スポーツって色んな種類をやってると色々と応用できることが多い。特に自分はマラソンではランニングエコノミーにこだわっているので、フォームの考え方は他のスポーツから持ってきているものもある。

高校の時にやっていた弓道は特にフォームにはこだわるスポーツ(武道)だ。あの競技は筋力や運動神経はほとんど関係ない。いや、自分のカラダを思い通りに動かすという意味では運動神経かもしれないが、反射神経は不要だ。

筋力が弱ければ弱い弓を引けばいい。でも筋肉モリモリの人が強い弓を引けばフォームと矢の軌道は安定するがそれだけでは上手くならない。

一番大事なのは理にかなったフォームを作る合理的発想、筋肉を制止させる集中力、退屈な練習に耐える忍耐力。そんなところか。フォームそのものについてはチカラを入れるべきところとリラックスさせるべきところをきちんと使い分けること。

ここでも体幹は重要だ。そしてランニングとは逆に上半身をリラックスさせる。腹筋と背筋を中心とした体幹で弓を引くイメージ。大きな筋肉で引くほど狙いが安定する。そして上下左右にカラダが伸びていき、全てが満ちた時(これを「会」と呼ぶ)に矢が離れる。「離す」ではなく「離れ」と呼ぶ。調子が良いと本当に勝手に離れる。(感覚的には「放れる」かも)



これによく似ているのがゴルフ。静止状態からカラダを動かすところや、下半身は動かさず上半身中心の動きであるところとか。

さらに似ているのは集中力を要するスポーツであること。他のスポーツも集中力を失うとカラダのコントロールを失うが、ゴルフや弓道での集中力欠如は致命的。偶然うまくいくことはありえない。

もう一つ似ているのが、自分が感じる自分のフォームと外から見る自分のフォームに大きな乖離があること。指導者が選手のフォームを見て「もっと押手(左腕)の肩を入れて」(弓道)とか「もっとテークバックでクラブを立てて」(ゴルフ)とか言うのだが、自分では肩も入れてるしクラブも立ててるつもりになっていることがほとんど。

で、ビデオに撮ってみると確かに肩は入ってないしクラブは寝てるんだけど、それってこういう複雑なプロセスを経ることになる。

自分で今のフォームを感じる

それをビデオで見る

ビデオ上で修正点を認識する

自分の感覚でカラダの動きを修正する

往々にして多くの指導者が自分の見たフォームを理想の形にしたがる。そうすると陸上におけるマック式ドリルの悲劇みたいなことが起きる。マック式ドリルというのは前回の東京オリンピックの頃にマックさんという海外の短距離コーチが紹介したランナーの分解写真を見て、日本の誰かが編み出した腿上げとかのドリルのこと。

当のマックさんが久しぶりに来日して日本の人がマック式ドリルをやっているのを見て「それは結果として『そうなる』という意味であって、『そうする』ということではない」と訂正したそうだが後の祭り。脚が速くなる効果は無いトレーニングが日本中に広まってしまった。(「アスリートの科学」より引用)

上に書いた弓道やゴルフの例は、指導者が「そうなる」と「そうする」を混同していた好例だろう。プレーヤーが知りたいのは、誰でもわかる分解写真の解説ではなく、それを実現するにはどこにチカラを入れればよいのか、カラダをどう使えばよいのか、ということなのに。

例えば真下着地。自分はスキップの二歩目と同じ感覚で捉えている。実際の着地点が真下かどうかは正直どうでもいい。要はブレーキをかけてなければいいだけだ。

ミッドフット着地も自分の足裏感覚で真ん中で着地できてると思えれば十分で、ビデオ撮影までして確認することでもないと思う。これこそ以前から書いてる「接地」と「着地」の区別が大事だ。ビデオでは「接地」しか分からない。

他にも色々面白いことが書いてあるので、未読の方は是非ご一読を。




自分はランニングエコノミーに関することを時々ブログに書いているが、それはあくまでも走りながら自分で試してみてそれで効果があったと思うことを書いている。その意味では「そうする」を延々と書いている。

さらに言うとあくまで自分が感じたことを一方的に書いているに過ぎなくて、それが外から見たらどう見えるかも知らない。だから他人のフォームを見ても、何か言うことは持っていない。

でも走りながら相当量の思考は働かせているので、それを自分だけのものにしておくのはもったいないと思って書き流している。そのくらいの感じで読んでいただければありがたい。



まあでも以前も誰かが書いていたけど、フォームとか練習方法とかいろいろ自分で試行錯誤していけるのは市民ランナーの楽しみの一つではありますよね。



本日はふくらはぎの違和感がまだ消えないので久々のランオフ。その代り一日こんなことばっかりやってた。明日の稲毛30kmは、朝起きた時の脚の様子を見て考えます。
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