量は質を凌駕する

 ~ アウトドアと読書の日記

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フランス革命を継承し、近代的国民軍を率いて天才的戦略と戦争指導による独裁的軍事力で絶対主義時代の欧州を席捲し、旧時代の支配機構に打撃を与えたナポレオン。その戦った総ての戦争を時系列に地図と詳細な解説で跡付ける。

ナポレオン戦争全史ナポレオン戦争全史
(2005/12)
松村 劭

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日本ではこれまでなかったナポレオンの全戦歴を追った作品。

確かに全戦歴が網羅されているようだが、描写はかなり画一的で、エピソードの挿入もなくまるでカタログのようであり、そのまま読むのはかなり辛い。また欧州における彼の政治的なポジションも分かりにくく、気が付いたら政敵に追い詰められている。

ナポレオン研究者がデータベースとして使うには良いのかもしれないが。
☆☆。

イラクの反政府武装勢力は、カイルを恐れるあまり彼を「悪魔」と呼んで、その首に賞金をかけた。屋根の上や隠れ場所から、おそろしいほどの正確さで仲間を守ったカイルは、シールズ、海兵隊、陸軍の兵から、後世に語り継がれるほどの信望を集めた。スリル満載のこの物語は、ただひとりの男にしか語ることのできない、戦争の壮絶な目撃証言である。

ネイビー・シールズ最強の狙撃手ネイビー・シールズ最強の狙撃手
(2012/04/23)
クリス カイル、ジム デフェリス 他

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1ヶ月ほど前に本書の著者が亡くなったというニュースが流れた。経営する射撃学校の生徒に射撃場で銃撃されたらしい。

著者は米軍史上最高のスナイパーとされるシールズの隊員だが、本書にはその秘訣的なものはほとんど記されず、訓練と戦場での日々、軍人であることと家族との関係、戦場で亡くなった人達、彼の兵士としての動機やモラル、といったことが語られている。

退役軍人の社会復帰支援にも積極的で、休日はPTSDを負った元兵士をケアする活動で費やされていたという。一方、戦闘において多くのイラク人の命を奪ったことについては、愛国心から正しいことをしたまで、と完全に割りきれている様子。

こういったことが特に気負いもなく淡々と綴られており、普通のアメリカの兵士のメンタリティを知る上で、良書といえよう。彼を撃った元兵士はPTSDに悩まされており、そのケアの最中の事だったらしい。ご冥福をお祈りする。☆☆☆☆。

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コンピュータ、人工知能、医療、ナノテクノロジー、エネルギー、宇宙旅行…近未来(現在~2030年)、世紀の半ば(2030年~2070年)、遠い未来(2070年~2100年)の各段階で、現在のテクノロジーはどのように発展し、人々の日常生活はいかなる形になるのか。世界屈指の科学者300人以上の取材をもとに物理学者ミチオ・カクが私たちの「未来」を描きだす―。

2100年の科学ライフ2100年の科学ライフ
(2012/09/25)
ミチオ・カク

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著者はひも理論専攻の物理学者。それだけではなくディスカバリーチャネルのキャスターもやっているので、書かれている内容はかなり専門的な内容も含んでいるが、非常に分かりやすい。また、たとえば文明の度合いを示すのに消費エネルギーの量で分類するなど、科学者らしいアプローチで今後100年間に予想される技術の進歩を予想している。

たとえば、コンピュータが意識を持つには、人間が意識を持つようになった歴史と比較してもまだまだかかるとか、ロボットアームは感覚へのフィードバック機能を備えることで、まるで自分の手かのように感じるところまで進化しているとか、原子レベルで物質をコピーするリプリケーターの登場により何でも作れるようになると貧富の差が無くなるとか。

因みに貧富の差が無くなると、新たな秩序の確立に向けて革命が起きるらしい。宇宙旅行も、従来の重厚長大な宇宙ロケットではなく、ナノレベルの探査機を大量に他の惑星に送り込んで、そこから得られる大量のデータを調査に用いるという風に変えると、探検のありようもずいぶんと変わる。一家に一冊は備え付けて、孫の代に実現したかどうか確かめるのがよかろう。
☆☆☆☆☆。

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