量は質を凌駕する

 ~ アウトドアと読書の日記

2018年09月

走るネタが無いからというわけではないが、走るネタを無理に書くと愚痴ばかりになる。



そろそろ夜も涼しくなってきて寂寥感に心が渇きを覚える季節がやってきた。こういう時はほっこりした物語よりも心に隙間風が吹き荒れるような、行き場のない感じの小説がピッタリだ。

時にはウィスキーなど傾けながら小説を楽しむのはいかがだろうか。小説はバーボンならなお良し。今回は趣向を変えて「オレの好きな作家10人」でご紹介したい。


コーマック・マッカーシーは自分より30歳くらい年上の米国人作家。全ての作品に無常感が漂う。自分が初めて読んだ「チャイルド・オブ・ゴッド」はバイオレンスのかたまりで強烈な作品だった。そこから少し耽美的な国境三部作に流れ、そして傑作「血と暴力の国」が生れる。

映画「ノーカントリー」の原作にもなっているが、その無常観や死生観の際立った印象は小説の方が断然上だ。映画だとただの殺人鬼にしか見えない主人公が小説だと死神、あるいは神にすら見える。
血と暴力の国 (扶桑社ミステリー)
コーマック・マッカーシー
扶桑社
2007-08-28

マッカーシーの最高傑作「ザ・ロード」は昨年の秋にも紹介していたので割愛。同じ記事で紹介しているブッツァーティの「タタール人の砂漠」もいいぞ!→「幸せじゃないかも」と思ったときにお勧めの本



読書ってけっこう当たり外れがある。自分の場合は当たりだろうが外れだろうがとにかく量を読む。とにかく寸暇を惜しんで読んでさえいれば必ず読みたい本に出合える。細かいことは気にせずにとにかく量をこなせ。これが実は当ブログのタイトルの由来。マラソンとは関係ありません(笑)

そんな中でも読んでみてこれは当たりだ、と思った作家の作品はできるだけ洗いざらい読む。そんな作家はめったにいないから。つまらなかったら1作で止める。今日ご紹介しているのはそういった厳選した作家の面々です。心して読んでくれい。



バーボンが合うという意味ではやっぱりアメリカの小説か。雑な小説が多いが中にはいいのもある。マッカーシーもアメリカだけど極めて繊細だ。

では他に誰かいるかというと、普通に選ぶとマッチョな小説ばかりで失敗する(笑)。でもそんな中でも量を読んで選んだのがこれ。

地上最後の刑事 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
ベン H ウィンタース
早川書房
2016-06-09

地球があと数か月で滅亡することがわかった世界での刑事のお話。いや、今の世界が崩壊するんだから事件を解決している場合じゃないんだけど、主人公は世界の最後まで正義を貫こうとする。その兼ね合いがまた酒を旨くする。

この作品、実はこの後「カウンダトダウンシティ」「世界の終りの七日間」と続く一応シリーズ物。やや中途半端な青年である主人公の行動にも笑えたり涙できたりする。自分の寿命が限られているとすれば、と思えばこんな設定屁でもないのだが。





今度はちょっと毛色が変わって戦争物。これは映画にもなったんだけどそっちはまだ観ていない。ショーン・ペンが主役でいい映画らしいんだが。

舞台はあのガダルカナル。そこに派遣されたアメリカ陸軍第1師団。精強の軍団だが新兵がいきなり前線に放り込まれて死線をさまよう。戦場の恐怖を目の当たりにする前と後の対比とか、戦場の土壇場に放り込まれた時の恐怖感が実にリアルに描かれている。ちなみに相手は日本軍。

シン・レッド・ライン〈上〉 (角川文庫)
ジェイムズ ジョーンズ
角川書店
1999-02

同じ日本軍を相手にした太平洋戦争のアメリカ側の本といえばこの本が有名だ。こちらは新兵というよりはベテラン兵士が孤島での日本軍の戦い方に圧倒されていた。まあ酒が旨いかというと微妙だが。
ペリリュー・沖縄戦記 (講談社学術文庫)
ユージン・スレッジ
講談社
2008-08-07




そして最後を飾るのはこちら。マイクル・コナリー。これまでにシリーズ物で31作発表している。主人公は微妙に違っているのだがほぼ一つのシリーズといって差し支えない。メインの主人公はロサンゼルス市警の殺人課刑事ハリー・ボッシュ。孤児でベトナム戦争従軍経験あり。生い立ちや暗い経験が色んな事件につながっていく。

何よりもハリーはハードボイルドを絵に描いたような人物で、寡黙でいざとなれば暴力にも訴えたりするのだが、自分がこのシリーズにはまったのはその謎解きの緻密さ。ハリーは実に体系立った捜査をする。まず起きたことを時系列に並べ、その中に矛盾が無いかを確認する。そして過去の事件の調書を徹底的に読み込み、矛盾点を探す。

つまり作られた事実には必ず矛盾があるという視点に立っている。そして粘り強く調べて行けば、かならずほころびは見つかるはずだという信念を持っている。時には過ちも犯すが、基本は真実に基づいた正義の遂行。後段はいかにもアメリカっぽい。しかしきちんと真実を追求してくれるので、いくら暑苦しくても観ていて飽きない。

そしてマイクル・コナリーを読むときに気を付けなければならないポイント。ハリー・ボッシュ以外に弁護士ミッキー・ハラーとか元刑事テリー・マッケイレブとかがストーリーに絡んでくるので、最初の登場エピソードを先に読んでおかないと面白味が半減します。

そんなマイクル・コナリーの記念すべき第一作「ナイトホークス」。最近最新邦訳版の「燃える部屋」のハリー・ボッシュに比べるとずいぶん乱暴でずいぶんぶっきらぼうだ。その時系列での変化も楽しめるが、もちろんこの1作だけでも十分楽しめる。

自分がマイクルコナリーを読み始めたのが今年の2月。そして先日ようやく最新刊を読み終えた。実は一部kyokoさんに手持ちのマイクル・コナリーを送って頂いたので、非常にスムーズに読み進められた。(kyokoさんについてはこちら→愛しのanego) ありがたいのは読書友達だな~。
ナイトホークス〈上〉 (扶桑社ミステリー)
マイクル コナリー
扶桑社
1992-10-01


10撰だなんて大それたことを言ってしまった(笑) 5人が限界でした。しかしこういったお題を設定しての紹介の方がアプローチとしては面白いな。こういったハードなテーマ以外のいいテーマが見つからないのだが・・・・



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なかなか体調不良から抜け出せない。まだもらった薬の服用期間ではあるが治っている気がしない。歩いているとちょっとめまいがしたり疲労感に襲われたり。昨日調査でハッスルし過ぎたせいか。

今年の1月から3月にかけての体調不良ってこんな感じだっただろうか。もしかしたら似てるかもしれない。薬はあと2日分なのでそこまでは我慢するとしよう。



みなさんは膵臓がカラダの中でどんな役目をしているかご存じだろうか。そういえばこの臓器の名前をタイトルに使った映画があったけど、実物を見たら食べる気にはならんな(笑)

2か月前に定期検診を受けたのだが、そこでこの膵臓の一部である膵管がコンマ数ミリ拡張(肥大)しているという診断結果を受けた。再検査だ。まあなんだろう、ちょっとお腹が出てますよ、とか、ちょっと口がへの字になってますよ、くらいの認識だった。

2週間前に別の診療所で再検査を受けた。これがまたやたらと時間がかかったのだが、その結果は勤務先の診療所に伝達されて、そこからオレに知らされる。

勤務先の診療所の順番のとり方は、当日なら順番待ち、2日後以降で枠が空いていれば予約可能。順番待ちするのも面倒なので(といってもWeb上で順番列に並べるのだが)枠が空いていた1週間後の10月5日(金)に予約して結果を聞くことにした。



説明が長くなるので間は端折るが、ちょっとしたきっかけでふとこの「膵管拡張」という症状が気になった。ネットで「膵管拡張」を調べてみたら出るわ出るわ。最悪オレの命はあと1年くらいらしい。

いや、もちろん膵管拡張がなにか悪性の腫瘍によるものでそれが他の部位にも転移しているガンだったら、という前提付きなんだが。ガンでなくても膵管拡張って悪いことの前兆でしかないらしい。






ゲゲー。

オレは本当に大丈夫なんだろうか。

そこでふと思い当たった、再検査の時の検査技師の人の不審な動き。検査の最後の方になって「あ、ちょっと先生と相談してきます」とか言って検査室から出ていった気がする。まさかあれは・・・

「あー、これはもういってるね」
「先生、本人には勤務先から」
「そうだった。今日は帰ってもらいなさい」

なんてやり取りがなされていた可能性もあるぞ。何しろ膵臓は「沈黙の臓器」と言われて少々のことでは痛みも何も感じないらしく、自覚症状がでたら手遅れになることも多いようだ。とりあえず検査結果は明日聞きに行こう。



ふと気が付くとオレの額には汗がびっしょり。心臓もドキドキしてきた。そういえば再検査になったこと自体トモコに言ってなかったな。ここからいきなり夜の11時に説明し始めたら多分彼女は眠れなくなるだろうなあ。

ていうか、オレ死ぬの?まだ54歳なんだけど。これまで「あっ、死んだ!」って一瞬思うような危ない目に遭ったことは数回あるが、こういうのは初めてだ。ここから心の準備をしなくてはいけないのか。

そういえば黒澤明の「生きる」の志村喬みたいに、末期ガンの人が残り少ない人生を精一杯生きるなんていうお話もよく目にするけど、あそこまで達観はオレにはできそうにない。

これが自分の人生の中で一番リアルに死を感じた瞬間かもしれない。このままだと不安で眠れそうにないので、明日の伝達が最悪の内容だった場合、どこまで自分の精神が耐えられそうか心の中で試してみることにする。



まず、自分の人生に悔いはあるか。

ほぼない。虚勢を張っているわけではなくて、なにより世界一の家族に既に恵まれている。仕事ではやり残しはあるけど、やり切る人の方が絶対少ない。少なくとも生に執着するほどの未練はない。ああ、サブ3はできてないけどしょうがない(笑)



死ぬのは怖いか。

文句なしに怖い。今のこの幸せが無くなるのが何より怖い。どんな最期を迎えるのかを想像するのが怖い。

でもよく考えてみよう。死ぬ時って段々意識が遠のいていくらしい。その意味では眠りに就くのとよく似ている。永遠に目覚めないというだけだ。そこでもし家族に囲まれていたとしたらどうか。トモコとコースケの笑顔と笑い声に包まれていたとしたらどうか。この二人のことは何も心配ないと安心できていたとしたらどうか。

もし普段でもそうやって眠りに就けるなら、毎日でもお願いしたい。そんなに幸せな眠りって今でもなかなかない。もし二人がちゃんとそばにいてくれるんだったら、目覚めないとしてもそんなに怖くないかも。そう考えただけで涙が出てきた。

そりゃあできるだけ長く一緒にいたいしこの世を去りたくもないが、どうしても無理ならばせめて最期はそんなふうに迎えたい。そう考えたら少しは取り乱さないで済むかもしれない。

その後は、たぶんコースケは父親がいなくても何とかするだろうな。トモコもオットがいなくてもそもそもあんまり異性に関心が無いので大丈夫そうだ。でもまだ43歳だしなあ。この先何十年も独りっていうのもかわいそうだなあ。

考えたくもないけど逆に見送る立場に立つとか絶対に嫌だな。そうならないためにも不摂生しよう。でもそういう奴に限って、病気にはなるけど死ななくて後遺症が残って入院生活やリハビリで苦労したりする。健康は大事にしなければ・・・・









気が付いたらオレはベッドの上で朝を迎えていた。



ちなみに汚れた顔を洗ってから聞きに行った再検査結果は「問題なし」だった。いちおうめったにない経験なので、その時に感じたことだけブログに書いておくことにした。昨日のブログを書いたのが遠い昔のことのようだ。

これって湿っぽいのかそうじゃないのか。
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自分で火をつけておいて「騒動」とは何だ!
とおしかりを受けそうだ(笑)
でもOUTポイントもINポイントも凄い(自分比)。



仕事でも時々こういうことってあるよね。
みんなが思い描いているストーリーがうまくいかなくなった時、
実はその理由の根拠があいまい。
なのにみんななんとなく放置している。

スタート地点というか土台というか基礎というか、
そういったものになるべき事実がぐらついていると、
いくら上物(うわもの)の議論をしても意味が無い。

あの「みんなで時間を空費している感じ」が苦手だ。
そんな時は面倒でも自分で規則、法律、判例、過去の前例、
あらゆるものを調べて何が事実か確認する。
まあ普通みんなやってることですね。



自分としてはランナーズのランキングの対象かどうか、
それだけが気になっていたのでその観点で確認したのだが、
同時に公認コースでなくなることも明らかになってしまった。

公認コースでのタイムが参加資格になっている大会に出たい人にとっては、
むしろ古河はなももから足を遠のかせることになった。
まあでも実際そうなんだからしょうがない。

自分はそういう大会に出る気が無いので興味は無いが、
「ランナーズは認めてますが」といって
そういう大会の事務局に問い合わせるのもいいかもね。

自分のお気に入りの大会が根拠不明確なままで
少なくともこのブログの読者においては
参加者が減ることにならなくて良かった。




まったく。
せっかく仕事を休んで休養しようと思ってたのに、
なんか妙に疲れたぜ(笑)

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これまでの経緯。

2019年の古河はなももマラソンについて古河市役所に聞いてみた
2019年の古河はなももマラソンについてRUNNET事務局に聞いてみた

待つこと30分。オレの携帯電話が鳴る。番号は古河市役所。タカハシさん仕事が速い!!


"先ほどお問い合わせの件ですが、RUNNETさんにこちらからも確認したところ、
ランキングの対象になるとのことです”





やった~~!!


☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;.。゚+.(・∀・)゚+.゚☆;+;。・゚・。;+;☆;+;。・゚・。;+;



”ありがとうございます!”

”いえー、こちらこそありがとうございました”

”ついてはこの件、是非なにか告知を検討してください”

”了解しました”




報告は以上です。

いちおう2ルートから確認を取ったので、まず間違いないものと思われます。これでオレも枕を高くして眠れる(笑)。板橋もよいですが古河はなもももよいですよ~。



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前回の経緯はこちら。→2019年の古河はなももマラソンについて古河市役所に聞いてみた


古河市役所の回答を聞いて少々落ち込んでいると、RUNNET事務局からちょうど1時間でいとも簡単に回答が来た。








回答:ランキングの対象になる








ええええ!!!!???
マジで!!!???

こんな重要な情報、RUNNETも自分で公開してくれよ!

ということで、私がRUNNETから返信もらったままを書きます。(なおメールのプロパティを見る限りでは一応runnerscojp.onmicrosoft.comの署名あり。)


(以下文面)
マラソンランキング事務局

To: キミ兄様
(実際は実名・住所を示して照会)

マラソンランキングへの問い合わせありがとうございます。
2019年3月開催の古河はなももマラソンはマラソンランキングの対象となります。

コースが変更になることで公認コースではなくなるようですが、
アールビーズスポーツ財団により距離計測を実施予定ですので、
対象大会となります。

今後も何卒よろしくお願い致します。

マラソンランキング事務局

(文面以上)



ぬおおおおおお!!
やるじゃないか!ランナーズ!

しかしな~、こんな重要な情報、簡単にはいそうですかと公開できない。仕事でも普通必ず裏を取りますよね。自分の身を守るための基本動作だ。

ということでこの情報を持って古河市役所に確認すべく再び電話。さきほどのフクシマさんはいらっしゃらなかったが、代わりにタカハシさんが話を聞いてくれた。さっきの話を一から説明してRUNNETの回答も伝える。

”RUNNETは古河はなももがランキングの対象になるって言ってます。もしそうなら参加者の人数も変わってきますけど”

”あー、そうなんですね。重要な情報だということは分かりました”

”そちらからRUNNETに確認してもらうことはできますか?”

”分かりました。ちょっとお時間をください”

”そちらはRUNNETと直接接点は持ってないんですか?”

”サンケイさん経由なんですよね”


なるほど。それで合点がいった。



読者諸君、結果を震えて待て!!!

まあオレはここまでの情報でエントリー決めましたけど(笑)


とここでここでツイッターのフォロワー嬢から重要な情報が。

”兄さん!去年の湘南国際もコース非公認でランキング対象でした!”

おお!超重要情報!同じ対応を取っていた前例があったんだ。オレは前例が大好きだ。というか世の中の人が前例が大好きなんだ。これはもう90%決まりだと思われる。あとは古河市役所からの返信を待つだけ。


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