量は質を凌駕する

 ~ アウトドアと読書の日記

カテゴリ: ●読書記録(毎月のまとめ)

7月はひょんなことからユーゴスラビアにはまった。本を6冊、映画を2本。ちなみに今月はアラブにはまりそうだ(笑)

まあそれはほとんどが再読なので、7月ということでいえば角幡唯介の「極夜行」。4か月かけて北極圏の真っ暗な冬のなかを犬一匹だけ連れて旅する。角幡は20代のころにチベットのツァンポー渓谷を踏破。地図の空白地帯を埋めた記録で一躍有名になったのだが、そこからしばらくは文筆活動に軸足を移していた。

色んな事情で冒険、探検ができないことに本人もフラストレーションを感じていたようで、本作の冒頭は衝撃的な彼の妻の出産シーンから始まる。そしてそのシーンが、暗闇の中の探検の終わりへと見事につながる。

高野秀行をはじめとして冒険行を題材としたノンフィクション作家は多いが、角幡は文学的に冒険を見事に語った。これからも冒険に出かけるのかどうかは知らないが、この一作はこれからの活動のコアになるに違いない。



7月の読書メーター
読んだ本の数:17
読んだページ数:5631
ナイス数:157

Hit Refresh(ヒット リフレッシュ) マイクロソフト再興とテクノロジーの未来Hit Refresh(ヒット リフレッシュ) マイクロソフト再興とテクノロジーの未来感想
マイクロソフト3代目社長(笑)の半生記。タイトルはブラウザのリフレッシュボタンを押すという意味で、経営改革のポリシーらしい。画面は更新してもブラウザまでは変えないと。個別性が強く、マイクロソフト社員向けの本に見えた。☆☆。
読了日:07月01日 著者:サティア・ナデラ,グレッグ・ショー、ジル・トレイシー・ニコルズ

罪責の神々 リンカーン弁護士(上) (講談社文庫)罪責の神々 リンカーン弁護士(上) (講談社文庫)感想
ああ、検事長選挙でのスキャンダルって一体何があったんだろう。気になって読む速度が上がる。そして絡みあがった謎。裁判の勝利至上主義に見えて真実を追い求めてしまうところがミッキーハラーシリーズの面白いところだな。下巻へ。☆☆☆☆。
読了日:07月03日 著者:マイクル・コナリー

罪責の神々 リンカーン弁護士(下) (講談社文庫)罪責の神々 リンカーン弁護士(下) (講談社文庫)感想
ちょっと詐欺的な行為で勝利をつかんだミッキー。証拠にはならないけど商人に話させることはできる。って、ちょっと微妙ですよね。それにしてもミッキーハラー物は公判中にもかかわらず事件が動いているケースばかり。動くことを利用して勝ちに持ち込んでいる感じがある。グリシャムもこんな感じだっけ?☆☆☆。
読了日:07月04日 著者:マイクル・コナリー

わたし、定時で帰ります。わたし、定時で帰ります。感想
労働時間短縮を叫ぶならまずは過酷な労働環境に身を置けという大きなストーリーはナイスなのだが、人物描写が後追いで行動が表面化してから初めて描写がなされる。解説付きでテレビドラマを見ているような不自然さを感じた。それからその場面にだれが登場しているのかが分からない箇所がいくつかあった。こういう基本的なのは編集者がちゃんと指導しないと。日本には若手編集者が育ってない?☆☆。
読了日:07月05日 著者:朱野 帰子

群像 2018年 06 月号 [雑誌]群像 2018年 06 月号 [雑誌]感想
確かに「遺体」は細部にリアリティを与えるのに役立っているかもしれないが、やはり主人公の心の動きと「奥さん」とのやりとりが圧倒的。そしてカタルシス。実体験してなくても書いていいと思う。それを言うなら戦争を題材にした小説も書けない。だって小説なんだから。出版社と編集者のサポートミスが残念。☆☆☆☆。
読了日:07月06日 著者:

トヨタ物語 (強さとは「自分で考え、動く現場」を育てることだ)トヨタ物語 (強さとは「自分で考え、動く現場」を育てることだ)感想
トヨタの歴史と生産管理のコアについて手際よくまとめた良書。でも製造はわかったけど設計は?ブランドは?と思わないでもない。☆☆☆。
読了日:07月06日 著者:野地秩嘉

読鉄全書読鉄全書感想
こ、これは読み鉄のバイブルだ! 乗り鉄にもお勧め。これを読んだら在来線に乗りたくなること請け合い。しかし阿川弘之が「きかんしゃやえもん」の作者ということは知っていたが、鉄分がこんなに濃いとは知らなかった。これは買うな。久々の☆☆☆☆☆。
読了日:07月09日 著者:

極夜行極夜行感想
いきなり自分の妻の出産シーンから始まる。これがやたらと生々しい。これだけでも凄いなと思ったが、最後まで読んでこのシーンの理由が分かった。ついにツァンポー作家から脱皮しましたね。おめでとうの☆☆☆☆☆。
読了日:07月11日 著者:角幡 唯介

監視大国アメリカ監視大国アメリカ感想
犯罪者の監視だけでなく、捜査方針の影響を受けた人種の偏りのあるデータとか、警察官の動きをモニターするデータとか、いろいろあるわけだが、何より機械学習のブラックボックスが怖い。監視作業に限らず他の領域でも検証不能であることによる怖さがある。会計にAIを使ってみたら監査ができなくなったなんていう話もある。将来の我々の生活に与える影響は甚大。本はアメリカのデータに偏りすぎ。☆☆。
読了日:07月15日 著者:アンドリュー・ガスリー ファーガソン

炎と怒り――トランプ政権の内幕炎と怒り――トランプ政権の内幕感想
トランプ政権成立当初の世間からの見方をそのまま反映した文章。政権内の勢力争いの描写が9割。このせいでリークが相次ぎ政権の透明性が高まったのは皮肉だ。かつ今や公約を次々実現し支持率も上がっている。そろそろフェアに評価する本が出てきてもいいのでは。全て逆張りで輸出業者など当事者は大変だろうが、揺さぶられた結果新秩序が生まれる可能性もある。☆☆。
読了日:07月21日 著者:マイケル ウォルフ,Michael Wolff

悪者見参―ユーゴスラビアサッカー戦記 (集英社文庫)悪者見参―ユーゴスラビアサッカー戦記 (集英社文庫)感想
今回2読。1読目はセルビア、ユーゴ、スロベニア、クロアチア、モンテネグロ、コソボ、アルバニア、マケドニアの位置と歴史的、民族的関係が分からず読んでいた。1読目終了でそれがほぼ頭に入ってから最初から読み返すと全然違う本に読めた。 セルビア。いつも悪者扱いされるのだが、独立を阻止しようとするとどうしたってそうなる。セルビアの人たちの意識が空爆前と後で大きく変わっているのが印象的。☆☆☆☆☆。
読了日:07月25日 著者:木村 元彦

ものづくりの寓話 -フォードからトヨタへ-ものづくりの寓話 -フォードからトヨタへ-感想
仕事ともろ被るので仕事中に時間を見つけてどうどうと読んでやったぜ。内容的にはパンチカードを使った原価管理がどうみても中心なんだが、あえてフォード生産方式、トヨタ看板方式を前面に出して分かりにくくしているのはなぜなんだろうか。もしかして作者は経営学史の先生? ☆☆。
読了日:07月25日 著者:和田 一夫

誇り―ドラガン・ストイコビッチの軌跡 (集英社文庫)誇り―ドラガン・ストイコビッチの軌跡 (集英社文庫)感想
著者の書いた順番は「誇り」→「悪者見参」→「オシムの言葉」なんだな。「誇り」にも90年のワールドカップは描かれているがオシムの采配についてはほとんど触れられていないから。ストイコビッチに焦点を当てたことでユーゴ紛争を知った著者がユーゴの今を掘り下げていく出発点。☆☆☆。
読了日:07月26日 著者:木村 元彦

終わらぬ「民族浄化」セルビア・モンテネグロ (集英社新書)終わらぬ「民族浄化」セルビア・モンテネグロ (集英社新書)感想
サッカーから入ってバルカンの現状を伝えるところまで視点が移ってきた。ただ微妙にセルビアよりな気がするのだが。セルビアの蛮行に関しては他の本を読めということか。それをいうなら30年の描写では短すぎる。紛争地としてはかなり危険なことをしているようにも見えるので惜しい。☆☆。
読了日:07月27日 著者:木村 元彦

オシムの言葉 増補改訂版 (文春文庫)オシムの言葉 増補改訂版 (文春文庫)感想
これを読むために「誇り」「悪者見参」と遡って読んだ。締めにふさわしい作品だった。イタリアワールドカップで優勝していたらボスニア戦争は無かったかもしれないって、かなり真実味がある。追加されたボスニアサッカー統一委員長の話が凄い。病気さえなければ今頃いったい何者になっていたことか。☆☆☆☆。
読了日:07月29日 著者:木村 元彦

不肖・宮嶋空爆されたらサヨウナラ―戦場コソボ、決死の撮影記 (祥伝社黄金文庫)不肖・宮嶋空爆されたらサヨウナラ―戦場コソボ、決死の撮影記 (祥伝社黄金文庫)感想
久々に宮嶋節をきいたが、こんなに品が無かったっけ?特に木村元彦のユーゴ話を読んだ後だと特にそう思う。二人は仲がわるそうだな(笑) ☆☆。
読了日:07月29日 著者:宮嶋 茂樹

日中 親愛なる宿敵: 変容する日本政治と対中政策日中 親愛なる宿敵: 変容する日本政治と対中政策感想
横書き本。歴史認識、島嶼問題、輸入品の安全の3つの視点から歴史的経緯、政治的位置付け、関係するもろもろの意見を整理している。それなりに知識があれば1時間くらいで読める。☆☆☆。
読了日:07月30日 著者:シーラ スミス

読書メーター
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6月は飛行機とか電車に乗る時間が長かった割にはそれほど読めなかった。そして半年間にわたって読んできたマイクルコナリーもついに最新の一作を残すのみ。これについてはいずれブログで書きたいと思う。

今月一番読みごたえがあったのは、ジョン・オーバードーファーの「二つのコリア 第3版」。98年に第1版、2002年に第2版が出て、今回読んだのは2015年に出た第3版。第1版では94年の危機の際にカーター元大統領が特使として金日成に面会した件を中心に描いた。第2版は読んでないので分からないが、タイミング的には米朝交渉あたりの事情か。そして第3版。ブッシュ大統領により米朝交渉が決裂させられ6者会合も不調に終わり金成日が核開発を急ぎ世界に緊張が高まるあたりまでを描いている。

その後金正恩とトランプ大統領により事態は急速に対話ムードへと変わっていくのだが、まだまだ事態は不透明。でも全体を通して読んでみると、要するにアメリカの外交下手のせいだよね。今回のイランもそう。そりゃあテキサスとかジョージアとかアーカンソーで育ったら外交センスが伴うはずもないか。

ちなみにオーバードーファー氏は2015年に逝去。第4版が出ないのは残念だ。


6月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:5465
ナイス数:136

ナイン・ドラゴンズ(上) (講談社文庫)ナイン・ドラゴンズ(上) (講談社文庫)感想
完全に「72時間」のお父さんになっている。拳銃とか調達するか、普通。
読了日:06月08日 著者:マイクル・コナリー

ナイン・ドラゴンズ(下) (講談社文庫)ナイン・ドラゴンズ(下) (講談社文庫)感想
犬死、の一言。自分のミスで十字架を背負う人生を見せられるのは耐えられない。娘とボッシュは共犯者ってことですか?ここは作家の力量がまさに試されるところでは。 ☆☆☆。
読了日:06月08日 著者:マイクル・コナリー

野村克也解体新書~ノムさんは本当にスゴイのか?~野村克也解体新書~ノムさんは本当にスゴイのか?~感想
江本の本を初めて読んだが、フロントの前にお前がバカだろう。関係ないテーマに走りすぎ。洞察もない。単に、時代の流れを目撃したものの話ということに過ぎない。☆。
読了日:06月08日 著者:江本 孟紀

闘うプログラマー[新装版]闘うプログラマー[新装版]感想
20年以上ぶりに再読。やっぱり黎明期のソフトウェア開発は修羅場だ。今も修羅場なのかもしれないが。でもこんな伝説のプログラマーでもやっぱり機能仕様書をきちんと整備することにこだわるんだな。やっぱり5メガステップものプログラム開発ともなると、当然なのか。基本は常に変わらない。☆☆☆☆。
読了日:06月11日 著者:G・パスカル・ザカリー

二つのコリア 第三版二つのコリア 第三版感想
2002年に出版された第二版にそれ以降金正恩登場までの10年余りの動き3章を追加した第三版。2000年以降なのでブッシュの「悪の枢軸」発言以降の残念な歴史が克明に記されている。多少悪さはあったかもしれないがかの国を本格的な犯罪に走らせたのはやはり米国によるいじめのせいだろう。オバマもしかり。過去のしがらみのないトランプならではの今回の首脳会談ともいえる。オーバードーファーは本作を最後に亡くなってしまったので第四版はあるのか。必要ない世の中になっていればよいが。☆☆☆☆☆。
読了日:06月16日 著者:ドン・オーバードーファー,ロバート・カーリン

判決破棄 リンカーン弁護士(上) (講談社文庫)判決破棄 リンカーン弁護士(上) (講談社文庫)感想
ミッキーがまさかの検察官に就任。その補佐は別れた妻。そして調査官としてボッシュとタッグを組む。組合せの面白さに目が行き過ぎて、事件の中身にまで注意がいかない。下巻へ続く。☆☆☆。
読了日:06月18日 著者:マイクル・コナリー

判決破棄 リンカーン弁護士(下) (講談社文庫)判決破棄 リンカーン弁護士(下) (講談社文庫)感想
やっぱり登場人物の組合せで座持ちしている感あり、肝心のストーリーは結構荒っぽいオチ。まあこれはボッシュとハリーのやりとりを楽しむ本ですね。ボッシュのほうが強そうだけど。☆☆☆。
読了日:06月18日 著者:マイクル・コナリー

本懐本懐感想
古今のさまざまな切腹振りを描く。というか切腹の場を借りて著者の各々の武人への思いのたけを綴ったというべきか。武士の本分は勇猛でも果断でもなく家業の維持と言い切った。うーん、そうなのか。真田十勇士は「滅び行くものに栄光あれ」が合言葉だったんだが。いずれにしてもこのクセをどう捉えるか。☆☆☆。
読了日:06月19日 著者:上田秀人

証言拒否 リンカーン弁護士(上) (講談社文庫)証言拒否 リンカーン弁護士(上) (講談社文庫)感想
弁護士ミッキーハラー最後の事件?いつものようにとにかく陪審員の印象を操作することだけを目的に証人質問が進む。それにしてもマギーとはずいぶん修復したなあ。下巻へ。☆☆☆。
読了日:06月20日 著者:マイクル・コナリー

証言拒否 リンカーン弁護士(下) (講談社文庫)証言拒否 リンカーン弁護士(下) (講談社文庫)感想
本当に弁護士最後の事件になった模様。さすがに嫌気が刺したのか。そしてこれがマイクルコナリーの世界観だとすれば、陪審員制度はもう限界なのではないか。合理的なようだがスキル次第でなんとでもなるのなら、この世界にはいられない。☆☆☆。
読了日:06月20日 著者:マイクル・コナリー

転落の街(上) (講談社文庫)転落の街(上) (講談社文庫)感想
思えばこの本からオレはハリーボッシュの世界に引き込まれたのであったなあ。一作目から見返してみるとボッシュの傾向とかで初回には見えなかったものが見えた気がするものもある。☆☆☆。
読了日:06月24日 著者:マイクル・コナリー

転落の街(下) (講談社文庫)転落の街(下) (講談社文庫)感想
振り返ってみるとハリーボッシュ物で本作は相当にまとまっているのではないか。もちろんブラックエコーとかナイトホークスとかの極初期のものを除いて。本作ではそういった初期の作品への立ち返りが感じられるシーンが多かった。もともとやや人種主義的な空気が感じられるマイクルコナリーとしては。ジミーチューを生かしたのも、ヴェトナムへの賛歌では。☆☆☆☆。
読了日:06月24日 著者:マイクル・コナリー

ブラックボックス(上) (講談社文庫)ブラックボックス(上) (講談社文庫)感想
読み始めて少しして今回は軍隊がらみかと思ったらやっぱりそうだった。自分の仕事も丹念に書類を1枚1枚調べないとならない職種なので、ボッシュの捜査スタイルに大いに共感。この小説を読むことが自分の仕事へのモチベーションにつながっている。あきらめずに丹念に。☆☆☆。
読了日:06月26日 著者:マイクル・コナリー

ブラックボックス(下) (講談社文庫)ブラックボックス(下) (講談社文庫)感想
今度の上司は嫌な奴。これまでの嫌な上司はだいたい殺されてるからお前も気をつけろ!(笑)この上司のおかげでボッシュは強引(違法?)な捜査手法をとり、そのお陰で事件は一気に解決に向かうのだから不思議なものだ。このアプローチでなければ容疑者の鉄壁の守りは破れなかっただろうに。しかし娘の育て方は本当にこれでいいのか?☆☆☆。
読了日:06月26日 著者:マイクル・コナリー

秘録イスラエル特殊部隊──中東戦記1948-2014秘録イスラエル特殊部隊──中東戦記1948-2014感想
やっぱりサエレトマトカル最強!しかしイスラエルって、本当に自国内を戦場にしないことを徹底している(除くテロ)。国防のポリシーが明確。タイトルには「特殊部隊」とあるが、建国以来の特殊部隊が関わらないものも含めさまざまな戦闘を網羅している。そしてこの国の政治家はほとんどがかつて兵士だった。☆☆☆。
読了日:06月30日 著者:マイケル バー=ゾウハー,ニシム ミシャル

読書メーター

GWもあったわりにはそれほどの量はこなせなかった5月。マイクルコナリーの全作読破計画はそれなりに順調で、26作中20作まで来た。もうすぐ終わってしまう!でもマイクルコナリーを読んでいて思い出した他の既読のミステリーもあったので、再読もジャンジャンこれからしてみよう。

今月の収穫はやっぱり月の初めに読んだ元米国国防長官のマシュー・ペリーが書いた「核戦争の瀬戸際で」。知らないところで世界は破滅の一歩手前まで行っていたこと、冷戦が終わっても基本的な構図は変わっていないことがよくわかる。中距離戦略核ミサイル交渉とか、STARTⅡがどれだけ重い意味を持っていたかとか、世界にはそんなに知られていない。

なんかアニメとかのスーパーヒーローの戦いぶりは劇中でもマスコミに報じられることは少ない(エヴァは例外)が、実際の世界もそうなんだろう。

5月の読書メーター
読んだ本の数:21
読んだページ数:7968
ナイス数:133

核戦争の瀬戸際で核戦争の瀬戸際で感想
重い。キューバ危機から世界の核の危機を目の当たりにしてきた筆者の訴え。かつて人類が手にしてしまった火の扱いに困ったように、米ソの争いのために必要量をはるかに超えて作られてしまった核の扱いに人類が四苦八苦している様子が見える。ブッシュ大統領が北朝鮮との合意をぶち壊した経緯も注目。関係者の伝記を再チェックしなければ。オバマの「核なき世界」宣言はちゃんと機能していたんだなあ。国防省と関係が深いのに外交センスが高いのは、クロフネのペリー提督の子孫だからか。☆☆☆☆☆。
読了日:05月05日 著者:ウィリアム・J・ペリー
日本フィギュアスケート 金メダルへの挑戦日本フィギュアスケート 金メダルへの挑戦感想
日本フィギュアスケート会の女帝と呼ばれた筆者が、自らの女帝ぶりを余すことなく描き出す。荒川静香に金メダルを「獲らせた」経緯は特に強烈。正直に書いているんだろう。ただ全体に「それがみんなのためだったんだから」という正当化の空気が漂うのはやむをえないことなのか。裏方の働きにはなかなか光が当たらないものである。☆☆☆。
読了日:05月07日 著者:城田 憲子

アメリカ太平洋軍 日米が融合する世界最強の集団アメリカ太平洋軍 日米が融合する世界最強の集団感想
筆者がハワイに住んでいたから書いた紀行文に見える。こういった本は太平洋軍とハワイの歴史、太平洋軍の現状の構造、そして実際にあった話という構成が普通。ちょっと散漫な感じがする。さらには戦没者に軍曹が多いから「若い兵士が犠牲になっている」というのはあまりに軍隊を知らなさすぎ。この一文で、筆者が将官以上にしかインタビューしていない事が明らかになってしまった。最近のイージス艦の事故に触れてないのも不自然。ページ数が多いだけに残念。☆☆。
読了日:05月07日 著者:梶原 みずほ

天使と罪の街(上) (講談社文庫)天使と罪の街(上) (講談社文庫)感想
冒頭でいきなりポエットの生存が明らかになり、レクター博士かという展開を見せる。レイチェルはさしずめクラリスか。テリーマッケイレブにハリーボッシュまで絡んできたところでドキドキの下巻へ。☆☆☆。
読了日:05月10日 著者:マイクル・コナリー

天使と罪の街(下) (講談社文庫)天使と罪の街(下) (講談社文庫)感想
犯人側から見ると一直線のストーリーでも、一部しか見えていない追いかける側には複雑に絡み合って見えるところを、細かい描写を積み重ねてつなげていくところがマイクルコナリーの真骨頂。この作品でもその巧さが余すところなく味わえる。でも最後、絡み合っているように見えたストーリーが実は別だった、というのは多分これまでにない展開だったなあ。どんでん返しではあるけれど、これはなくても良かった?☆☆☆。これで26作中14作まで来ました!
読了日:05月10日 著者:マイクル・コナリー

終決者たち(上) (講談社文庫)終決者たち(上) (講談社文庫)感想
やっぱりハリーボッシュは刑事の方が断然似合う。探偵だと依頼人や被害者と同じ立ち位置に立ってしまう。権力を持ちながらそれと葛藤しながらストーリーが進むのがいいのかも。しかしアーヴィングとはそんなに険悪だっただろうか。緊張感はあるけどお互いにリスペクトはあったような。下巻へ続く。☆☆☆☆。
読了日:05月12日 著者:M. コナリー

終決者たち(下) (講談社文庫)終決者たち(下) (講談社文庫)感想
やはり本来の犯罪には大きなブレが無い中で、淡々と犯人に迫る姿がハリーボッシュらしい。それにしてもアーヴィングはこの事件が自分の致命傷になることを予測していたのだろうか。対して抵抗もせずに去って行った気がする。惜しい人をなくした。そしてハリーはやはり警察権力の下で初めて輝く人だ。☆☆☆☆。
読了日:05月12日 著者:マイクル・コナリー

秘密解除 ロッキード事件――田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか秘密解除 ロッキード事件――田中角栄はなぜアメリカに嫌われたのか感想
びっくりするような新事実はないのだが、あったことと無かったことに限りなくちかづいて、それが日本の政治に与えた影響を浮き彫りにしている。労作。ロッキード事件から50年後になる10年後にも期待。☆☆☆。
読了日:05月14日 著者:奥山 俊宏

スーパーインテリジェンス 超絶AIと人類の命運スーパーインテリジェンス 超絶AIと人類の命運感想
作者もハーバードの教授でとんでもない天才らしい。AIの脅威について著したこの大著を読むのも大変。AIが今世紀中に人類を滅ぼす確率は90%らしい。先日グーグルの自動運転車が人をはねて死亡させたので、もはやロボット3原則も崩れているが、AIにコンプライアンスを内挿するのは不可能なのか?文中では違う動機を持つものはすべて別のエージェントとして扱われているんだけど、自分の行為が法律に違反するか、違反するならどのくらいの量刑か判断させるのはそんなに難しいんだろうか。意思決定の一つの条件だと思うのだが。☆☆☆。
読了日:05月16日 著者:ニック・ボストロム

探偵フレディの数学事件ファイル: LA発 犯罪と恋をめぐる14のミステリー探偵フレディの数学事件ファイル: LA発 犯罪と恋をめぐる14のミステリー感想
作中に登場するのは数学と言うよりは算数といったところだが、巻末に各々の数学的な背景が示されている。うん。やりたかったことはわかった(笑)人物造形はいいんだけどな~。☆☆。
読了日:05月17日 著者:ジェイムズ・D・スタイン

リンカーン弁護士(上) (講談社文庫)リンカーン弁護士(上) (講談社文庫)感想
正義や真実には興味がない、ただ裁判に勝つことだけが自分の使命と考える弁護士ミッキーハラー。読み始めは細かい訴訟の技術描写が長くて面倒だったが、依頼人の態度が急に変わったところから俄然面白くなる。☆☆☆。
読了日:05月20日 著者:マイクル・コナリー

リンカーン弁護士(下) (講談社文庫)リンカーン弁護士(下) (講談社文庫)感想
一見ハラーが自分の仕事を全うしようとしているように見えるのだが、実はみごとに依頼人を罠にかける。最後はミッキーまでも大きな罠にからめとられるのだが、それは読んでのお楽しみ。それにしても二人の元妻からたっぷり愛されていていいなあ。☆☆☆。
読了日:05月20日 著者:マイクル・コナリー

エコー・パーク(上) (講談社文庫)エコー・パーク(上) (講談社文庫)感想
またレイチェルワイズか、と思いながら読んでいる。初登場のときの腹黒さがまだ払しょくできない。そしてまたアーヴィングが悪者になっているのに違和感。プロ同士じゃなかったのか?そんな中でなんとなくしっくりこないまま物語は動く。☆☆☆☆。
読了日:05月20日 著者:マイクル・コナリー

エコー・パーク(下) (講談社文庫)エコー・パーク(下) (講談社文庫)感想
ボッシュと同じ救護院出身者が登場するとは。まさに餌をやる犬を間違えたという名言。悲しい物語の中で出口を見つけるハリー。そしてレイチェルに、まるで逆の立場みたいな言葉を浴びせられる。そう、レイチェルとハリーは立場は違えどやってることは同じなんだな。どっちも純粋に汚れている。☆☆☆☆。
読了日:05月20日 著者:マイクル・コナリー

死角 オーバールック (講談社文庫)死角 オーバールック (講談社文庫)感想
マイクルコナリー18作目。割と短めだがスピード感たっぷりに話が展開していく。解決のきっかけもかなりあっさり。解き明かしたというよりはぼろが出たってとこだろうか。しかしレイチェルとのこのギスギス感は緊張感があっていいなあ(笑)☆☆☆。
読了日:05月23日 著者:マイクル・コナリー

北朝鮮 核の資金源:「国連捜査」秘録北朝鮮 核の資金源:「国連捜査」秘録感想
凄いな~、この本の読者ってどういう人だろう。外務省関係者とか銀行のマネロン担当者とかかな。あまりにディテール過ぎて正直辟易(笑)あと同僚の悪口多すぎw ☆☆。
読了日:05月24日 著者:古川 勝久

真鍮の評決 リンカーン弁護士 (上) (講談社文庫)真鍮の評決 リンカーン弁護士 (上) (講談社文庫)感想
前作からの間に色々あったんだな~。それにしてもわざわざ火中の栗を拾う復活の仕方、さすがはマイクルコナリー。そしてミッキーにも魔の手が!しかしボッシュは自分が主人公じゃないときはとことん無愛想な奴だ。下巻へ急げ。☆☆☆。
読了日:05月29日 著者:マイクル・コナリー

真鍮の評決 リンカーン弁護士 (下) (講談社文庫)真鍮の評決 リンカーン弁護士 (下) (講談社文庫)感想
この被告(依頼人)もなかなかやる。一体何が本当なのか。そして検察側をガンガン追い詰めるミッキー。そして実力行使にはとことん弱いミッキー。しかしあの人が兄弟とはねえ。見た目がいくら父親に似ているからと言って、そんなに簡単に気付くものだろうか。相手からなんらかのサインが欲しかったかも。でもこれでミッキーの安全は保証されたね(笑)☆☆☆。
読了日:05月29日 著者:マイクル・コナリー

スケアクロウ(上) (講談社文庫)スケアクロウ(上) (講談社文庫)感想
サイバーエリアでの犯罪はジェフリーディーヴァーの「青い虚空」が秀逸。マイクルコナリーは本作ではそこまでサイバースペースに入り込むつもりは無かったようで、本ストーリーへの味付けのレベル。マカヴォイの外から見た時の狡さが前作等で見えているだけに、訳あり小説の体をなしている。☆☆☆
読了日:05月30日 著者:マイクル・コナリー

スケアクロウ(下) (講談社文庫)スケアクロウ(下) (講談社文庫)感想
サイバースペース犯罪ということが強調されすぎていて、真犯人発覚(解明ではない)に至る流れもかなりシンプル。それにしてもレイチェルは相変わらず性格悪い。ボッシュもマカヴォイもそうだが、外見には嫌な奴が内面的には自分の道理を持っているというところがコナリー小説のいいところか。現実にもそんなものだろう。☆☆☆。
読了日:05月31日 著者:マイクル・コナリー

ジハード大陸:「テロ最前線」のアフリカを行くジハード大陸:「テロ最前線」のアフリカを行く感想
主に南半分のアフリカを中心にして、テロ勢力がどうやって組織を維持しているのかを書いた本。日本の新聞もそこそこやりますね。☆☆。
読了日:05月31日 著者:服部 正法

読書メーター

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今月もマイクル・コナリーばっかり読んでいたので実はそれほど印象に残った作品がない。三浦しをんの「広辞苑をつくるひと」はさすが「舟を編む」の作者だけあって、この人は本当に色んな事を新鮮な目で捉えられるんだなあと感心。これを読んだら広辞苑が買いたくなります。そもそも広辞苑の初版限定付録なのだが、当たり前だが広辞苑をたくさん買っている図書館にはこの本がいっぱいある。つまり図書館でしか読めません。



4月の読書メーター
読んだ本の数:20
読んだページ数:6812
ナイス数:182

エンジェルズ・フライト〈下〉 (扶桑社ミステリー)エンジェルズ・フライト〈下〉 (扶桑社ミステリー)感想
やはりLA暴動に相当に引きずられているストーリー。そんな中でいかにマッチョを維持するかを、ハリーが問われている物語だった気がする。結局警官の犯罪にしてしまっているが、その必要はあったのか? コナリーは今やLAに住んでいないのにいったいどっちに行こうとしているんだろうか。読んでいてキツイ。☆☆☆。
読了日:04月01日 著者:マイクル コナリー

バッドラック・ムーン〈上〉 (講談社文庫)バッドラック・ムーン〈上〉 (講談社文庫)感想
うーん、ダーティヒロイン登場。コナリーで悪役が主役って初めてじゃないか? しかも生傷から血を流しているようなレディ。傷はあるけどカサブタができているハリーボッシュとはちょっと違うな。もうちょっと大人が正直好みなんだけど。まあいいか、下巻を読もう。☆☆☆。
読了日:04月04日 著者:マイクル コナリー

バッドラック・ムーン〈下〉 (講談社文庫)バッドラック・ムーン〈下〉 (講談社文庫)感想
う、うーん。ある意味大人の終わり方だったんだけど、娘に「宝物」という以上の意味があったのか? キャシーはただのオバさんで終ってないか? そこに親子の情愛の交流は要らなかったのか? ある意味、この強奪事件のいくつかある制約条件の一つでしかなかった感じ。父親も刑務所に入っている親になりたくなくて死を選んでるし。やはりコナリーはこういう細かいストーリーではなく、どんでん返しとか細密な推理の積み上げとか、そういうところで頑張ってほしい。☆☆☆。
読了日:04月04日 著者:マイクル コナリー

夜より暗き闇(上) (講談社文庫)夜より暗き闇(上) (講談社文庫)感想
最初はボッシュの事件が付け足しのように出てきたので、これは「ブラッドワーク」のマッケレイブが軸なのかと思ったら、確かに語り部はマッケレイブだったのだが、二つの事件が絡み合う様相を呈して下巻へすすむ。☆☆☆。
読了日:04月09日 著者:マイクル・コナリー

夜より暗き闇(下) (講談社文庫)夜より暗き闇(下) (講談社文庫)感想
No, No! マッケレイブ!そのくらいのことでひるんじゃだめ!ボッシュの闇の深さはこんなもんじゃないぞ!まあこんな「裁く気」満々の執行官ばかりだったら、それはそれでこの世は闇だが。☆☆☆。
読了日:04月09日 著者:マイクル・コナリー

広辞苑をつくるひと広辞苑をつくるひと感想
ケイさんが読んでたので真似して。以前なにかで三省堂になんで2種類の国語辞典があるのかという本を読んだときの壮絶な感じとは無縁の、ほのぼのとした辞書作り。三浦しをんの辞書との距離感もあるんでしょう。本書は広辞苑の予約得点非売品だが、これを読んだ人は広辞苑買いたくなるだろうなあ。オレもどうしよう。☆☆☆☆。
読了日:04月10日 著者:三浦しをん

そして生活はつづく (文春文庫)そして生活はつづく (文春文庫)感想
やっぱりこの人の言葉の選択センスはいいなあ。自分を客観視して「これなら面白い」ってもう一人の自分が判断してくれてるみたいな。こんなブログを書きたいものである。☆☆☆☆。
読了日:04月11日 著者:星野 源

戦争調査会 幻の政府文書を読み解く (講談社現代新書)戦争調査会 幻の政府文書を読み解く (講談社現代新書)感想
お蔵入りになっていた幣原喜重郎肝いりの調査会資料が公開されそれを分析した本。日中戦争の拡大と南インドシナ進駐、独ソ開戦が日本を開戦に追い込んだという結論。整理されていて分かりやすかったが、はて、最終的に開戦を選択したときの日本としてのガバナンスの問題は?と思って著者履歴を見たら学習院大学の学長さんでした。原武史を読んだ後だと浅く感じるなあ。☆☆。
読了日:04月15日 著者:井上 寿一

宇宙飛行士が教える地球の歩き方宇宙飛行士が教える地球の歩き方感想
この間「宇宙兄弟」全32巻読んだばっかりだったから、新しい情報無し(笑)しかもロシアのロケットで西側の人間が宇宙へ行くのも設定が同じ。でもエリート集団の中でも「マイナスにはなってはならないが、プラスになろうとするのも違う。ゼロであろうとすべき」という言葉が響いた。でもムッタも同じようなキャラだなあ。決して目立とうとはしないがみんながその価値を認めているという。☆☆☆。
読了日:04月17日 著者:クリス・ハドフィールド

もう年はとれない (創元推理文庫)もう年はとれない (創元推理文庫)感想
87歳(作中で88歳に)の爺さんが孫と一緒に金塊の奪取をもくろむ。カラダは動かなくてもハードボイルドな精神は健在だ。まさに年老いたダーティハリー。憲法修正第二項支持であることを差っぴいても☆☆☆。
読了日:04月19日 著者:ダニエル・フリードマン

シティ・オブ・ボーンズ (ハヤカワ・ミステリ文庫)シティ・オブ・ボーンズ (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
8千年前にもシリアルキラーがいたかも、という下りはびびった。ヒーローになりたくて消えたジュリア。望まずともヒーローになり自ら消えるボッシュ。そこで反省するならまずその直情径行をなんとかしようよって思うのだが。まあそれを治しようも無いと思ったんだろうか。いずれにせよ、速く続編が読みたい!リリーを早く読み終えなければ!☆☆☆☆。
読了日:04月20日 著者:マイクル コナリー

チェイシング・リリー (ハヤカワ・ミステリ文庫)チェイシング・リリー (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
Wikipediaにはハリーボッシュシリーズと書いてあったが違った。科学オタクのかまってちゃんが主人公。この主人公の弱っちぶりが自分のことのように思えて苦しかった。振られた彼女への夜中の電話とか・・・ やっぱり暴力が彼を変えたってことなんだろうか。最後に頼りになるのは自分だけというラストも秀逸。強くなると失うものもある。HBからここまで切り替えられるマイクルコナリーの手腕に脱帽です。☆☆☆☆。
読了日:04月22日 著者:マイクル コナリー

刑事ザック 夜の顎(あぎと)〔上〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)刑事ザック 夜の顎(あぎと)〔上〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
北欧でちょっといかれた刑事といえばジョーネスボのハリー・ホーレを思いつくが、こちらの刑事ザックはさらにいかれている。だってヤク中なんだよ。行く先々で人が死ぬし。こういう小説はアメリカでは絶対書かれないよな。下巻へ。☆☆☆。
読了日:04月23日 著者:モンス・カッレントフト,マルクス・ルッテマン

刑事ザック 夜の顎(あぎと)〔下〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)刑事ザック 夜の顎(あぎと)〔下〕 (ハヤカワ・ミステリ文庫)感想
トルコ人が必要以上に人種オリエンテッドな感じで残虐に書かれている気がする。失踪したカレン族マッサージ嬢という現在進行形の危機が小説に緊迫感を与えているけど、容疑者のPCに侵入したら謎が全部解けるとか、謎解きの深さがちょっと不十分かなあ。主人公の過剰なダーティさが気になった。特にラスト。☆☆☆。
読了日:04月23日 著者:モンス・カッレントフト,マルクス・ルッテマン

宝くじで1億円当たった人の末路宝くじで1億円当たった人の末路感想
タイトルの話とか電車内で迷惑な人とか世界を10年放浪した後の人とかいろんな末路話。要するに、安易で楽な道を選ぶ人は、まさに本人が望まない末路をたどるということらしい。やはり若いうちの苦労は買ってでもしたほうがいいんだな。実際に末路をたどった人ではなく、その道に詳しい人へのインタビュー形式なのでちょっと期待と違ってた。☆☆。
読了日:04月23日 著者:鈴木 信行

贖い主 上 顔なき暗殺者 (集英社文庫)贖い主 上 顔なき暗殺者 (集英社文庫)感想
救世軍がテーマだけあって宗教性の強いエピソード満載。アルコールを絶ったハリー。若い部下との当意即妙な受け答えが楽しい。そして登場人物の全てが怪しい。刑事ザックよりもハリー・ホーレがいい。マイクルコナリーもハリーが好きらしい。☆☆☆。
読了日:04月26日 著者:ジョー ネスボ

贖い主 下 顔なき暗殺者 (集英社文庫)贖い主 下 顔なき暗殺者 (集英社文庫)感想
この殺し屋を見ているとマークグリーニーの暗殺者グレイマンを思い出した。そしてまたそっちも読みたくなる。それにしても前作での警察の内部不正の影響は大きかったんだなあ。ハリーシリーズももう一回読み直そう。(除くザ・バット) しかし依頼者を洗い出すためとはいえ、この取引はありなんだろうか。そしてエージェントもこんなに簡単に現れるものなんだろうか。ハリーホーレシリーズはまだまだ続く。☆☆☆。
読了日:04月26日 著者:ジョー ネスボ

もう過去はいらない (創元推理文庫)もう過去はいらない (創元推理文庫)感想
前作から主人公はさらに歳をとっていて普通に歩行することもままならない。そのせいか回想シーンが半分くらいあって、現在のシーンも少々痛々しい。ちょっと弱らせすぎ?でも最後は前作でかなわなかったことがかなえられて良かった。これ以上弱ったらそもそも小説として成立するのか、その興味で次作も読むかも。☆☆。
読了日:04月27日 著者:ダニエル・フリードマン

暗く聖なる夜(上) (講談社文庫)暗く聖なる夜(上) (講談社文庫)感想
うわー、ついにボッシュはテロに巻き込まれるのか?一人称の語り口も新鮮だ。探偵だから他人の目線は不要ということだろう。どこに物語が進むのか全く分からない。下巻へ。☆☆☆☆。
読了日:04月29日 著者:マイクル・コナリー

暗く聖なる夜(下) (講談社文庫)暗く聖なる夜(下) (講談社文庫)感想
テロでもなんでもなかった。しかしこの物語はこの全身麻痺の元刑事の電話で始まったんじゃなかったっけ?そして最後もこの元刑事で終る。ブーメランになるのが分かってなかった?やっぱり仕返ししたかったということだろうか。記憶が最近よみがえってきたんだ、って言わせてるのもその伏線か。ラストは予想通り。何回か前から怪しかったし(笑)☆☆☆☆。
読了日:04月29日 著者:マイクル・コナリー

読書メーター

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月の初めにインフルになったおかげか(笑)、今月は先月より40%増しくらい読めた。出張はホテルでは酔ってるので読めないが(笑)、往復の電車の中では読書が進む。今月はルカレに始まりコナリーに終わったのだが、やっぱりルカレは凄い。

宿敵カーラと決着をつける「スマイリーと仲間たち」は、フリーマントルとかフォレットとかのスパイものの中でも多分ピカイチの出来なんだろう。相手を知り、次々と手を打つと、ある時点のある場所にまさに狙った獲物が突然に浮上する。まるで魚群探知機があるかのようだが、その水面下では相手との心理戦のやり取りが繰り広げられている。

スマイリーが世に出た「寒い国から帰ってきたスパイ」の後日談である「スパイたちの遺産」もかなりの出来。40年間隔があいているのに見事にストーリーを紡ぎ直した。まるで2作同時に書いていたかのよう。ルカレの文章は少々疲れるのだが、そのうちに難解だった「ティンカーテイラーソルジャースパイ」「スクールボーイ閣下」も読み直すか。

3月の読書メーター
読んだ本の数:19
読んだページ数:7159
ナイス数:168

スパイたちの遺産スパイたちの遺産感想
「寒い国から帰ってきたスパイ」の裏側が明かされる。「死者に掛かってきた電話」から連綿と続くあまりに狡猾すぎるその手口。スマイリーは主義こそ違えやってることは「ティンカー」のヘイドンと同じ。「寒い」の後にスマイリーはどういう心境で「ティンカー」に臨んだのか。だから最後のギラムとスマイリーのやり取りが重かった。 なお読む前には最低「寒い」は必読。それにしても半世紀経ってから一から物語を破綻なく紡ぎ直す手腕は凄い!☆☆☆☆。
読了日:03月02日 著者:ジョン ル・カレ

ラスト・コヨーテ〈上〉 (扶桑社ミステリー)ラスト・コヨーテ〈上〉 (扶桑社ミステリー)感想
コヨーテよりもむしろ倒れかけた自宅がボッシュの自己の暗示か。崩れる直前なのに無理に地面につなぎとめている。そして地震、さらにキング事件。LAPDの刑事が自己を顧みるというストーリーが求められる時代背景があった。前作よりも極端に内省的なのはそのせいだろう。下巻へ続く。☆☆☆☆。
読了日:03月03日 著者:マイクル コナリー

ラスト・コヨーテ〈下〉 (扶桑社ミステリー)ラスト・コヨーテ〈下〉 (扶桑社ミステリー)感想
ハリーボッシュはアクションシーンが少ないので落ち着いて読める。と思っていたら・・・(笑) 母の女友達が浮上した時点で、これまでの隠ぺいしようとしてきた動機が破たんする、って思ったがちゃんと最後に回収しに来ましたね。そこは安心した。でもやっぱりこのストレス状態はちょっと唐突だったかも。ジャスミンも必要だったんだろうか。ボッシュ、そこまで傷ついてる? ☆☆☆☆。
読了日:03月03日 著者:マイクル コナリー

ザ・ポエット〈上〉 (扶桑社ミステリー)ザ・ポエット〈上〉 (扶桑社ミステリー)感想
ボッシュシリーズで煮詰まったのか主人公が新聞記者になった本作、ここでも少し捻りの効き過ぎた犯罪手口の設定がちょっと気になる。主人公が何かの義務感に駆られて行動するところはボッシュシリーズと同じで読み応えあり。謎解きは下巻で。とりあえずちょっと辛めに☆☆☆。
読了日:03月04日 著者:マイクル コナリー

ザ・ポエット〈下〉 (扶桑社ミステリー)ザ・ポエット〈下〉 (扶桑社ミステリー)感想
今作ではストーリーが重くなりすぎないようどんでん返しをたくさん用意しておいた、ということだろうか。でもやっぱり一度疑われたレイチェル怪しい。バッカスですらショーンとの間にあったことを告白したのに、レイチェルと父親の間にあったことは最後まで秘密。バッカスの動機もよく分からない。と思ったらこの二人が登場する続編があるのか!!読みたい!☆☆☆☆。
読了日:03月05日 著者:マイクル コナリー

新幹線電車技術の真髄: 「より速く」を追い求めた半世紀の歩み (交通新聞社新書)新幹線電車技術の真髄: 「より速く」を追い求めた半世紀の歩み (交通新聞社新書)感想
神髄というだけあって難解。物理じゃなくて機械工学が分かってないと読めない。それでもなんとか最後まで読みました。☆☆☆。
読了日:03月10日 著者:望月 旭

米中海戦はもう始まっている 21世紀の太平洋戦争米中海戦はもう始まっている 21世紀の太平洋戦争感想
以前もどこかで読んだが、中国の対艦弾道ミサイルの能力の高さ。イージスってこれの対抗するためのシステムなんだ。中国が太平洋を支配するのも時間の問題?☆☆☆。
読了日:03月10日 著者:徳地 秀士,マイケル ファベイ

セロニアス・モンク 独創のジャズ物語セロニアス・モンク 独創のジャズ物語感想
アメリカ史学者によるモンク伝記。公民権運動の流れの中でモンクの人生を捉えると称しているが、そこに浮かび上がってくるのはあくまでも「サウンド」にこだわり続けた伝説的なミュージシャンの姿。600ページ以上あるので最初は躊躇うが、読み始めたらあっという間。最近聴いてない「ラウンドミッドナイト」を改めて聴きたくなった。☆☆☆☆。
読了日:03月13日 著者:ロビン・ケリー

スクールボーイ閣下〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)スクールボーイ閣下〈上〉 (ハヤカワ文庫NV)感想
ホント何とかならないんスかっていうくらい難解。今戸外にいるのか屋内なのか、イギリスなのかベトナムなのか香港なのかも分からない。もちろん敵か見方かも分からない。断片的な理解をつなぎ合わせて状況がどっちに流れているのかを見極めるのが大事。これは読書なのか。☆☆☆。
読了日:03月13日 著者:ジョン ル・カレ

スクールボーイ閣下〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)スクールボーイ閣下〈下〉 (ハヤカワ文庫NV)感想
無事にネルソンをあぶりだしたウェスタビーだったが、彼に春は訪れなかった。ということでいいでしょうか。ウェスタビーが暴走したおかげでネルソンが出てきたんですよね?そこにカーラがどう絡んだのか、まったく見えてません。本当に難解。☆☆☆。
読了日:03月14日 著者:ジョン ル・カレ

トランク・ミュージック〈上〉 (扶桑社ミステリー)トランク・ミュージック〈上〉 (扶桑社ミステリー)感想
前作が休職中の設定だったので、まさに復帰作。復職したばかりだけにボッシュの心のさざなみが手に取るよう。そして家は建て直したのか?休職していてそんな金はどこにあったんだろう。そしてエレノアの登場だが、ボッシュは本当に彼女を信用しているんだろうか。前作でひどい目にあったのに。どちらにしても、分かりやすい小説大歓迎(笑)☆☆☆。
読了日:03月16日 著者:マイクル コナリー

トランク・ミュージック〈下〉 (扶桑社ミステリー)トランク・ミュージック〈下〉 (扶桑社ミステリー)感想
あまりに鮮やかでない終わり方。そして落とし前の付け方。今作ではボッシュの人間らしさが表に出てきていた。アーヴィングとの信頼関係も健在。この二人の関係性はいい!最初のころのような推理の緻密さが失われつつあるのが気になるなあ。☆☆☆。
読了日:03月16日 著者:マイクル コナリー

アメリカの汚名:第二次世界大戦下の日系人強制収容所アメリカの汚名:第二次世界大戦下の日系人強制収容所感想
米国人がこの日本人強制収容について書くことで客観性が増し、全体像がよくつかめた。米国人っていうアイデンティティが本当にあるのかどうか分からないが、どうも排外的なメンタリティが根底にある?外国に対しては上から目線で人権を訴えている人たちなんだけどなあ。しかも特に民主党に実はその傾向が強いような。だから日本政府はむしろ共和党のほうがうまくやっていけている。いつか再読するぞ。子供にもこれが「国家レベルでの虐め」の例として読ませたい。☆☆☆☆☆。
読了日:03月18日 著者:リチャード・リーヴス

イップス―スポーツ選手を悩ます謎の症状に挑むイップス―スポーツ選手を悩ます謎の症状に挑む感想
早稲田大学院の研究者の論文。ボールが小さいほうがイップスを起こしやすいというのは納得だが、プレッシャーが掛かる場面の方が起きやすいというのは経験則過ぎないか。むしろ、視界に普段無いものがある、といった直接的な状況が原因の場合もあると思う。結論決め付けすぎ。☆☆。
読了日:03月19日 著者:石原 心

スマイリーと仲間たち (ハヤカワ文庫 NV (439))スマイリーと仲間たち (ハヤカワ文庫 NV (439))感想
スマイリー3部作完結。前2作に比べてやたらと分かりやすかったのはなぜなんだろう。真ん中あたりでのコニーの独白で、物語のポイントがどこにあるのかが分かったからか。最後は一気だったなあ。しばらくルカレはいいかな(笑) ☆☆☆。
読了日:03月24日 著者:ジョン・ル・カレ

わが心臓の痛み〈上〉 (扶桑社ミステリー)わが心臓の痛み〈上〉 (扶桑社ミステリー)感想
自分の心臓を提供してくれたドナーを殺害した犯人を追うという奇想天外なストーリー。ここでもマイクルコナリーならではの地道な謎解きがめちゃくちゃ面白い。九厘とイーストウッドの映画も見たいな~。☆☆☆☆。
読了日:03月27日 著者:マイクル コナリー

わが心臓の痛み〈下〉 (扶桑社ミステリー)わが心臓の痛み〈下〉 (扶桑社ミステリー)感想
殺人の動機が次から次へと変遷。そしてその切っ先は主人公へと向けられる。巻末の著者の謝辞になんとクリントイーストウッドの名前が!書いてるときから意見交換していたんだろうか。これはますます映画が楽しみになってきた。☆☆☆☆。
読了日:03月27日 著者:マイクル コナリー

あと少し、もう少し (新潮文庫)あと少し、もう少し (新潮文庫)感想
これさあ、俊介の桝井に対する気持ちってさあ・・・ こういうの仕込むのって悪い意味でズルい。実生活では別に気にならないし差別なんてする気もないけど、本は好みというものがある。そういう本ならそういう本だという心の準備がしたかった。純愛物映画だと思ってみたらホラーだったら怒るでしょ。ネタとして入れたなら本当に失礼な話。☆。
読了日:03月30日 著者:瀬尾 まいこ

エンジェルズ・フライト〈上〉 (扶桑社ミステリー)エンジェルズ・フライト〈上〉 (扶桑社ミステリー)感想
久々にハリーボッシュ。いつのまにかトラウマは克服している様子で黒人の部下を二人率いている。この基本設定はかなり重要で、特にLA暴動の直後のLAを舞台にする本作としてはこう描かざるを得なかったのではないか。ハリーがマッチョ過ぎてちょっとNG。☆☆。
読了日:03月31日 著者:マイクル コナリー

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