(カテゴリー新設しました→限界費用ゼロ社会

そして午前9時、ついに入れ替え戦が始まった。制限時間は30分。示されたお題は「あなたがフルマラソンを始めたきっかけ」。かなりノーマルだが、アマチュアランナーにも公平な設定だ。これが「世界と戦うには」とかになると、サブ2レベルのランナーでないとリアリティをもって書くのは難しい。

この22世紀ではすべての付加価値はPVに換算されて初めて使うことができる。プロスポーツ選手もすべてブログを書くことで豪奢な生活を成り立たせている。

もちろんプロの場合は、試合や練習のブログだけでなく、「マラソン大会解説」カテゴリーなどに登録することで糊口をしのぐことも可能だ。現在フルマラソンの世界記録1時間55分03秒を持つサミュエル・クプサングも、マラソンカテゴリーの上位10位以内に常に入る強豪ブロガーだ。

人類は100年掛かってフルマラソンの記録を7分しか短縮できなかった。同時にそのおかげで「サブ55」という言葉はサブ2の選手のみが使える称号になった。ちなみにブログシティのマラソンカテゴリーでは、一部の例外を除いて一番遅い選手でも2時間半を切っている。

そう、22世紀の現代、アスリートの価値は記録ではなくPVで計られているのだ。だから2時間を切れなくてもPVでマラソン界1の大金持ち、いや、大PV持ちなんていうこともよくある。大切なのは、いかに感動を表現するか、いかに面白いブログを書くか、ということだけなのである。ここだけは21世紀のブログ村と変わることはない。

しかしブログシティはマラソンカテゴリーだけではない。マラソンカテは「その他スポーツ」のサブカテゴリーなのだ。マラソン以外には「フィギュア観戦」というカテゴリーがあったりする。このカテゴリーには伝統的に選手は入れず、自宅でコタツに入りながら観戦するブロガーだけが参加を許されている。これはブログ村以来の伝統であり、ブログシティでも七不思議のひとつに数えられている。

もちろんその他スポーツもブログシティの中では下位カテゴリーであり、上を見ればきりがない。マラソンカテゴリーでもフィギュア観戦カテゴリーでもブロガーたちは、いつかは「素敵奥様」や「中学受験」カテゴリーに追い付くことを夢見て今日もブログを更新するのだ。それにしても私生活を切り売りするだけの素敵奥様って本当に幸せなんだろうか。



さて、今日の入れ替え戦のお題。オレがマラソンを始めたきっかけは、ジョギングを繰り返すうちに走行距離が伸びて、いつしか「これならマラソン走れるかも」という極めてよくあるパターン。しかしそれだけだとブログとしては面白くないので、当時自分がフルマラソンという距離に対して抱いていた恐怖心を交えて、初めてエントリーしたときのキヨミズダイブっぷりを中心に書く。

ちなみにブログのテキスト情報入力は意識コミュニケーション、通称テレパスを使って行い、入力した結果を実際のモニター画面で確認するという流れだ。100年前にはこれも手入力してたらしい。音声入力も一時流行りそうになったらしいが、日本語の表意文字を音声で認識するのはやはり何年たってもハードルが高く、40年前に開発されたテレパスで入力するようになったら誤変換率が0%になった。



制限時間内になんとかブログを書き終えたオレ。制限時間がある入れ替え戦の場合は写真を入れないで書いた方がまとめやすい。かつては凝った動画を入れるブロガーもいたが、テキスト情報とのバランスがむずかしく次第に廃れていった。やはりテキストブログは何年たっても最強なのだ。

ちなみにコミュニケーションはテレパスを使って意識の中で行うことができるが、公に公開されている情報はテキストのような可視化された情報に限定されている。かつてテレパスで情報が配信された時代もあったのだが、人別に情報をアレンジする行為が行き過ぎた結果、個人情報を常に覗かれていると感じる視聴者が続出。テレパスだと放送内容のモニタリングが不十分になることもあり、全てが下肢情報に限られることとなった。

投稿終了のボタンを押すと、あとは12時間の閲覧タイム。その間に見られた件数で勝敗が決するわけだ。結果が出るのは今夜遅くになる。それまではすることもないので、オレは今日のメニューを消化すべくジョギングに行くことにした。労働が無くなった今、ランニングもある意味仕事の一部なのだ。

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