量は質を凌駕する

 ~ アウトドアと読書の日記

カテゴリ: ●読書記録(毎月のまとめ)

今月の衝撃はカート・アンダーセン「ファンタジーランド」。アメリカがメイフラワー号の昔からいかに新大陸に夢を抱いて海を渡ってきて、ゴールドラッシュやラスベガス、1920年代などを経てトランプ大統領を生み出す国になったかという歴史。

その観点だけで捉えたら、特に1990年代以降はかなりこの国はヤバい。Xファイルはトンでも説で国民を洗脳、フレンチデビディアン、共産主義の打倒、銃規制、反知性主義。作者は今がファンタジーランドのピークだというのだが。


4月の読書メーター

読んだ本の数:10
読んだページ数:3406
ナイス数:85

暗殺者の飛躍〔上〕 (ハヤカワ文庫 NV)暗殺者の飛躍〔上〕 (ハヤカワ文庫 NV)感想
久々のコート・ジェントリー。まだ傷がいえていないということは前作から数週間の設定なのか。呼んでいるうちに前作までの緊張感の高い展開、ジェントリーの超人ぶりが蘇ってきた。やっぱりこのシリーズ面白い。☆☆☆☆。
読了日:04月02日 著者:マーク・グリーニー

暗殺者の飛躍〔下〕 (ハヤカワ文庫 NV)暗殺者の飛躍〔下〕 (ハヤカワ文庫 NV)感想
ジェントリーらしい終わり方。やはりグリーニーはトムクランシーの弟子だけあって愛国精神を正面から示すのな。これが暑苦しくもあり、殺し屋ケラーほど割り切られるのもさびしくもあり。しかしこれだけ死なないとは本当に運が良いんだな(笑)。☆☆☆☆。
読了日:04月05日 著者:マーク・グリーニー

贖罪の街(上) (講談社文庫)贖罪の街(上) (講談社文庫)感想
久々のハリー・ボッシュ。やっぱりいい。何よりも正義というよりも真実を追い求めるのがいい。真実の前には自分の正義も曲げる。判りやすい。☆☆☆☆。
読了日:04月12日 著者:マイクル・コナリー

贖罪の街(下) (講談社文庫)贖罪の街(下) (講談社文庫)感想
犯罪そのものは小粒なんだけど、これを機にハリーはそっちの方向(奉公?)で行くのか?ミッキーとの対比が面白かったのでその線でずっとやってもらってもいい気もする。マディにも評価されたようですしね。この丹念な調査こそがHBシリーズの真骨頂ですよね。☆☆☆☆。
読了日:04月12日 著者:マイクル・コナリー

言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)感想
言ってはいけない事をあえて書くということなのだろうが、子供が殺人者になった親が自殺したことを何の注釈も無く書いて放置するなど、あまりに配慮が足りないのではないか。最後に救いのような研究結果を載せているがそれで全てが救われているわけでもない。内容が興味深ければ読むというものではない。☆。
読了日:04月12日 著者:橘 玲

暗殺者の潜入〔上〕 (ハヤカワ文庫NV)暗殺者の潜入〔上〕 (ハヤカワ文庫NV)感想
ここに来てますますジェントリーの行動原理がわからなくなってきた。ミッションの完遂を妨げるかもしれないことになぜかかわるのか。作者の嗜好はわかるとしても。最初の三部作ではあまり気にならなかったが本作ではとりわけ気になる。下巻へ。☆☆☆。
読了日:04月15日 著者:マーク・グリーニー

暗殺者の潜入〔下〕 (ハヤカワ文庫NV)暗殺者の潜入〔下〕 (ハヤカワ文庫NV)感想
これはミッションインポシブルのイーサンハントを目指しているのか。単なる殺し屋だとずっと思っていた。どうやら世界平和のために仕事をしているらしい。殺し屋ケラーほどに割り切る必要も無いが、ここまで正義漢ならばいろいろ違うアプローチがあるのでは。読者はアクションシーンだけを楽しんでいるわけではない。☆☆☆。
読了日:04月15日 著者:マーク・グリーニー

忌野旅日記 新装版 (新潮文庫)忌野旅日記 新装版 (新潮文庫)感想
絵が上手い。アーチストの本音は珍しい。しかも忌野清志郎だから貴重。☆☆☆。
読了日:04月21日 著者:忌野 清志郎

海洋戦略論: 大国は海でどのように戦うのか海洋戦略論: 大国は海でどのように戦うのか感想
マハンの制海理論やコーベットの海洋戦略論を整理し、海軍の軍事目的を領域拒否、制海、能力投射に区別。これで日米英中ロ印6か国の海軍戦略を分析していく。何よりも米国の制海能力が各国戦略立案の軸になっているのが分かる。そして中国がいかに戦略を変化させてきたのかも分かる。英国がフォークランドで苦戦したのは冷戦の影響だったとかも。 最後に最新技術の影響にも触れているが、ドローンなどのロボットやAIの影響への考察が無いのが残念。読んで損は無い。自分は久々にノートを取りながら読んだ。☆☆☆☆。
読了日:04月21日 著者:後瀉 桂太郎

ファンタジーランド(上): 狂気と幻想のアメリカ500年史ファンタジーランド(上): 狂気と幻想のアメリカ500年史感想
このアメリカ国民が独立の昔からファンタジーに淫しているという切り口は本当にいいのか。一見正しく下巻もすごく楽しみなんだけど、そしてアメリカという国の勢いみたいなこともこの切り口ならばすごくよく理解できるんだけど、他の切り口が提示されていないのが不安。☆☆☆。
読了日:04月26日 著者:カート アンダーセン

読書メーター

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凄い。15冊中13冊がCJボックスだ。例の海外翻訳ミステリーのレポをちゃんと書こうと思って過去の作品を全部読んでみたんだった。改めて読んでみると、ただのカウボーイ的存在だと思っていた主人公ジョーは、実は結構悩んでいてしかも汚れていた。それでも現時点で継続中のシリーズ物の中では断トツに面白いんですけど。

3月の読書メーター

読んだ本の数:15
読んだページ数:7604
ナイス数:97

すべては死にゆくすべては死にゆく感想
うーん。なんと皆様の助言に気づかずこちらを先に読んでしまった。しまったなあ。なんで犯人がこんなにこだわってるのか分からなかったw しかしこれまでの登場人物総動員だったですね。キャラがあちこちに行った本シリーズもついに終焉か。ニューヨーカーには911のインパクトはそれほど大きかったんだな。⭐︎⭐︎⭐︎。
読了日:03月02日 著者:ローレンス ブロック

死への祈り (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)死への祈り (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)感想
先に全ては死にゆくを読んでしまい、ああ、こういうことだったのかと感じ入りながら読んだ。正しい順番で読んだ方が気味悪さは倍増したかも。ラスト。やはりお金持ちはお金の使い方を知っている。オレもフランクリンに会いたい!w ⭐︎⭐︎⭐︎。
読了日:03月02日 著者:ローレンス ブロック

冷酷な丘 (講談社文庫)冷酷な丘 (講談社文庫)感想
やっぱりこのジョー・ピケットシリーズは最高だな。適度な脇役陣、軸が決してぶれない主人公、そし全編を貫かれる自然への畏敬の念。ハードボイルドミステリーはあまたあるが、自分の中では本シリーズがNo1.。もっと人気が出てもおかしくないのに。次作はいよいよネイトが主人公。楽しみだ。☆☆☆☆。
読了日:03月06日 著者:シー.ジェイ・ボックス

鷹の王 (講談社文庫)鷹の王 (講談社文庫)感想
さすがにもう家族が危険にさらされる展開は無いのか。しかしそもそもの原因はネイトが上官を訴えなかったからこういうことになったのではないのだろうか。しかも敵の一味は上官命令に従っているだけ。百歩譲って自業自得かもしれないが、巻き込まれた民間人は浮かばれないなあ。もともとネイトが侵したと思っていた罪よりこっちの方が重いんではないだろうか。ってところは無視すると、相変わらず素晴らしい小説。「沈黙の森」から読み直そう。3回目だけど(笑)☆☆☆。
読了日:03月07日 著者:シー.ジェイ・ボックス

復讐のトレイル (講談社文庫)復讐のトレイル (講談社文庫)感想
ジョー・ピケットシリーズを遡って読み直し中。これは最後に犯人が判るまでは凄く面白いのだが動機がそこまでやるのかっていう。先住民族はこうやって報復するのが一族の習いみたいには書きにくかったのだろうと推測してみる。そしてジョー・ピケットの猪突猛進振り。やや無意味な犠牲。☆☆☆。
読了日:03月12日 著者:シー.ジェイ・ボックス

ゼロ以下の死 (講談社文庫)ゼロ以下の死 (講談社文庫)感想
前作でのエイプリルに対するジョーの罪悪感が劇中を通じてのテーマ。どこまでも自分に誠実なジョー。自分が後悔したくないっていうのは実はものすごいエゴだと思う。これからも引きずるんだろうけど。ジョーのエゴがシリーズを通じてのテーマだな。☆☆☆。
読了日:03月12日 著者:シー.ジェイ・ボックス

沈黙の森 (講談社文庫)沈黙の森 (講談社文庫)感想
再読かと思ったら再々読で前回は4年前。最初はその10年前か。ジョーってこんなにドジキャラだったんだ。それが最後に怒りを爆発させる。この時シェリダン7歳。ここから最新作まで10年以上経ったのか。みんなオッサンになるわけだ。ネイトすらまだおらず今も健在なのはマクラナハン保安官だけだな。☆☆☆。
読了日:03月14日 著者:シー.J・ボックス

凍れる森 (講談社文庫)凍れる森 (講談社文庫)感想
この巻はやはりネイトの登場だろう。知的と暴力と鷹匠。ジョーは実はあんまり存在感が無い。まさにシリーズの骨格。⭐︎⭐︎⭐︎。
読了日:03月16日 著者:シ-・J・ボックス

狼の領域 (講談社文庫)狼の領域 (講談社文庫)感想
最後の設定はネイトとジョーの関係を緊張させるためのものなんだろうなあ。あまりにやるせない。そしてこれが作者が問いかけたかったアメリカの姿か。このシリーズ全体のテーマでもある。☆☆☆☆。
読了日:03月17日 著者:シー.ジェイ・ボックス

さよならまでの三週間 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ホ 12-2)さよならまでの三週間 (ハヤカワ・ミステリ文庫 ホ 12-2)感想
ギリギリの綱渡りで最後まで走り抜けるスリリングな展開。ちょっとご都合主義な感じもあるが、自分で自分の身を守るというポリシーを貫き通すのが本作の大事なところ。しかしこの妻は大丈夫なんだろうか。ジョーピケットシリーズのミッシーに通じるものあり。☆☆☆。
読了日:03月17日 著者:C.J.ボックス

震える山 (講談社文庫)震える山 (講談社文庫)感想
オカルトめいた前作からすると本来のスタイルに戻った。ベテランアウトフィッターとの対決が白眉。まさにウェスタン。ラストのドタバタはご愛嬌かな。しかし猟区管理官、事件に巻き込まれすぎだよね。⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎。
読了日:03月26日 著者:シー・ジェイ・ボックス

神の獲物 (講談社文庫)神の獲物 (講談社文庫)感想
改めて読むと最後はオカルトなんだけど大自然の得体の知れなさは伝わる。作者はちょっと迷ってたんだろうな。⭐︎⭐︎⭐︎。
読了日:03月26日 著者:シー・ジェイ・ボックス

裁きの曠野 (講談社文庫)裁きの曠野 (講談社文庫)感想
どうしてジョーはこんなに追い詰められてイライラしてるんだろう。上司のプレッシャーはわかるけど、こんなに自信の無い人だったんだっけ。最後は明らかにやり過ぎ。正義からは外れている。⭐︎⭐︎。
読了日:03月26日 著者:シー.ジェイ・ボックス

フリーファイア (講談社文庫)フリーファイア (講談社文庫)感想
これはこの裁判管轄のトリックが全て。あとは付け足し。イエローストーンの大自然が活かしきれてないな。あと、父との再会も付け足しだな。知事もクソ。最初読んだ時の印象とあまり変わらない。⭐︎⭐︎。
読了日:03月26日 著者:シー.ジェイ・ボックス

ブルー・ヘヴン (ハヤカワ・ミステリ文庫 ホ 12-1)ブルー・ヘヴン (ハヤカワ・ミステリ文庫 ホ 12-1)感想
巻末解説で訳者は主人公にクリントイーストウッドを当てはめていたらしい!なんと。確かに「グラントリノ」にそっくりと言えばそっくり。グラントリノ2008年12月、本作2008年1月。こっちが先だった。小説はあんまり無口な感じは無い。でもカウボーイ。☆☆☆。
読了日:03月28日 著者:C.J.ボックス

読書メーター

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2月を振り返って思うのは、空いている時間に何が何でも本を読まなければ、という気持ちが薄れてきたこと。やっぱりペン習字とかやってると本読んでられない。

万年筆は最初に買ったパイロットのカクノ0.3mmが細すぎる気がして、0.5mmも買ってみた。字を比べるとこんな感じ。右が0.5mm。インクはパイロットの「tsuki-yo」。
20190301
0.5mmのほうが柔らかいかんじがしますよね。5月に誕生日が来たらちょっと良い万年筆を買いたいので、ペン先のサイズもいろいろお試し中。

読書の方はわき目も降らずローレンス・ブロック。これが終わったら、翻訳ミステリーのシリーズ物をちょっとまとめてみたいな。




2月の読書メーター

読んだ本の数:9
読んだページ数:4312
ナイス数:74

墓場への切符墓場への切符感想
ああ、やっちゃうんだ、と思った。これって殺し屋シリーズへの萌芽か? ストーリーとしては完結性が高いけど、これまで戦う相手が自分だったのが、悪に変わったということだろうか。禁酒効果(笑) ⭐️⭐️⭐️。
読了日:02月02日 著者:ローレンス ブロック
書くことについて (小学館文庫)書くことについて (小学館文庫)感想
書くことについて語るのにスティーブンキング以上の作家はなかなかいないだろうな。あと思いつくのはジェフリーディーバーとかデニスルヘインか。ボストンテランとかコーマックマッカーシーは禁欲的すぎて書くのが想像できない。日本だと浅田次郎は書いてくれそう。⭐️⭐️⭐️⭐️。
読了日:02月02日 著者:スティーヴン キング
倒錯の舞踏 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)倒錯の舞踏 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)感想
八百万の死に様の頃とは別の小説だな、これは。受け身ではなく勧善懲悪。周囲の魅力的な脇役たち。映画化を狙っているとしか思えない。戦う相手はやっぱり自分ではなく邪悪。⭐️⭐️⭐️。
読了日:02月02日 著者:ローレンス ブロック
獣たちの墓―マット・スカダー・シリーズ (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)獣たちの墓―マット・スカダー・シリーズ (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)感想
スカダーの猟奇物シリーズ第3弾らしい。やっぱりスカダーが酒をやめてから内面と向き合うという描写がしにくくなったのか、そのかわりにミックとかTJなどの別キャラが立ってきて、彼らとの対話が物語の中で重点を置かれるようになった。猟奇っていうテーマを持ちこむのもその一つか。それだとハリー・ボッシュとの違いが分からない。うーん。☆☆☆。
読了日:02月07日 著者:ローレンス ブロック
死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)死者との誓い (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)感想
久々にスカダーシリーズの純粋ミステリー。そしてスカダーを取り囲む女たち。そして次第に明らかになる死者の過去。食いついたら離さないスカダーの真骨頂。これが賞を取ったのも分かる。脇役たちの登場の仕方もほどよい存在感。しかしスカダーは自ら動いて状況に影響を与えるようになったな~。その反動が「殺し屋」なのかも。☆☆☆☆。
読了日:02月07日 著者:ローレンス ブロック
死者の長い列 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)死者の長い列 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)感想
なんだかマットの思考が総じて他人事だなと思っていたら解説にも同じようなことが書いてあった。初登場から20年経ってるから人間も変わるよね。ストーリー自体もハラハラ感はほぼ無し。でも面白い。薄味も良い。⭐️⭐️⭐️。
読了日:02月11日 著者:ローレンス ブロック
償いの報酬 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)償いの報酬 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)感想
回想という手があったか!(笑) やっぱり男女の機微を描くのが得意なブロックとしては、ジャンとの別れをきちんと描いておきたかったんだろう。しかしウィスキーぶちまけられたシーンは強烈だったな。アル中の人にこれはほとんど凶器だ。☆☆☆☆。
読了日:02月14日 著者:ローレンス・ブロック
処刑宣告 (二見文庫―ザ・ミステリコレクション)処刑宣告 (二見文庫―ザ・ミステリコレクション)感想
読んだはずなのにうっかりして記録するのを忘れていて読書メーターのレビューを見たら、殺し屋ケラーが登場していたらしい。全く気付かなかった。再読だ。
読了日:02月23日 著者:ローレンス ブロック
皆殺し (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)皆殺し (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)感想
ロバートクレイスの探偵ものかマイアミバイスか。まさかスカダーが3丁拳銃で敵地に乗り込む日が来るとは。これでミックバルー話も打ち止めか。☆☆。
読了日:02月23日 著者:ローレンス ブロック

読書メーター

1月はほぼローレンスブロックのマットスカダーシリーズにどっぷりはまっていた。ハードボイルドなんだけど同じく1月に読んだチャンドラーほどくどくない。事件は向こうから勝手にやってきて、ほとんど勝手に解決していく。このあっさりしたところがいい。

同じくハードボイルドでマイクルコナリーのハリーボッシュシリーズも同じくらい面白いんだけど、こっちは舞台がロスアンゼルス。スカダーシリーズはニューヨークが舞台。

自分はどっちかというとニューヨークの方が馴染みがある。どっちも出張でしか行ったことは無いけど。スカダーの家はセントラルパークのちょっと南の9番街52丁目あたり。ちょうどヘルズキッチンと呼ばれる区域だ。以前の勤務先のオフィスが49丁目だったので結構この辺りはウロウロしていた。

スカダーの活躍していたころはニューヨークももっとも治安が悪かった頃なので今とは比べるべくもないんだろう。今はヘルズキッチンもすっかり安全になり観光地化している。あの街をスカダーがねえ。と思うと親近感も湧いてくる。



1月の読書メーター

読んだ本の数:17
読んだページ数:6177
ナイス数:152

過去からの弔鐘 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)過去からの弔鐘 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)感想
今年1冊目はマットスカダーシリーズ第1作。派手なアクションもなくあっと驚くどんでん返しもない。ただ主人公が現実にウンザリしながら謎を解いていく。この地味な感じがブロックの真骨頂だな。どんな真骨頂やねん。でも読んでて楽しい。⭐️⭐️⭐️。
読了日:01月02日 著者:ローレンス・ブロック

冬を怖れた女 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)冬を怖れた女 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)感想
Sのオンナ(しかも冒頭で死ぬ)と自分の成功しか頭に無いオトコ(しかも最後に死ぬ)という主要人物に対して、街中を売ってストレス解消する主人公のなんとジメジメしていることか。やはり主人公が勢いに流されるのがブロック作品の真骨頂。☆☆☆☆。
読了日:01月07日 著者:ローレンス ブロック

ロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11)ロング・グッドバイ (ハヤカワ・ミステリ文庫 チ 1-11)感想
この名作を遂に読んだ。いや~、苦いわ~。苦い!確かにみんなダメダメなんだけど、みすみす死なせてる感じがするし最後のどんでん返しも苦い。マーロウがやたら若気なのも苦い。それが物語の軸なんだけど。そして失われた友情に「ロンググッバイ」。苦い。☆☆☆☆。
読了日:01月08日 著者:レイモンド・チャンドラー

女たちよ! (1968年)女たちよ! (1968年)感想
これは30年ぶりに再読。当時はこの本に書いてあることが本当に新鮮で女性の装いとか食事とか酒とか相当に影響を受けた。今になって読み返してみると汗顔の至り・・・。年齢によって同じ本を読んでもこれほどに印象が変わるものなのか。まさにキザを地で行く本だ。1968年の本です。☆☆☆☆。
読了日:01月08日 著者:伊丹 十三

宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八 (SB新書)宇宙に命はあるのか 人類が旅した一千億分の八 (SB新書)感想
夜空に瞬く千億の星には惑星があるとかそのうちのいくつかは居住可能とか、アポロの着陸船を考えた経緯とか、要は全部イマジネーション!ボイジャー1号と2号の役割分担の話も面白い。息子に読ませたい一冊。☆☆☆☆。
読了日:01月11日 著者:小野 雅裕

暗闇にひと突き (ハヤカワ・ミステリ文庫)暗闇にひと突き (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
酔いどれ探偵スカダーの面目躍如。普通に捜査していたら絶対に行きあたらなかった相手に行きあたったのはアルコールのお陰だよね。特に記憶を無くして街をさまようシーンなどは見事。ちょっと客観的に見ている自分がいた(笑) ☆☆☆☆。
読了日:01月13日 著者:ローレンス ブロック

困難な選択 (上)困難な選択 (上)感想
オバマとの大統領候補指名を争った経緯から国務長官に就任して辞任までを書いた本。自慢とか後付けが無いわけではないが、やっぱりこの人は知性の人だな。下巻へ続く。⭐️⭐️⭐️。
読了日:01月14日 著者:ヒラリー・ロダム・クリントン

困難な選択 (下)困難な選択 (下)感想
ベンガジとシリアの話は本で読むのは初めてなので注意深くよんだ。トランプが孤立主義に戻りたくなるのも分かると改めて思った。⭐️⭐️⭐️。
読了日:01月14日 著者:ヒラリー・ロダム・クリントン

建設テック革命 アナログな建設産業が最新テクノロジーで生まれ変わる建設テック革命 アナログな建設産業が最新テクノロジーで生まれ変わる感想
人手不足への本格対応。ドローンやレーザー測距、Aiの活用などで可能性がひろがる。建設だけでなくプラント、製缶などの分野にも応用できそう。ただ建設の問題は新築もさることながら補修や建て替えでも大きい。早く実現して欲しい。⭐️⭐️⭐️。
読了日:01月14日 著者:木村 駿

八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)八百万の死にざま (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
これはまた何というハードボイルド。飲酒の誘惑と戦いながら事件の謎に迫る探偵。これがメインストーリーだな。この主人公の心の揺れこそが本作の醍醐味だし、これを無事に素面で読み終わった自分には飲酒を許したいw 1988年の作か。時代が出てるな。⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️。
読了日:01月14日 著者:ローレンス ブロック

1ドル銀貨の遺言 (二見文庫―ザ・ミステリコレクション)1ドル銀貨の遺言 (二見文庫―ザ・ミステリコレクション)感想
ゆすり常習者からの依頼を真面目に受けたスカダーが後ろ暗い世の人たちと相対する物語。こういう個々の人たちの描写が物語を生き生きとさせるんだな。スカダー自身は相変わらず受け身(笑) ☆☆☆。
読了日:01月16日 著者:ローレンス ブロック

聖なる酒場の挽歌 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)聖なる酒場の挽歌 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)感想
スカダーが大事にしていたものが次々に崩れていく。酒飲みに未来はあるのか。70年代中盤の危険極まりないニューヨークの市街の描写が見もの。自分が初めてNYに行った95年も十分危険だったけど70年代は半端なかったんだろうな。そういう都市の姿の歴史という見方からも面白い小説。これでスカダーは全部吐き出した?☆☆☆☆。
読了日:01月16日 著者:ローレンス ブロック

ローレンス・ブロックのベストセラー作家入門ローレンス・ブロックのベストセラー作家入門感想
これは先日の「Long Goodbye」のあとがきの村上春樹による小説論よりもはるかに深く長い小説論。長編と短編、書き直し、持続力、テーマのインスピレーション、文体をそぎ落とすこと、主語の選択など、これを知ってから小説を読むと小説家の心理に少しでも近づける貴重な意見が一杯。何度でも繰り返し読みたい。これが50年近く前に書かれたのか。☆☆☆☆☆。
読了日:01月22日 著者:ローレンス ブロック

慈悲深い死 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)慈悲深い死 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)感想
あとがきにあるように、スカダーは酒は飲まないが今でもアル中なんだ。この酒とのスリリングな距離感が酒好き読者をぐいぐい引き付ける。そしてその悪の香りを漂わせるオンナはやっぱり悪い奴だった。最後のスカダーを引き込もうとするやり取りはちょっと安っぽかったかな。でもまた前作に続いて魅力的な脇役が登場。でも正直、禁酒してからのスカダーを見るのは結構辛い(笑) ☆☆☆。
読了日:01月22日 著者:ローレンス ブロック

大いなる眠り (ハヤカワ・ミステリ文庫)大いなる眠り (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
ロンググッドバイに続いて読んだ。無鉄砲で派手なマーロウの行動、線が一本切れた登場人物たち。これはアメコミ、そうだ、ディックトレイシー!そう思えば面白く読める。一回だけ村上春樹はマーロウに「やれやれ」って言わせてるなw ⭐️⭐️⭐️。
読了日:01月24日 著者:レイモンド チャンドラー

生きるとか死ぬとか父親とか生きるとか死ぬとか父親とか感想
最初は当たりさわり無いがだんだんと父親の実相に迫る。感情を理性で押さえ込んで書いているように見える。本当はもっと書きたい父への怒りがあったんじゃないか。最後は相互に理解しあったように書かれているが、なんともちぐはぐだ。まあ親子って色々あるよね。我が家なんて本になんて絶対書けない。☆☆☆。
読了日:01月25日 著者:ジェーン・スー

ベストセラー小説の書き方 (朝日文庫)ベストセラー小説の書き方 (朝日文庫)感想
スティーブンキングの小説の書き方の前に読んでよかった。やはりSキングのほうが小説家としての心の持ちようや出版社への対応、代理人契約に始まり文章の絞込みや簡素化など1枚上手。かなり古い本ではあるが。☆☆☆。
読了日:01月31日 著者:ディーン・R. クーンツ

読書メーター

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受験勉強で低迷していた読書量が久々に通常ペースに復帰。5千ページ越え。ちなみに去年1年間に読んだ本は187冊と久々に200冊割れ。しばらく休んでなおさら海外翻訳小説への傾倒が深まった。12月はやっぱりローレンスブロックの「殺し屋ケラー」。ちょっと人間性に問題あるような気がしないでもないが、状況に流されて受け身でしかも鮮やかに人を殺していくケラーの魅力に引き付けられる。こんな人生本当にあるんだろうか。


12月の読書メーター

読んだ本の数:13
読んだページ数:5072
ナイス数:114

殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)殺し屋 (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)感想
殺し屋ケラー、ニューヨーク在住。息をするように人を殺す。そこに何の力みもないのでまるでビジネスマンのものがたりを読んでいるかのようだ。こんなに肩のこらないハードボイルドものは初めてかも。シリーズ読破するぜ。⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎。
読了日:12月07日 著者:ローレンス ブロック

一人だけの軍隊 ランボー (ハヤカワ文庫)一人だけの軍隊 ランボー (ハヤカワ文庫)感想
昔読んだような気になっていたが読んでなかった。これは映画のサバイバル物感が薄れて純粋ハードボイルドになっている。壮絶。☆☆☆。
読了日:12月10日 著者:デイヴィッド・マレル

一発屋芸人列伝一発屋芸人列伝感想
ルイ53世文章が達者だがちょっと自分に振り回されている感も。どの文章も起承転結の「転」が早すぎる。振り向けばHGとテツ&トモしか残ってないじゃないか。☆☆☆。
読了日:12月10日 著者:山田ルイ53世

父の肖像〈上〉 (新潮文庫)父の肖像〈上〉 (新潮文庫)感想
堤清二による堤康二郎伝。というよりは父の姿を描きながら自分のアイデンティティを追いかけた本というべきか。自分のことをかたるとこんなにもどろどろするんだなあという典型みたいな本。堤義明への面当てが醜い。☆☆。
読了日:12月17日 著者:辻井 喬

父の肖像〈下〉 (新潮文庫)父の肖像〈下〉 (新潮文庫)感想
上巻の感想にも書いたが堤一族がいかに歪んでいるかはよくわかる本。父親への愛情に満ち溢れている。悪く書いているようで褒めまくっている。☆☆。
読了日:12月17日 著者:辻井 喬

殺しのリスト (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)殺しのリスト (二見文庫―ザ・ミステリ・コレクション)感想
シリーズ第1作からすればずいぶんウェットな感じに仕上がっているが第1作でのドライな感じは持続。これは確かに第1作から読まないと面食らう。今回もケラーは淡々と仕事人ぶりを発揮。☆☆☆。
読了日:12月17日 著者:ローレンス ブロック

殺しのパレード  (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)殺しのパレード (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)感想
今回はなんだか心に残るエピソードが多かった。ケラーは触媒で会ってそれに絡む人間の内面をむき出しにする。お互いに殺し合う女たちの話は、欲深いものに下る天罰を連想させるし、バスケットボールの話は自分の子どもの頃を思い出して胸が痛かった。そして切手コレクターは本当に死んだのか。これが一番の謎だな。なぜかこの編だけは殺しに至るケラーの心の動きの描写が無い。親しくなったこととどう折り合いをつけたのか。いよいよ次は「最後の仕事」。久々の☆☆☆☆☆。
読了日:12月20日 著者:ローレンス・ブロック

挑戦するフォトグラファー挑戦するフォトグラファー感想
やっぱり自転車の世界は奥が深い。まさに文化。日本人がその世界に入って行った物語を読むと、その奥行きがよく分かる。一つの道を究めた人の話は面白い。☆☆☆。
読了日:12月20日 著者:砂田 弓弦

殺し屋 最後の仕事 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)殺し屋 最後の仕事 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)感想
巻末の伊坂幸太郎のあとがきがいい。「エンジンを載せるのか」。これまでのケラーシリーズの心地よい脱力感はグライダーのように風に任せて漂うゆえだったと気付いた。しかし結構罪のない人をあやめているのでこれで幸せになっていいのかという気がしないでもない。☆☆☆☆。
読了日:12月24日 著者:ローレンス・ブロック

古事記物語古事記物語感想
ふとしたことで読みたくなったのだが、仁徳天皇とか結構時代が下ったところまで書いているんだな。万葉集とかぶる? 同じような物語が多いので忍耐強く読まないとならない。☆☆☆。
読了日:12月26日 著者:鈴木 三重吉

兄弟の血―熊と踊れII 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)兄弟の血―熊と踊れII 上 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
「熊と踊れ」の続編だがこちらはフィクション。前作とは異なりレオがより知的になり暴力の匂いが薄くなった気がする。この方がルースルンドのオリジナルっぽい。下巻へ。⭐️⭐️⭐️。
読了日:12月31日 著者:アンデシュ ルースルンド,ステファン トゥンベリ

兄弟の血―熊と踊れII 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫)兄弟の血―熊と踊れII 下 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
そっか。この本の副題は「熊と踊れ2」なのか。なるほどレオと父のキャラが被り過ぎ。そして結末はやや破綻気味。父や母が事実に触れるところまで書いた方が良かったんでは。⭐️⭐️⭐️。
読了日:12月31日 著者:アンデシュ ルースルンド,ステファン トゥンベリ

殺し屋ケラーの帰郷 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)殺し屋ケラーの帰郷 (二見文庫 ザ・ミステリ・コレクション)感想
コミカルミステリーとでも呼ぶのか。殺人を生業にする夫婦。馴染む妻も怖い。そこはかとない道徳観を持った殺し屋という設定はそんなに悪くはない。パーフェクトハンターのビクターは熱すぎるが。⭐️⭐️⭐️。
読了日:12月31日 著者:ローレンス・ブロック


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