ついに「俺の家の話」が終わった。いやー、最終回がああいう形になったことによって、逆説的だが急にリアリティが増大しましたね。
普通はテレビドラマって「こんなにうまくいかない」とか「これはご都合主義」みたいなリアリティの薄いストーリーがー多いじゃないですか。ところがこのドラマは、どっちかというとホームドラマとしてはこういう中途半端なストーリーもあるのかなという感じだった。
ところが最終回の大どんでん返し(古いw)によって、あたかも「事実は小説より奇なりって言いますよねえ」的なドキュメンタリー見てるような気分になった。褒めてます。
当分は配信で観られるようだが、配信って急に配信をやめて観られなくなったりするので、本当に気に入ったものはハードで買っておいた方がいい気がする。ソフトなのにハードで買うというのもあれだが、要はDVDです。老後の楽しみに「タイガー&ドラゴン」と一緒に買っておくか。値上がりするかもw
暇なので「風の谷のナウシカ」のコミックスを読んでいた。これが宮崎駿によって描かれたのが1982年。読んでいると、この作品が影響を受けた作品や、この作品に影響を受けた作品が次々思い浮かんできた。
1955年 指輪物語(小説原書)・・・カテゴリー1
1957年 渚にて(小説)・・・カテゴリー2
1959年 宇宙の戦士・・・カテゴリー3
1964年 復活の日(小説)・・・カテゴリー2、4
1970年 残された人々(小説)・・・カテゴリー4
1974年 宇宙戦艦ヤマト(TVアニメ)・・・カテゴリー1、2
1978年 未来少年コナン(TVアニメ)・・・カテゴリー2、4
1979年 機動戦士ガンダム(TVアニメ)・・・カテゴリー3
1982年 風の谷のナウシカ(漫画)・・・カテゴリー1、2、4
1995年 新世紀エヴァンゲリオン(TVアニメ)・・・カテゴリー1、2、3、4
自分が読んだ限りのカテゴライズなので、もっとよくいろいろ知っている人から見たら子供じみた分類かもしれないが、ストーリーの性質によって分類してみた。
まずはカテゴリー1。これは人類が最終兵器を巡って旅するストーリー。この手のおとぎ話は「オデッセイア」を始めとしてたくさんあると思うが、やはり世界的に有名なのは「指輪物語」だろう。ちなみに1930年代に着想されているので、必ずしも核兵器がモチーフになっているわけではないらしい。
カテゴリー2は、最終兵器によって地球が滅びる話。ネヴィルシュートの「渚にて」が核戦争の危機下で書かれた最初の小説だと思う。
カテゴリー3が、戦争と個人の関係をSFの中で描く試み。「宇宙の戦士」はハインラインが当時の軍拡の空気をアイロニックに描いたもの。
カテゴリー4は最終戦争後に生き残った人たちの話。代表は日本が誇るSF作家小松左京の「復活の日」。これは凄い。核戦争にウィルスを絡めてディストピアを描き出し、さらにそれを生き延びる人を主人公にしている。「渚にて」に強く影響はされているが、さらにそこから一歩踏み出して人類の希望を描いているところが凄い。前半はウィルスで世界が滅びるのでカテゴリー2の要素もある。
で、日本のアニメですよ。この流れで言うと「宇宙戦艦ヤマト」は遊星爆弾で地球が汚染されていくところは「渚にて」からのインスパイアと思われるので、基本はカテゴリー2なんだけどそこから人類を救うための究極の装置コスモクリーナーを求めて銀河系を後にするというところで「指輪」との類似性が感じられる。いろんな星人が登場するところもなんとなく似ている。ちなみに「指輪」の邦訳は1972年から刊行。
その4年後に放映された「未来少年コナン」は、「残された人々」という核戦争後の世界を描いた1970年のアメリカの小説を原作にしている。「残された人々」が東西冷戦を強く意識した内容であったのに対して「コナン」はテクノロジー対自然ユートピアという構図が強く打ち出されていて、これが宮崎駿がこだわったところだと思われる。このユートピアの構図は「風の谷のナウシカ」にも強く引き継がれている。
「ナウシカ」は「コナン」で少しだけ顔をのぞかせるギガントという巨人機の最終兵器感を、さらに巨神兵という形でストーリーにガッチリ取り込んだ、やや宗教がかったともいえる内容でまさにファンタジー。映画では描かれないが漫画では最後は人類が滅亡の瀬戸際に追い込まれる。宮崎駿は「自然が守られるなら人類はどうでもいい」とまで言ったらしい。
「宇宙の戦士」の厭戦気分を引き継いだのが「ガンダム」。その憂鬱さをさらに中二の心理に投影したのが「エヴァンゲリオン」。そしてエヴァンゲリオンは「ナウシカ」の最終兵器や、劇場版になってからのユートピア感、さらにはカテゴリー2の終末世界観も強く引き継いでいる。「シンエヴァンゲリオン」を観るとより一層そう思う。こうして「エヴァ」はカテゴリー1から4を兼ね備えた作品になった。
できるだけ短かく書こうとしたのでいろいろ端折っていて、よく知っている人が読むといい加減に見えたらすいません。こうしてみると、やはり一連の作品に対する「復活の日」、それに「コナン」の影響は大きい。
ハリウッドにも巨大ロボットが戦う映画は結構あるのだが、こういった世界観を欠いて単なるアクション映画あるいは神話的世界になってしまっていて、特に結末は単なる勧善懲悪になりがちなので凡庸に感じる。
もし日本のアニメが単なる巨大ロボットの対決だけにとどまっていたら、ここまでの発展もなかっただろうな。いろんな要素を織り込んで奥行きのあるストーリーを作る努力のお陰ですね。調べてみると小説版「復活の日」は10年前にようやく海外で出版されたらしい。遅すぎた。
今日は体調の回復を確認しながらゆっくりと12km。
本日のスクワット:150回
本日の走行距離:12.0km
今週の走行距離:12.0km
今月の走行距離:400.1km
本日の最低体重:59.6kg
普通はテレビドラマって「こんなにうまくいかない」とか「これはご都合主義」みたいなリアリティの薄いストーリーがー多いじゃないですか。ところがこのドラマは、どっちかというとホームドラマとしてはこういう中途半端なストーリーもあるのかなという感じだった。
ところが最終回の大どんでん返し(古いw)によって、あたかも「事実は小説より奇なりって言いますよねえ」的なドキュメンタリー見てるような気分になった。褒めてます。
当分は配信で観られるようだが、配信って急に配信をやめて観られなくなったりするので、本当に気に入ったものはハードで買っておいた方がいい気がする。ソフトなのにハードで買うというのもあれだが、要はDVDです。老後の楽しみに「タイガー&ドラゴン」と一緒に買っておくか。値上がりするかもw
暇なので「風の谷のナウシカ」のコミックスを読んでいた。これが宮崎駿によって描かれたのが1982年。読んでいると、この作品が影響を受けた作品や、この作品に影響を受けた作品が次々思い浮かんできた。
1955年 指輪物語(小説原書)・・・カテゴリー1
1957年 渚にて(小説)・・・カテゴリー2
1959年 宇宙の戦士・・・カテゴリー3
1964年 復活の日(小説)・・・カテゴリー2、4
1970年 残された人々(小説)・・・カテゴリー4
1974年 宇宙戦艦ヤマト(TVアニメ)・・・カテゴリー1、2
1978年 未来少年コナン(TVアニメ)・・・カテゴリー2、4
1979年 機動戦士ガンダム(TVアニメ)・・・カテゴリー3
1982年 風の谷のナウシカ(漫画)・・・カテゴリー1、2、4
1995年 新世紀エヴァンゲリオン(TVアニメ)・・・カテゴリー1、2、3、4
自分が読んだ限りのカテゴライズなので、もっとよくいろいろ知っている人から見たら子供じみた分類かもしれないが、ストーリーの性質によって分類してみた。
まずはカテゴリー1。これは人類が最終兵器を巡って旅するストーリー。この手のおとぎ話は「オデッセイア」を始めとしてたくさんあると思うが、やはり世界的に有名なのは「指輪物語」だろう。ちなみに1930年代に着想されているので、必ずしも核兵器がモチーフになっているわけではないらしい。
カテゴリー2は、最終兵器によって地球が滅びる話。ネヴィルシュートの「渚にて」が核戦争の危機下で書かれた最初の小説だと思う。
カテゴリー3が、戦争と個人の関係をSFの中で描く試み。「宇宙の戦士」はハインラインが当時の軍拡の空気をアイロニックに描いたもの。
カテゴリー4は最終戦争後に生き残った人たちの話。代表は日本が誇るSF作家小松左京の「復活の日」。これは凄い。核戦争にウィルスを絡めてディストピアを描き出し、さらにそれを生き延びる人を主人公にしている。「渚にて」に強く影響はされているが、さらにそこから一歩踏み出して人類の希望を描いているところが凄い。前半はウィルスで世界が滅びるのでカテゴリー2の要素もある。
で、日本のアニメですよ。この流れで言うと「宇宙戦艦ヤマト」は遊星爆弾で地球が汚染されていくところは「渚にて」からのインスパイアと思われるので、基本はカテゴリー2なんだけどそこから人類を救うための究極の装置コスモクリーナーを求めて銀河系を後にするというところで「指輪」との類似性が感じられる。いろんな星人が登場するところもなんとなく似ている。ちなみに「指輪」の邦訳は1972年から刊行。
その4年後に放映された「未来少年コナン」は、「残された人々」という核戦争後の世界を描いた1970年のアメリカの小説を原作にしている。「残された人々」が東西冷戦を強く意識した内容であったのに対して「コナン」はテクノロジー対自然ユートピアという構図が強く打ち出されていて、これが宮崎駿がこだわったところだと思われる。このユートピアの構図は「風の谷のナウシカ」にも強く引き継がれている。
「ナウシカ」は「コナン」で少しだけ顔をのぞかせるギガントという巨人機の最終兵器感を、さらに巨神兵という形でストーリーにガッチリ取り込んだ、やや宗教がかったともいえる内容でまさにファンタジー。映画では描かれないが漫画では最後は人類が滅亡の瀬戸際に追い込まれる。宮崎駿は「自然が守られるなら人類はどうでもいい」とまで言ったらしい。
「宇宙の戦士」の厭戦気分を引き継いだのが「ガンダム」。その憂鬱さをさらに中二の心理に投影したのが「エヴァンゲリオン」。そしてエヴァンゲリオンは「ナウシカ」の最終兵器や、劇場版になってからのユートピア感、さらにはカテゴリー2の終末世界観も強く引き継いでいる。「シンエヴァンゲリオン」を観るとより一層そう思う。こうして「エヴァ」はカテゴリー1から4を兼ね備えた作品になった。
できるだけ短かく書こうとしたのでいろいろ端折っていて、よく知っている人が読むといい加減に見えたらすいません。こうしてみると、やはり一連の作品に対する「復活の日」、それに「コナン」の影響は大きい。
ハリウッドにも巨大ロボットが戦う映画は結構あるのだが、こういった世界観を欠いて単なるアクション映画あるいは神話的世界になってしまっていて、特に結末は単なる勧善懲悪になりがちなので凡庸に感じる。
もし日本のアニメが単なる巨大ロボットの対決だけにとどまっていたら、ここまでの発展もなかっただろうな。いろんな要素を織り込んで奥行きのあるストーリーを作る努力のお陰ですね。調べてみると小説版「復活の日」は10年前にようやく海外で出版されたらしい。遅すぎた。
今日は体調の回復を確認しながらゆっくりと12km。
キミ兄@kimiyoshit今日のランは週40kmしか走らなかった翌週に2日ランオフして走ったみたいな気分だった。
2021/03/30 22:22:17
そのままだw https://t.co/R8jwo86qye
本日のスクワット:150回
本日の走行距離:12.0km
今週の走行距離:12.0km
今月の走行距離:400.1km
本日の最低体重:59.6kg