12月は仕事の方もいろいろ落ち着いたので、多少読書量は増えたが、やっぱり夜いろいろと映像作品を見ているせいか、一時の20冊1万ページには到底届かない。

その中でも、やはり日本国民としては「検察の真実」は知っておくべきだろう。特に推定無罪や人質司法については基礎的な理解が必須。大半の人には関係が無い犯罪の取り扱いだが、司法の姿勢が日本の犯罪の少なさに寄与していることも確かなので両面から見られるべきだと思う。

今年もいっぱい本を読もう。去年のベスト5は後ほど。



12月の読書メーター

読んだ本の数:17
読んだページ数:4603
ナイス数:120

特捜部Q―アサドの祈り― (ハヤカワ・ミステリ)特捜部Q―アサドの祈り― (ハヤカワ・ミステリ)感想
ついにアサドの過去が明らかになるという興味だけで最後まで読んだ。相変わらず時事問題をストーリーに織り込むのが上手い。ヨーロッパではアラブ問題はまさにそこにある危機。舞台にドイツを選んだのもうまい。相変わらずカールも傷だらけ。☆☆☆☆。
読了日:12月02日 著者:ユッシ エーズラ オールスン

ボケてたまるか!ボケてたまるか!感想
伊東四朗のエッセイ。奥さんと結婚するときにギリギリまで抵抗された話は知らなかった。凄い。思想的に極めて普通の人だということも良く分かる。やはり公的な場で発信する人はこういう思想的な背景を明らかにしてほしい。☆☆☆
読了日:12月06日 著者:伊東 四朗

MaaS戦記 伊豆に未来の街を創るMaaS戦記 伊豆に未来の街を創る感想
Maasの日本初のプロジェクト事例の本。東急という会社の体質がよく分かる。Maasも鉄道会社ではなく地域住民活性化の道具であることも良く分かる。自治体がこんなに注目しているとは。☆☆☆。
読了日:12月06日 著者:森田創

清明―隠蔽捜査8―清明―隠蔽捜査8―感想
ついに外事まで手玉に取る竜崎。現実がこんなになるとは思いにくいが引用された漢詩が良過ぎて大目に見ることにした。相変わらずの竜崎節。日本の警察小説ではピカイチだな。☆☆☆☆☆。
読了日:12月06日 著者:今野敏

ホテルローヤル (集英社文庫)ホテルローヤル (集英社文庫)感想
最近の芥川賞ってずっとこんな感じなのか。というかこれが世間なのか。匂い、というか体臭がずっとつきまとう。そして露悪的。グランドホテル様式ではあるが救いが無さすぎる。☆☆☆。
読了日:12月06日 著者:桜木紫乃

この顔で悪いか! (SHUEISHA実用書編集)この顔で悪いか! (SHUEISHA実用書編集)感想
20年数前の本なので伊東四朗60歳。この人は思考から言葉までの距離が短いので言っていることが信用できる。実直というのはこういうことなんだな。今日小松政男が亡くなったらしい。明日のラジオ番組での彼のコメントを待ちたい。☆☆☆。
読了日:12月11日 著者:伊東 四朗

可視化された帝国[増補版]―― 近代日本の行幸啓 (始まりの本)可視化された帝国[増補版]―― 近代日本の行幸啓 (始まりの本)感想
明治大正昭和と天皇・皇太子の行幸の詳細が淡々と記されている。そこには何の物語もないが著者にとっては集大成ともいえる内容なんだろうな。細かいところに歴史の真実があるんだろうけど残念ながら自分の忍耐力ではそこまで読み取れなかった。☆☆。
読了日:12月13日 著者:原 武史

たとえ天が墜ちようとも (創元推理文庫)たとえ天が墜ちようとも (創元推理文庫)感想
前作「償いの雪が降る」で主人公の窮地を救った刑事と教授が敵と味方に分かれる。ストーリーが淡々としていてほとんど伏線を張ってこないので、最後までスリリングに読める。読めるんだが最後はやっぱりそういう決着?法廷物は法廷で終わって欲しい。☆☆☆☆。
読了日:12月13日 著者:アレン・エスケンス

あの本は読まれているかあの本は読まれているか感想
半分実話のソ連に「ドクトルジバゴ」を広める話。この本自体がソ連で発禁だとはしらなかったしこういう経緯で出版されたとも知らなかった。それを知らないで読み始めると単調さに驚く。というかストーリーを動かす意思みたいなものが最後まで感じられず入り込めなかった。☆☆☆。
読了日:12月17日 著者:ラーラ・プレスコット

暴走する検察 歪んだ正義と日本の劣化~マル激トーク・オン・ディマンドvol.12暴走する検察 歪んだ正義と日本の劣化~マル激トーク・オン・ディマンドvol.12感想
宮台真司の物言いにはちょっとうんざりするが、推定無罪の由来、抵抗権など勉強になる本だった。自分がもし犯罪に巻き込まれたらと思うとゾッとする。「それでも僕はやってない」の解説も面白い。☆☆☆☆☆。
読了日:12月19日 著者:神保哲生,宮台真司,郷原信郎,市川寛,安田好弘,周防正行,足立昌勝,今村核

ミステリアスな結婚ミステリアスな結婚感想
前半はインタビューされる側も緊張しているのか文体が固いし、夫人がやたらつっけんどん。プライドが相当高いのかとも思ったが後半になるとかなりくだけてきてホッとする。世の中にはいろんな夫婦があるな。☆☆☆。
読了日:12月23日 著者:久米 麗子,久米 宏

汚名(上) (講談社文庫)汚名(上) (講談社文庫)感想
読み始めてすぐに、これはAmazon Primeのドラマの第5シリーズのストーリーだと気付いた。ドラマに出てくる老警官二人組の話も、小説の相棒との信頼関係のエピソードを拾っているようだ。やっぱり小説の方がいい。☆☆☆☆。
読了日:12月23日 著者:マイクル・コナリー

汚名(下) (講談社文庫)汚名(下) (講談社文庫)感想
裁判の最後のからくりは小説もドラマも同じ感じで良かった。ドラマの方が過去からの人間関係を引きずってないので淡白に見える。それでもどっちも面白い。ドラマは次のシリーズまで公開されているので早く小説が追い付いてくれ。☆☆☆☆。
読了日:12月23日 著者:マイクル・コナリー

「線」の思考―鉄道と宗教と天皇と―「線」の思考―鉄道と宗教と天皇と―感想
天皇家にまつわる話を追いかけて日本全国をたどる話。まだまだたくさんネタはありそうなのでこの企画は是非続けて欲しいな。いくらでも読める。原氏の鉄道や日本の風土に対する愛情が感じられて豊かな気持ちになれる。☆☆☆☆☆。
読了日:12月26日 著者:原武史

世間とズレちゃうのはしょうがない世間とズレちゃうのはしょうがない感想
伊集院光の知性の高さとこじらせ方の深さを楽しむ本。養老先生のボケ方も面白いが伊集院の引き立て役になっている。というより徹したのかも。伊集院の考えていることは誰しもが思っていることがかなり含まれているが、さすがは稀代のラジオパーソナリティだけあって言語化能力が半端なく高い。ラジオで重宝される理由がここにある。☆☆☆☆☆。
読了日:12月29日 著者:養老 孟司,伊集院 光

三分間の空隙【くうげき】 上 グレーンス警部 (ハヤカワ・ミステリ文庫)三分間の空隙【くうげき】 上 グレーンス警部 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
「三秒間の死角」のパウラとグレーンス刑事再登場。あの終わり方は再登場を予感させるものがあった。しかしパウラはどこまで行っても貧乏くじだな。前作もあれだけひどい目に遭ったというのに。このタフさはどこから来るのか。頑張れ。☆☆☆☆。
読了日:12月30日 著者:アンデシュ ルースルンド,ベリエ ヘルストレム

三分間の空隙【くうげき】 下 グレーンス警部 (ハヤカワ・ミステリ文庫)三分間の空隙【くうげき】 下 グレーンス警部 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
まさに「三分間の空隙」!なんだけどこの三分間である必然性が分からない。これしか脱出方法は無かったのだろうか。気持ちは分かるのだが。そこが無いのである意味大きなトラブルなく話が進んでいくように見えるのが残念。次回作もあるらしいのでそっちにも期待。☆☆☆。
読了日:12月30日 著者:アンデシュ ルースルンド,ベリエ ヘルストレム


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