今月は雨が多く走る時間の代わりに読書できたはずだったがページ数、冊数ともに激減。まあ勉強しているから当たり前か。逆によくこれだけ読んだ。
今月は長い間放っておいたブッツァーティの作品を新たに読んだことが収穫か。しかしこの人は寡作なのであんまり浸れないのがもったいない。タタール人の砂漠くらいのインパクトのある作品があと2つくらいあればなあ。
あとは「大英帝国の歴史」。単に経済的に帝国であっただけでなく、また支配される側にとっても精神的、文化的な意味でも単に植民地であるのとは違うのだな。
9月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3693
ナイス数:97
伴走者の感想
スキーにも伴走があるとは知らなかったが、いずれも競技者の心理を切り口鋭く掬い取った好著。伴走というとランナーとそれをリードする伴走者の二人で競技すると思いがちだが、これを読むともともと1人のアスリートの心理を二つに分解したものだということが分かる。健常者の競技者1人の時には表に出てこない感情が見えた。☆☆☆☆。
読了日:09月02日 著者:浅生 鴨
七人のイヴ Ⅰ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)の感想
破壊された月の質量と地球に対する位置エネルギで計算すると、隕石落下時の発熱で気温が上がるくらいになるのかどうかが気になったが、たぶん計算してるんだろうな。そういう読み方しちゃいけないんだろうな(笑)原書が一冊のところを3分冊にして訳しているらしいので、コメントはこんなところで。☆☆☆。
読了日:09月07日 著者:ニール・スティーヴンスン
フィレンツェ――比類なき文化都市の歴史 (岩波新書)の感想
6月にフィレンツェに行ったので復習の意味で読んだ。行く前に読めばよかったとも思うが、実際に行って見た建物が出てくると俄然関心がわく。するともう一回行かなければならなくなる(笑)。12世紀あたりから18世紀に掛けて街が少しずつ整っていった様子がよく分かる。次回はフィレンツェに長居しよう。その際には必携。☆☆☆☆。
読了日:09月11日 著者:池上 俊一
燃える部屋(上) (講談社文庫)の感想
マイクルコナリー既刊本完読! 感想は下巻で。☆☆☆☆。
読了日:09月16日 著者:マイクル・コナリー
燃える部屋(下) (講談社文庫)の感想
二つの事件は無関係だったんだな。誤解していた。そして期待できる新人。それにしても不法侵入で停職ってカッコ悪すぎる。本人もこれほどきまりの悪い終わり方無いだろうな。あ、しかし原作はもう4作先まで出てるのか。頑張って読んでみるか。☆☆☆☆。
読了日:09月16日 著者:マイクル・コナリー
徳は孤ならず 日本サッカーの育将 今西和男の感想
Jリーグの事務局と岐阜県庁が一方的に悪者に書かれているのだが、要するに今西氏とJリーグの間に何らかのトラブルがあったということではないのだろうか。パワハラと書かれているのだが、その構図が今一つはっきりしない。もしかすると誤解されやすい人なのかも、と思ってしまった。正直、著者が感情的になり過ぎていて、この本だけでは分からない。☆☆☆。
読了日:09月16日 著者:木村 元彦
地検のSの感想
Sこと地検の総務課長が暗躍するお話。なぜ暗躍するのかについてはもちろんちゃんとオチがある。それにしてもこの人の謎解きも突飛だなあ。現実にそんなに思い通りに人は動かないって。「教場」の悪影響。☆☆。
読了日:09月20日 著者:伊兼 源太郎
現場者 300の顔をもつ男 (文春文庫)の感想
大杉漣自伝。末っ子で寂しがり。いつも誰かに求められたくて、役を選ばずに映画に出まくったんだなあ。映画作る方も彼がいれば絶対なにがしかやってもらえるから便利な役者だ。でも何をやっても大杉漣にしか見えなかった。それでいいじゃないか。☆☆☆。
読了日:09月22日 著者:大杉漣
七人のイヴ Ⅱ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)の感想
七人のイブはそういう意味でもあったのか。最初に登場してから出番がないと思っていたけど。彼ら以外に人類がいないということになるとこんなことも起きるんだな。これは映画化は無理そうだから漫画で読みたいかも。☆☆☆☆。
読了日:09月25日 著者:ニール・スティーヴンスン
大英帝国の歴史 上 - 膨張への軌跡 (単行本)の感想
改めて大英帝国の歴史を振り返るとオランダとの関係や世界の植民地への態度など実に興味深い。奴隷売買を始めておいて自ら取り締まるとかその道徳の根源は何?と思わなくも無いが、下巻が楽しみ。☆☆☆☆。
読了日:09月26日 著者:ニーアル・ファーガソン
古森の秘密 (はじめて出逢う世界のおはなし)の感想
冷酷な元大佐と森の生き物たちと少年の物語。大佐が人間性を取り戻すお話と言ってしまってよいのか。森には森で邪悪な面もある。全体に漂う幻想的な空気に加えてその辺の出し入れも見どころ。イタリアというよりはオーストリアとかチェコのお話と言われたほうがしっくりくる。☆☆☆☆。
読了日:09月27日 著者:ディーノ ブッツァーティ
大英帝国の歴史 下 - 絶頂から凋落へ (単行本)の感想
帝国主義への信仰が失われた時、神への信仰も失われた、という下りが強烈。それがフィルビーを生んだのか。第一次大戦は英国のドイツに対する対抗意識が生んだとしか思えない。そしてシンガポール。日本軍に奴隷扱いされるという大転換。今までの見方を覆してくれた良本。☆☆☆☆。
読了日:09月30日 著者:ニーアル・ファーガソン
読書メーター
今月は長い間放っておいたブッツァーティの作品を新たに読んだことが収穫か。しかしこの人は寡作なのであんまり浸れないのがもったいない。タタール人の砂漠くらいのインパクトのある作品があと2つくらいあればなあ。
あとは「大英帝国の歴史」。単に経済的に帝国であっただけでなく、また支配される側にとっても精神的、文化的な意味でも単に植民地であるのとは違うのだな。
9月の読書メーター
読んだ本の数:12
読んだページ数:3693
ナイス数:97
伴走者の感想
スキーにも伴走があるとは知らなかったが、いずれも競技者の心理を切り口鋭く掬い取った好著。伴走というとランナーとそれをリードする伴走者の二人で競技すると思いがちだが、これを読むともともと1人のアスリートの心理を二つに分解したものだということが分かる。健常者の競技者1人の時には表に出てこない感情が見えた。☆☆☆☆。
読了日:09月02日 著者:浅生 鴨
七人のイヴ Ⅰ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)の感想
破壊された月の質量と地球に対する位置エネルギで計算すると、隕石落下時の発熱で気温が上がるくらいになるのかどうかが気になったが、たぶん計算してるんだろうな。そういう読み方しちゃいけないんだろうな(笑)原書が一冊のところを3分冊にして訳しているらしいので、コメントはこんなところで。☆☆☆。
読了日:09月07日 著者:ニール・スティーヴンスン
フィレンツェ――比類なき文化都市の歴史 (岩波新書)の感想
6月にフィレンツェに行ったので復習の意味で読んだ。行く前に読めばよかったとも思うが、実際に行って見た建物が出てくると俄然関心がわく。するともう一回行かなければならなくなる(笑)。12世紀あたりから18世紀に掛けて街が少しずつ整っていった様子がよく分かる。次回はフィレンツェに長居しよう。その際には必携。☆☆☆☆。
読了日:09月11日 著者:池上 俊一
燃える部屋(上) (講談社文庫)の感想
マイクルコナリー既刊本完読! 感想は下巻で。☆☆☆☆。
読了日:09月16日 著者:マイクル・コナリー
燃える部屋(下) (講談社文庫)の感想
二つの事件は無関係だったんだな。誤解していた。そして期待できる新人。それにしても不法侵入で停職ってカッコ悪すぎる。本人もこれほどきまりの悪い終わり方無いだろうな。あ、しかし原作はもう4作先まで出てるのか。頑張って読んでみるか。☆☆☆☆。
読了日:09月16日 著者:マイクル・コナリー
徳は孤ならず 日本サッカーの育将 今西和男の感想
Jリーグの事務局と岐阜県庁が一方的に悪者に書かれているのだが、要するに今西氏とJリーグの間に何らかのトラブルがあったということではないのだろうか。パワハラと書かれているのだが、その構図が今一つはっきりしない。もしかすると誤解されやすい人なのかも、と思ってしまった。正直、著者が感情的になり過ぎていて、この本だけでは分からない。☆☆☆。
読了日:09月16日 著者:木村 元彦
地検のSの感想
Sこと地検の総務課長が暗躍するお話。なぜ暗躍するのかについてはもちろんちゃんとオチがある。それにしてもこの人の謎解きも突飛だなあ。現実にそんなに思い通りに人は動かないって。「教場」の悪影響。☆☆。
読了日:09月20日 著者:伊兼 源太郎
現場者 300の顔をもつ男 (文春文庫)の感想
大杉漣自伝。末っ子で寂しがり。いつも誰かに求められたくて、役を選ばずに映画に出まくったんだなあ。映画作る方も彼がいれば絶対なにがしかやってもらえるから便利な役者だ。でも何をやっても大杉漣にしか見えなかった。それでいいじゃないか。☆☆☆。
読了日:09月22日 著者:大杉漣
七人のイヴ Ⅱ (新☆ハヤカワ・SF・シリーズ)の感想
七人のイブはそういう意味でもあったのか。最初に登場してから出番がないと思っていたけど。彼ら以外に人類がいないということになるとこんなことも起きるんだな。これは映画化は無理そうだから漫画で読みたいかも。☆☆☆☆。
読了日:09月25日 著者:ニール・スティーヴンスン
大英帝国の歴史 上 - 膨張への軌跡 (単行本)の感想
改めて大英帝国の歴史を振り返るとオランダとの関係や世界の植民地への態度など実に興味深い。奴隷売買を始めておいて自ら取り締まるとかその道徳の根源は何?と思わなくも無いが、下巻が楽しみ。☆☆☆☆。
読了日:09月26日 著者:ニーアル・ファーガソン
古森の秘密 (はじめて出逢う世界のおはなし)の感想
冷酷な元大佐と森の生き物たちと少年の物語。大佐が人間性を取り戻すお話と言ってしまってよいのか。森には森で邪悪な面もある。全体に漂う幻想的な空気に加えてその辺の出し入れも見どころ。イタリアというよりはオーストリアとかチェコのお話と言われたほうがしっくりくる。☆☆☆☆。
読了日:09月27日 著者:ディーノ ブッツァーティ
大英帝国の歴史 下 - 絶頂から凋落へ (単行本)の感想
帝国主義への信仰が失われた時、神への信仰も失われた、という下りが強烈。それがフィルビーを生んだのか。第一次大戦は英国のドイツに対する対抗意識が生んだとしか思えない。そしてシンガポール。日本軍に奴隷扱いされるという大転換。今までの見方を覆してくれた良本。☆☆☆☆。
読了日:09月30日 著者:ニーアル・ファーガソン
読書メーター
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