本当に気付いて無い人も、
気付いてるけど気付いて無いふりしてる人もいると思いますが、
連載小説「限界費用ゼロ社会」がひっそりと(笑)終了。
全16回、ちょうど半年間でした。

1 限界費用ゼロ社会ブロガー
2 マラソンブロガーの憂鬱
3 入れ替え戦
4 限界費用ゼロ戦争
5 スポーツブロガートバリ
6 素敵奥様のランチ
7 再試合
8 発覚
9 本番
10 裏切り
11 ブログの闇
12 アメブロの妖精
13 前世紀の遺物
14 並走
15 残留思念
16 終章


21,000字なので原稿用紙50枚ちょっと。
短編にしては場面展開が多過ぎたかも。

そもそも書き始めたきっかけはこの本。

あらゆるモノの製造コストが限りなくゼロに近づいていき、
人間が生きていくのに必要なコストも最小化する。
そんな社会の到来を予言した本。

じゃあそんな社会で人間はどう生きるのか、
ということを考えた時に、
例えばブロガーみたいな人種を想定して、
シミュレーション書いてみればいいじゃんと思った。

最初にあらすじは全く決めず、
ブロガーでランナーという設定だけからスタートした。
ベーシックインカムが保証される世界で、
ページビューが新たな通貨になるという設定は、
我ながらなかなか良かった(笑)

設定は良かったけど、その上に乗っける物語とか、
主人公の心の動きは書ききれなかった反省。
ランナーなのかブロガーなのか絞り切れなかったこともあるし、
そもそもこの量を書ききるだけの筆力が無かった。





つい先日聞いていたラジオに最近話題のクリエイターという若者が登場していて、その人はいわゆるサロンと呼ばれる会費制のアプリを主宰していて、そこに参加するとそのクリエイターにまつわる色んなイベントとかに参加する権利が生じる。なかにはそのクリエイターに500時間密着して「××大陸」を自腹で撮影したりする人もいるらしい。

今やそういうことは給料をもらってやる仕事ではなく、自腹を切ってエンターテイメントとして参加する時代になった、ということらしい。

ちょうどその前日に同じラジオ番組にお笑いタレントが出演していて、その人は副業でやっているごみ収集の際のエピソードをツイートしていると、出版社から「そのツイートを本にしませんか」と誘われたとか。今や本業のお笑いよりも副業のツイートで有名になったらしいのだが、本人曰く「これで稼いだ金でお笑いをやりたい」。ここにも自ら金を払ってでもエンターテイメントに参加したいという人がいた。

もちろんいずれもそれで有名になれば自腹切った分も回収できるという計算はあると思うが、仕事において払う人ともらう人が逆転している。部分的にではあるが限界費用ゼロが成立していると思った。単純労働がどんどん機械にとってかわられる中、「お金をもらわないといけないから働かなければならない」という思い込みが次々と否定されていく。





自分たちが就職したときはたぶんかなりの人にとって「サラリーマンやって結婚して家庭を作って、いつかはマイホームを買う」というのが典型的な人生のモデルだった。そしてマイホームを買うには相当な金がいる。生涯年収の何割かを掛けないとマイホームが手に入らない時代だった。

そんな資産形成サラリーマンを親に持つ世代は少子化の影響もあってサラリーで家を買う心配をしなくていい場合が増えている。若いうちは賃貸に住むかもしれないが、いずれは親の建てた家に住む。だからそんなにお金の心配をしなくて良い。

今住宅ローンを払ったりもうすでに払い終えた世代にはピンとこないだろうが、その子供の世代の意識は結構こうだと思う。世代間の意識ギャップは相当大きい。若者は安定した高収入にこだわる心理的プレッシャーも無い。特に都会はそうなっている気がする。地方のほうが依然として「ちゃんとした就職」へのこだわりが親世代子世代ともに強い。




ヨーロッパって、かなり以前からこういう構造だったと思われる。何しろ住んでいる家が古く新築の家を高い金を払って買ったりしない。社会資本の蓄積度が高い。食べる分だけ稼げばそれなりに生活していける。そうすると人々の関心は稼ぐことではなく人生を楽しむことに向かう。

ブログ書いている人って、そういう人種のある意味最先端にいる。何よりも自分の精神世界を外に発信する手段を持っている。それは同じSNSでも知り合いだけに公開されるFacebookとは明らかに意味合いが違う。

ブログで自分が会ったこともない読者をつかむという経験は、その経験が無い人と比べればとてつもない財産だと思う。ありきたりの人生を構築することの価値が相対的に下がってしまう将来、いや現代。改めてブログという発信手段の価値を噛みしめている。

なーんて、固い感じになったところで本日はここまで。文章よりも脚の筋肉を固くするぞ!(笑)


本日の走行距離:12.0km
今月の走行距離:133.1km
本日の最低体重:60.2kg
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