を掃除してくれたらしい…
年の暮れなので、今日は久々に思い切り読書ネタです。なんで私が読書にこだわるのか。ドン引きされることは多少覚悟の上で(笑)
すでに旧聞に属するが、オバマ大統領がキューバとの国交正常化を宣言した。実に54年ぶりのことらしい。
そもそも共産主義に対する極端な嫌悪感も手伝って、歴史的な経緯から米国ではキューバに対する感情が愛憎相半ばする。ピッグス湾事件とかキューバ危機とか、トラウマに感じている人も未だにいるのだろう。一方で、多くのキューバ難民がいたり、キューバが米国にとっての大きなマーケットであったりする。どれも意外と知られていないアメリカの側面だ。
日本人のアメリカという国に対する感情には大きく二種類ある。一つは「アメリカンドリーム」という言葉に代表されるように、アメリカ的なものに対する強い憧れである。今でも日本人の国民性や政治システムを批判する際に、無批判にアメリカのシステムを礼賛する人が後を断たない。
もう一つは理由なき嫌悪感。とにかくアメリカ的なものを嫌い、目を向けようとしない感情。どちらかと言えばこちらの方が少数派だと思われるが、最近の基地問題や中東における暴君振りが目に余って、嫌米派も増えているかもしれない。
私はどちらかと言えば前者だった。英語が話せないこともあり、よく知らないものに対する憧れだったのかもしれない。が、911以降の米国のおかしな行動を見るにつけ、「どうも本質は違うのではないか」という気がしてしょうがなかった。本当はどういう国なのか、どういう国民性なのか、過去にどんなことをしてきたのか、日本はどう付き合えばいいのか、正確に事実を知りたいと思うようになった。
大変参考になった書籍が幾つかあるのでご紹介したい。
まずは「アメリカン・タブロイド」。小説ではあるが、上記のピッグス湾事件からケネディ暗殺までを描いた裏アメリカ史。フィクションではあるものの、さもありなん、という筋立て。かつ小説としての暴力描写にしびれる。3部作を全部読むと、ウォーターゲート事件までたどり着ける。
ニール・シーハン「輝ける嘘」。最後までベトナム戦争に関わり続けたアメリカ陸軍退役中佐を主人公に、ベトナム戦争の嘘を暴いていく。この後いろんな映画や本でベトナム戦争がいかにむなしい戦争だったかは散々描かれているが、多分この本がハシリ。
チャルマーズ・ジョンソン「アメリカ帝国の悲劇」。米国がいかに世界の国々を蹂躙してきたか、かなり露悪的に描いている。アメリカ悪玉論はこの本一冊でマスターできる。
最近一番衝撃的だったのは、オリバー・ストーンが書いたこの本。オリバー・ストーンの米国の歴史観は、一言で言えば陰謀史観なので読むときはかなり注意が必要なのだが、核兵器についての認識はあまりに鋭い。それだけで読む価値がある。
この中でストーン監督は以下のように述べている。
「もし第二次大戦で原爆を使ったのがナチスドイツだったら、原爆自体が悪魔の兵器として、戦勝国であれ保有することが国民感情として許されなかったに違いない。現実は、ソ連への威嚇として原爆を使わざるを得なかった米国が、原爆使用を徹底的に正当化するプロパガンダを行った結果、原爆の保有・使用が悪だと認識されなくなった。現在、核保有がこれだけ広がったのは、米国にその大きな責任がある」
米国が、核保有や日本に対する核攻撃を正当化しようとしていることは認識していたが、それが今の核をめぐる状況にまで及ぼした影響には思いが至らなかった。目から鱗であった。もちろんこういった悪い面を鵜呑みにするつもりは無いのだが、物事には両面がある。両方をまず知ることが大事で、知らないまま擁護したり礼賛するのはナイーブに過ぎると言えよう。
戦争だって、旧来の概念による戦争は誰しもが反対だと思うが、今や戦争の定義は大きく変わりつつある。対テロ戦争は、そのかなりの部分が警察活動だったりする。自分の家族に危険が迫ったときの正当防衛と、旧来の国家対国家の戦争の間に、いろんなパターンが発生してきているわけだ。
米国はグローバリズムの美名のもとに世界の貧富の差を拡大させる政策を貫いているが、貧しいところには民衆の新たな胎動が生じる。ベルサイユ体制後のドイツで何が生まれたか。欧米は、そういう勢力が国家の形を取っている場合には、散々恫喝を繰り返してその芽を摘んできた。リビアしかりセルビアしかり。が、その隙間に生まれたイスラム国。アメリカにはあの国を産んだ土壌は自分が作った意識はあるか!? タリバンだってもとはソ連のアフガン侵攻に対抗する勢力だったのだから。
自分が、限られた自分の時間をできるだけ読書に振り向けているのはこういうことを知りたいからだ。世界に平和を!とまで力は入ってはいないが、世界で何が、何故おきているのかを知らない限り、ごく身近の平和ですら守ることができないと思いませんか。本を読んでいないと、酸素の少ない水槽に入った金魚みたいな気分になります。
もしかすると、こういう考え方に共感してくれる人もいるかもしれないと思いながら、日々ブログ(最近は「読書メーター」)に読書履歴をつづっております。では、皆さまにとって来年がよい年でありますように。
いつも読んで頂きありがとうございます♪
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手順は、まずマルチングしてあるバークを捨てる、葉っぱを全部取る、枝を剪定する、鉢から株を抜いて土を捨てる、鉢に土を入れて株を植える、水を遣る、マルチングする、という7段階。このうち最後の2つをコースケが受け持ってくれました。
面倒ですが、これを真面目にやると花のつき方が全然違います。
作業しているのは私です。祖父ではありません(笑)
写真で見て初めて知ったが、私が皇居で走っている間、息子は窓を掃除してくれたらしい…
年の暮れなので、今日は久々に思い切り読書ネタです。なんで私が読書にこだわるのか。ドン引きされることは多少覚悟の上で(笑)
すでに旧聞に属するが、オバマ大統領がキューバとの国交正常化を宣言した。実に54年ぶりのことらしい。
そもそも共産主義に対する極端な嫌悪感も手伝って、歴史的な経緯から米国ではキューバに対する感情が愛憎相半ばする。ピッグス湾事件とかキューバ危機とか、トラウマに感じている人も未だにいるのだろう。一方で、多くのキューバ難民がいたり、キューバが米国にとっての大きなマーケットであったりする。どれも意外と知られていないアメリカの側面だ。
日本人のアメリカという国に対する感情には大きく二種類ある。一つは「アメリカンドリーム」という言葉に代表されるように、アメリカ的なものに対する強い憧れである。今でも日本人の国民性や政治システムを批判する際に、無批判にアメリカのシステムを礼賛する人が後を断たない。
もう一つは理由なき嫌悪感。とにかくアメリカ的なものを嫌い、目を向けようとしない感情。どちらかと言えばこちらの方が少数派だと思われるが、最近の基地問題や中東における暴君振りが目に余って、嫌米派も増えているかもしれない。
私はどちらかと言えば前者だった。英語が話せないこともあり、よく知らないものに対する憧れだったのかもしれない。が、911以降の米国のおかしな行動を見るにつけ、「どうも本質は違うのではないか」という気がしてしょうがなかった。本当はどういう国なのか、どういう国民性なのか、過去にどんなことをしてきたのか、日本はどう付き合えばいいのか、正確に事実を知りたいと思うようになった。
大変参考になった書籍が幾つかあるのでご紹介したい。
まずは「アメリカン・タブロイド」。小説ではあるが、上記のピッグス湾事件からケネディ暗殺までを描いた裏アメリカ史。フィクションではあるものの、さもありなん、という筋立て。かつ小説としての暴力描写にしびれる。3部作を全部読むと、ウォーターゲート事件までたどり着ける。
アメリカン・タブロイド〈上〉 (文春文庫) (2001/10) ジェイムズ エルロイ 商品詳細を見る |
ニール・シーハン「輝ける嘘」。最後までベトナム戦争に関わり続けたアメリカ陸軍退役中佐を主人公に、ベトナム戦争の嘘を暴いていく。この後いろんな映画や本でベトナム戦争がいかにむなしい戦争だったかは散々描かれているが、多分この本がハシリ。
輝ける嘘〈上〉 (1992/09) ニール シーハン 商品詳細を見る |
チャルマーズ・ジョンソン「アメリカ帝国の悲劇」。米国がいかに世界の国々を蹂躙してきたか、かなり露悪的に描いている。アメリカ悪玉論はこの本一冊でマスターできる。
アメリカ帝国の悲劇 (2004/09/11) チャルマーズ・ジョンソン 商品詳細を見る |
最近一番衝撃的だったのは、オリバー・ストーンが書いたこの本。オリバー・ストーンの米国の歴史観は、一言で言えば陰謀史観なので読むときはかなり注意が必要なのだが、核兵器についての認識はあまりに鋭い。それだけで読む価値がある。
よし、戦争について話をしよう。戦争の本質について話をしようじゃないか (オリバー・ストーンが語る日米史の真実) (2014/08/05) オリバー・ストーン、ピーター ・カズニック 他 商品詳細を見る |
この中でストーン監督は以下のように述べている。
「もし第二次大戦で原爆を使ったのがナチスドイツだったら、原爆自体が悪魔の兵器として、戦勝国であれ保有することが国民感情として許されなかったに違いない。現実は、ソ連への威嚇として原爆を使わざるを得なかった米国が、原爆使用を徹底的に正当化するプロパガンダを行った結果、原爆の保有・使用が悪だと認識されなくなった。現在、核保有がこれだけ広がったのは、米国にその大きな責任がある」
米国が、核保有や日本に対する核攻撃を正当化しようとしていることは認識していたが、それが今の核をめぐる状況にまで及ぼした影響には思いが至らなかった。目から鱗であった。もちろんこういった悪い面を鵜呑みにするつもりは無いのだが、物事には両面がある。両方をまず知ることが大事で、知らないまま擁護したり礼賛するのはナイーブに過ぎると言えよう。
戦争だって、旧来の概念による戦争は誰しもが反対だと思うが、今や戦争の定義は大きく変わりつつある。対テロ戦争は、そのかなりの部分が警察活動だったりする。自分の家族に危険が迫ったときの正当防衛と、旧来の国家対国家の戦争の間に、いろんなパターンが発生してきているわけだ。
米国はグローバリズムの美名のもとに世界の貧富の差を拡大させる政策を貫いているが、貧しいところには民衆の新たな胎動が生じる。ベルサイユ体制後のドイツで何が生まれたか。欧米は、そういう勢力が国家の形を取っている場合には、散々恫喝を繰り返してその芽を摘んできた。リビアしかりセルビアしかり。が、その隙間に生まれたイスラム国。アメリカにはあの国を産んだ土壌は自分が作った意識はあるか!? タリバンだってもとはソ連のアフガン侵攻に対抗する勢力だったのだから。
自分が、限られた自分の時間をできるだけ読書に振り向けているのはこういうことを知りたいからだ。世界に平和を!とまで力は入ってはいないが、世界で何が、何故おきているのかを知らない限り、ごく身近の平和ですら守ることができないと思いませんか。本を読んでいないと、酸素の少ない水槽に入った金魚みたいな気分になります。
もしかすると、こういう考え方に共感してくれる人もいるかもしれないと思いながら、日々ブログ(最近は「読書メーター」)に読書履歴をつづっております。では、皆さまにとって来年がよい年でありますように。
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