GWもあったわりにはそれほどの量はこなせなかった5月。マイクルコナリーの全作読破計画はそれなりに順調で、26作中20作まで来た。もうすぐ終わってしまう!でもマイクルコナリーを読んでいて思い出した他の既読のミステリーもあったので、再読もジャンジャンこれからしてみよう。

今月の収穫はやっぱり月の初めに読んだ元米国国防長官のマシュー・ペリーが書いた「核戦争の瀬戸際で」。知らないところで世界は破滅の一歩手前まで行っていたこと、冷戦が終わっても基本的な構図は変わっていないことがよくわかる。中距離戦略核ミサイル交渉とか、STARTⅡがどれだけ重い意味を持っていたかとか、世界にはそんなに知られていない。

なんかアニメとかのスーパーヒーローの戦いぶりは劇中でもマスコミに報じられることは少ない(エヴァは例外)が、実際の世界もそうなんだろう。

5月の読書メーター
読んだ本の数:21
読んだページ数:7968
ナイス数:133

核戦争の瀬戸際で核戦争の瀬戸際で感想
重い。キューバ危機から世界の核の危機を目の当たりにしてきた筆者の訴え。かつて人類が手にしてしまった火の扱いに困ったように、米ソの争いのために必要量をはるかに超えて作られてしまった核の扱いに人類が四苦八苦している様子が見える。ブッシュ大統領が北朝鮮との合意をぶち壊した経緯も注目。関係者の伝記を再チェックしなければ。オバマの「核なき世界」宣言はちゃんと機能していたんだなあ。国防省と関係が深いのに外交センスが高いのは、クロフネのペリー提督の子孫だからか。☆☆☆☆☆。
読了日:05月05日 著者:ウィリアム・J・ペリー
日本フィギュアスケート 金メダルへの挑戦日本フィギュアスケート 金メダルへの挑戦感想
日本フィギュアスケート会の女帝と呼ばれた筆者が、自らの女帝ぶりを余すことなく描き出す。荒川静香に金メダルを「獲らせた」経緯は特に強烈。正直に書いているんだろう。ただ全体に「それがみんなのためだったんだから」という正当化の空気が漂うのはやむをえないことなのか。裏方の働きにはなかなか光が当たらないものである。☆☆☆。
読了日:05月07日 著者:城田 憲子

アメリカ太平洋軍 日米が融合する世界最強の集団アメリカ太平洋軍 日米が融合する世界最強の集団感想
筆者がハワイに住んでいたから書いた紀行文に見える。こういった本は太平洋軍とハワイの歴史、太平洋軍の現状の構造、そして実際にあった話という構成が普通。ちょっと散漫な感じがする。さらには戦没者に軍曹が多いから「若い兵士が犠牲になっている」というのはあまりに軍隊を知らなさすぎ。この一文で、筆者が将官以上にしかインタビューしていない事が明らかになってしまった。最近のイージス艦の事故に触れてないのも不自然。ページ数が多いだけに残念。☆☆。
読了日:05月07日 著者:梶原 みずほ

天使と罪の街(上) (講談社文庫)天使と罪の街(上) (講談社文庫)感想
冒頭でいきなりポエットの生存が明らかになり、レクター博士かという展開を見せる。レイチェルはさしずめクラリスか。テリーマッケイレブにハリーボッシュまで絡んできたところでドキドキの下巻へ。☆☆☆。
読了日:05月10日 著者:マイクル・コナリー

天使と罪の街(下) (講談社文庫)天使と罪の街(下) (講談社文庫)感想
犯人側から見ると一直線のストーリーでも、一部しか見えていない追いかける側には複雑に絡み合って見えるところを、細かい描写を積み重ねてつなげていくところがマイクルコナリーの真骨頂。この作品でもその巧さが余すところなく味わえる。でも最後、絡み合っているように見えたストーリーが実は別だった、というのは多分これまでにない展開だったなあ。どんでん返しではあるけれど、これはなくても良かった?☆☆☆。これで26作中14作まで来ました!
読了日:05月10日 著者:マイクル・コナリー

終決者たち(上) (講談社文庫)終決者たち(上) (講談社文庫)感想
やっぱりハリーボッシュは刑事の方が断然似合う。探偵だと依頼人や被害者と同じ立ち位置に立ってしまう。権力を持ちながらそれと葛藤しながらストーリーが進むのがいいのかも。しかしアーヴィングとはそんなに険悪だっただろうか。緊張感はあるけどお互いにリスペクトはあったような。下巻へ続く。☆☆☆☆。
読了日:05月12日 著者:M. コナリー

終決者たち(下) (講談社文庫)終決者たち(下) (講談社文庫)感想
やはり本来の犯罪には大きなブレが無い中で、淡々と犯人に迫る姿がハリーボッシュらしい。それにしてもアーヴィングはこの事件が自分の致命傷になることを予測していたのだろうか。対して抵抗もせずに去って行った気がする。惜しい人をなくした。そしてハリーはやはり警察権力の下で初めて輝く人だ。☆☆☆☆。
読了日:05月12日 著者:マイクル・コナリー

秘密解除 ロッキード事件――田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか秘密解除 ロッキード事件――田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか感想
びっくりするような新事実はないのだが、あったことと無かったことに限りなくちかづいて、それが日本の政治に与えた影響を浮き彫りにしている。労作。ロッキード事件から50年後になる10年後にも期待。☆☆☆。
読了日:05月14日 著者:奥山 俊宏

スーパーインテリジェンス 超絶AIと人類の命運スーパーインテリジェンス 超絶AIと人類の命運感想
作者もハーバードの教授でとんでもない天才らしい。AIの脅威について著したこの大著を読むのも大変。AIが今世紀中に人類を滅ぼす確率は90%らしい。先日グーグルの自動運転車が人をはねて死亡させたので、もはやロボット3原則も崩れているが、AIにコンプライアンスを内挿するのは不可能なのか?文中では違う動機を持つものはすべて別のエージェントとして扱われているんだけど、自分の行為が法律に違反するか、違反するならどのくらいの量刑か判断させるのはそんなに難しいんだろうか。意思決定の一つの条件だと思うのだが。☆☆☆。
読了日:05月16日 著者:ニック・ボストロム

探偵フレディの数学事件ファイル: LA発 犯罪と恋をめぐる14のミステリー探偵フレディの数学事件ファイル: LA発 犯罪と恋をめぐる14のミステリー感想
作中に登場するのは数学と言うよりは算数といったところだが、巻末に各々の数学的な背景が示されている。うん。やりたかったことはわかった(笑)人物造形はいいんだけどな~。☆☆。
読了日:05月17日 著者:ジェイムズ・D・スタイン

リンカーン弁護士(上) (講談社文庫)リンカーン弁護士(上) (講談社文庫)感想
正義や真実には興味がない、ただ裁判に勝つことだけが自分の使命と考える弁護士ミッキーハラー。読み始めは細かい訴訟の技術描写が長くて面倒だったが、依頼人の態度が急に変わったところから俄然面白くなる。☆☆☆。
読了日:05月20日 著者:マイクル・コナリー

リンカーン弁護士(下) (講談社文庫)リンカーン弁護士(下) (講談社文庫)感想
一見ハラーが自分の仕事を全うしようとしているように見えるのだが、実はみごとに依頼人を罠にかける。最後はミッキーまでも大きな罠にからめとられるのだが、それは読んでのお楽しみ。それにしても二人の元妻からたっぷり愛されていていいなあ。☆☆☆。
読了日:05月20日 著者:マイクル・コナリー

エコー・パーク(上) (講談社文庫)エコー・パーク(上) (講談社文庫)感想
またレイチェルワイズか、と思いながら読んでいる。初登場のときの腹黒さがまだ払しょくできない。そしてまたアーヴィングが悪者になっているのに違和感。プロ同士じゃなかったのか?そんな中でなんとなくしっくりこないまま物語は動く。☆☆☆☆。
読了日:05月20日 著者:マイクル・コナリー

エコー・パーク(下) (講談社文庫)エコー・パーク(下) (講談社文庫)感想
ボッシュと同じ救護院出身者が登場するとは。まさに餌をやる犬を間違えたという名言。悲しい物語の中で出口を見つけるハリー。そしてレイチェルに、まるで逆の立場みたいな言葉を浴びせられる。そう、レイチェルとハリーは立場は違えどやってることは同じなんだな。どっちも純粋に汚れている。☆☆☆☆。
読了日:05月20日 著者:マイクル・コナリー

死角 オーバールック (講談社文庫)死角 オーバールック (講談社文庫)感想
マイクルコナリー18作目。割と短めだがスピード感たっぷりに話が展開していく。解決のきっかけもかなりあっさり。解き明かしたというよりはぼろが出たってとこだろうか。しかしレイチェルとのこのギスギス感は緊張感があっていいなあ(笑)☆☆☆。
読了日:05月23日 著者:マイクル・コナリー

北朝鮮 核の資金源:「国連捜査」秘録北朝鮮 核の資金源:「国連捜査」秘録感想
凄いな~、この本の読者ってどういう人だろう。外務省関係者とか銀行のマネロン担当者とかかな。あまりにディテール過ぎて正直辟易(笑)あと同僚の悪口多すぎw ☆☆。
読了日:05月24日 著者:古川 勝久

真鍮の評決 リンカーン弁護士 (上) (講談社文庫)真鍮の評決 リンカーン弁護士 (上) (講談社文庫)感想
前作からの間に色々あったんだな~。それにしてもわざわざ火中の栗を拾う復活の仕方、さすがはマイクルコナリー。そしてミッキーにも魔の手が!しかしボッシュは自分が主人公じゃないときはとことん無愛想な奴だ。下巻へ急げ。☆☆☆。
読了日:05月29日 著者:マイクル・コナリー

真鍮の評決 リンカーン弁護士 (下) (講談社文庫)真鍮の評決 リンカーン弁護士 (下) (講談社文庫)感想
この被告(依頼人)もなかなかやる。一体何が本当なのか。そして検察側をガンガン追い詰めるミッキー。そして実力行使にはとことん弱いミッキー。しかしあの人が兄弟とはねえ。見た目がいくら父親に似ているからと言って、そんなに簡単に気付くものだろうか。相手からなんらかのサインが欲しかったかも。でもこれでミッキーの安全は保証されたね(笑)☆☆☆。
読了日:05月29日 著者:マイクル・コナリー

スケアクロウ(上) (講談社文庫)スケアクロウ(上) (講談社文庫)感想
サイバーエリアでの犯罪はジェフリーディーヴァーの「青い虚空」が秀逸。マイクルコナリーは本作ではそこまでサイバースペースに入り込むつもりは無かったようで、本ストーリーへの味付けのレベル。マカヴォイの外から見た時の狡さが前作等で見えているだけに、訳あり小説の体をなしている。☆☆☆
読了日:05月30日 著者:マイクル・コナリー

スケアクロウ(下) (講談社文庫)スケアクロウ(下) (講談社文庫)感想
サイバースペース犯罪ということが強調されすぎていて、真犯人発覚(解明ではない)に至る流れもかなりシンプル。それにしてもレイチェルは相変わらず性格悪い。ボッシュもマカヴォイもそうだが、外見には嫌な奴が内面的には自分の道理を持っているというところがコナリー小説のいいところか。現実にもそんなものだろう。☆☆☆。
読了日:05月31日 著者:マイクル・コナリー

ジハード大陸:「テロ最前線」のアフリカを行くジハード大陸:「テロ最前線」のアフリカを行く感想
主に南半分のアフリカを中心にして、テロ勢力がどうやって組織を維持しているのかを書いた本。日本の新聞もそこそこやりますね。☆☆。
読了日:05月31日 著者:服部 正法

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