◎日本人ランナーの“距離信仰”に異議アリ!

「今月は300km走った」「月間500km達成!」

こんなふうに“月間走行距離”を伸ばすことに励む市民ランナーが、なんと多いことか。
市民ランナーだけでなく、日本の長距離アスリートたちも同じ。
月間1000km以上距離を走っていることも多い。
こうした“距離信仰”は、日本独特のもの。
その影で、故障に泣くランナーが後を絶たないのも事実だ。

マラソンランナーとして成長するには、長い距離を走ることは欠かせない要素。
しかし、日本人ランナーは、諸外国のランナーと比べても距離を追い求めすぎ。

あるレベルまでは、走行距離を重視したトレーニングでもパフォーマンスは上がるが、
さらに上を目指すなら、重視すべきは距離よりも強度。

パフォーマンスを上げるために走る距離の長さにこだわりすぎると、
走るスピードが低下して、パフォーマンスが上がらないという皮肉な結果に陥ってしまうのだ。

そこで本書では、走行距離を減らして故障を防ぎ、
とても効率的にパフォーマンスを上げられる独自のメソッドと、効果的なトレーニング法を徹底的に紹介する。


毎日長い距離を走らなくてもマラソンは速くなる! 月間たった80㎞で2時間46分! 超効率的トレーニング法 (ソフトバンク新書)毎日長い距離を走らなくてもマラソンは速くなる! 月間たった80㎞で2時間46分! 超効率的トレーニング法 (ソフトバンク新書)
(2011/09/20)
吉岡 利貢

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またまたトレーニング本で恐縮だが、月間走行距離を80kmに抑えながら自転車トレーニングを取り入れることで、2:40のフルマラソンの記録をほぼ維持できたという体験談を中心に、トレーニング理論、ランニングフォームについて語っているが、大いに賛同する記述が多かった。

まず本書が提案しているサブ4向けのオフシーズンのトレーニングメニューが、自分が今毎週やっているトレーニングの強度・距離とほぼ同じ内容だった。毎週4~5時間のライディング、25km程度のラン(6mpk程度)。レース2ヶ月前からは、これにレースペースによる20~30km走が加わる。確かに、自分の今の内容からフルに臨むにはもっと長い距離のランが必要だと感じていたので、これも納得。

最大酸素摂取量、無酸素代謝閾値、酸素摂取量の関係も本書の説明でようやく腹落ちした。自転車でこれらを鍛えることの利点は、走ることでの筋繊維へのダメージを最小限にできるということらしい。

もうひとつは、脚の運動はあくまでも骨盤で大腿骨を旋回させるものだということ。これもまさに先週末に掴んだイメージにぴったり重なる。つま先着地の説明もイメージどおり。

これは、今シーズンはフルに挑戦しろという啓示か?(笑)
久々の☆☆☆☆☆。


いつも読んでいただいてありがとうございます。
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