量は質を凌駕する

 ~ アウトドアと読書の日記

カテゴリ: ●読書記録(毎月のまとめ)

休みが長かった割にはページ数が伸びなかった。そんな中でも同学年の岩間陽子先生による「ドイツ再軍備」は読み応えあり。これが25年前の著作でこれ以降はこの分野の本はほとんどない。これだけ憲法9条問題が騒がしいのに同じ立場にいる(いた)ドイツが軍備をどうやって備えるに至ったのか誰も興味ないんだろうか。

欧州の歴史においてドイツはたびたび戦争を起こしてきたいわば「前科者」。彼らに再び武器を与えるに際し周辺国がどのように反応しどのように納得していったかには学ぶものが多いはずなのだが。1950年代のドイツのNATO加盟の直前には欧州政治統合を前提にしたEDCなる軍事条約が議論されていたのは興味深い。

前提をかなり省略すれば、欧州におけるNATOがアジアにおける日米安保条約ならば、安保条約での集団安全保障を前提にしてしか軍備は認められなくなるはず。ああ、このどこにも出口の無い結論にしかならないから参考にされないのかも(笑)

ただよくある「ドイツは何度も憲法改正している(から日本も憲法を改正しても構わない)」というのは、いかにも美味しいところどりであることも分かります。だれか日独比較論を書いてくれないだろうか。


8月の読書メーター

読んだ本の数:16
読んだページ数:5895
ナイス数:64

140字の戦争――SNSが戦場を変えた140字の戦争――SNSが戦場を変えた感想
ウクライナとかイスラエル国防軍とかやや特定の立場からの見方であるところが気にならないではないが、かつてのセルビア紛争でもあったように国際世論を味方に付けなければ戦争続行は困難な状況になっていることがよく分かる。普通の国ならば軍隊を持っていても侵略戦争などできない。だからいかに自国を守るかということが大事なわけだ。この中心線がズレていると議論にならない。☆☆☆。
読了日:08月12日 著者:デイヴィッド パトリカラコス
欧州開戦 1 (新潮文庫)欧州開戦 1 (新潮文庫)
読了日:08月12日 著者:マーク グリーニー
欧州開戦 2 (新潮文庫)欧州開戦 2 (新潮文庫)
読了日:08月12日 著者:マーク グリーニー
欧州開戦 3 (新潮文庫)欧州開戦 3 (新潮文庫)
読了日:08月12日 著者:マーク グリーニー
欧州開戦 4 (新潮文庫)欧州開戦 4 (新潮文庫)感想
並行して「教皇暗殺」を読んでいるが、ジャック・ライアン・ジュニアが登場するほうが断然面白いな。そしてマークグリーニーもなかなかやります。レッドストームライジングを思わせる展開。次がマークグリーニーの最終作らしい。☆☆☆。
読了日:08月12日 著者:マーク グリーニー
機密奪還(上) (新潮文庫)機密奪還(上) (新潮文庫)
読了日:08月12日 著者:マーク グリーニー
機密奪還(下) (新潮文庫)機密奪還(下) (新潮文庫)感想
ジャックライアンジュニアのイトコのドミニクカルーソースピンアウト版。これもマークグリーニーが読ませる。☆☆☆。
読了日:08月12日 著者:マーク グリーニー
教皇暗殺〈1〉 (新潮文庫)教皇暗殺〈1〉 (新潮文庫)
読了日:08月12日 著者:トム クランシー
教皇暗殺〈2〉 (新潮文庫)教皇暗殺〈2〉 (新潮文庫)
読了日:08月19日 著者:トム クランシー
教皇暗殺〈3〉 (新潮文庫)教皇暗殺〈3〉 (新潮文庫)
読了日:08月19日 著者:トム クランシー
教皇暗殺〈4〉 (新潮文庫)教皇暗殺〈4〉 (新潮文庫)感想
やたらと登場人物のモノローグが多い。ぱっと見フリーマントルかルカレみたい。これはクランシーがそういうスパイものを書きたかったんだろうか。イデオロギーに関するつぶやきも相当に多かった。自分の内面の総決算だったのかも。あるいはチャレンジ。☆☆☆☆。
読了日:08月19日 著者:トム クランシー
ドイツ再軍備 (中公叢書)ドイツ再軍備 (中公叢書)感想
日本の自衛隊を考える時に同じ敗戦国であるドイツのことを何も知らないことに気付いて30年前に書かれたこの本を読んでみた。ドイツは日本よりももっと軍部(ヒトラー)の暴走が激しかったので周辺国からの抵抗も相当だったようだがアメリカも加わってNATOの枠組みを作ることでドイツが冷戦の盾になり再軍備へと至った。冷戦が無ければ再軍備は無かったのではと思わせられる。じゃあ今のアジアで共有できる危機ってなんだ。その必然性が無ければアジア諸国は憲法修正を受け入れない気がする。周辺国の理解は重要。☆☆☆☆☆。
読了日:08月24日 著者:岩間 陽子
雪の階 (単行本)雪の階 (単行本)感想
226事件では青年将校たちは本当は何のために蹶起したのか、という仮説に立った小説。しかしストーリーは終始軍とは離れた所で進行するので、226へのつながりが分かるのは終盤になってから。600ページ弱もの大部ならもっと軍の内部でのストーリー展開もありえたのではないだろうか。スケール感を感じないのはそのせいか。ヒロインが突如淫乱になる展開も不可解。書きぶりが重厚なだけにその辺が残念。☆☆。
読了日:08月27日 著者:奥泉 光
イスラム最終戦争 1 (新潮文庫)イスラム最終戦争 1 (新潮文庫)感想
マークグリーニー最終作らしい。ライアンシニアが偉くなってしまったので息子が活躍するのを見るのは本当に楽しい。☆☆☆。
読了日:08月28日 著者:マーク グリーニー
愛国者のゲーム〈上〉 (文春文庫)愛国者のゲーム〈上〉 (文春文庫)感想
最新のシリーズを読んでいてふと最古のエピソードを読みたくなった。☆☆☆☆。
読了日:08月30日 著者:トム・クランシー
愛国者のゲーム〈下〉 (文春文庫)愛国者のゲーム〈下〉 (文春文庫)感想
やっぱりバランスの取れた作品。テクノスリラー、スパイアクションに王室ネタが重みを加えている。何でも正直なライン案のキャラクターもスパイものとしては当時は新鮮だっただろう。☆☆☆☆。
読了日:08月31日 著者:トム・クランシー

読書メーター

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海外出張があると時差ボケもあってなかなか固い本が読みにくい。そんな中でようやく図書館の順番が回ってきた「レオナルド・ダ・ヴィンチ」。中世の人の伝記ってあやふやなところが多いが、作者はあの「スティーブ・ジョブズ」の伝記を手掛けたウォルター・アイザックソン。現存するレオナルドのメモを徹底的に集めて分析して、そこに書かれたことに基づいてこの本を書いたそうです。

読んでいて思うのはあの「モナリザ」って、伊達に名画って呼ばれているわけではないんだということ。絵画についてはまったく知識がありませんでしたが、才能もさることながら技術力が重要なんだってことがよく分かりました。特に、光線に対してそれをどう表現するのかということと、被写体である人体が生物としてどう反応するのかというところまで踏み込んだ描写。これはアートというよりはサイエンスですね。

でも惜しむらくは何年か前の日経新聞日曜版にも掲載されていた「アンギアーリの戦い」。レオナルドの才能でもってこのニヒルな世界を描いたらどうなるのかは是非とも観てみたい気がします。噂ではフィレンツェのヴェッキオ宮殿のどこかの壁の中だか壁画の裏側に埋められているという説もあるらしく、近い将来に観られるのではないかと期待しております。

7月の読書メーター
読んだ本の数:15
読んだページ数:4629
ナイス数:68

米中開戦 1 (新潮文庫)米中開戦 1 (新潮文庫)感想
しかし自ら書いているように、大統領の息子が秘密工作員ってありえないよな。誰かが「あ!ジャックジュニア!」って叫んだら終わりじゃん。まあいいけど。ただ工作員としての資質が一部大統領の家族であったゆえになっているのはちょっといただけない。設定を楽しむ小説ですから。☆☆☆。
読了日:07月02日 著者:トム クランシー,マーク グリーニー
米中開戦 2 (新潮文庫)米中開戦 2 (新潮文庫)
読了日:07月07日 著者:トム クランシー,マーク グリーニー
米中開戦 3 (新潮文庫)米中開戦 3 (新潮文庫)
読了日:07月07日 著者:トム クランシー,マーク グリーニー
米中開戦 4 (新潮文庫)米中開戦 4 (新潮文庫)感想
やはりデビュー作のレッドストームライジング以来、軍隊の正規戦での作戦行動を描かせるとピカイチですね。前作は隠密行動が多かったので久々にクランシー節を読んだ気がする。
読了日:07月07日 著者:トム クランシー,マーク グリーニー
鳥肉以上,鳥学未満.鳥肉以上,鳥学未満.感想
著者がラジオに出演していたので軽い気持ちで読み始めたが相当に深い。と言っても興味が無いとまったく響かないがw ヤゲンが人間で言うと肋骨の真ん中にあるあれと同じだというのは、触った感触で以前から思っていた。☆☆
読了日:07月19日 著者:川上 和人
米露開戦 1 (新潮文庫)米露開戦 1 (新潮文庫)
読了日:07月19日 著者:トム クランシー,マーク グリーニー
米露開戦 2 (新潮文庫)米露開戦 2 (新潮文庫)
読了日:07月19日 著者:トム クランシー,マーク グリーニー
米露開戦 3 (新潮文庫)米露開戦 3 (新潮文庫)
読了日:07月19日 著者:トム クランシー,マーク グリーニー
米露開戦 4 (新潮文庫)米露開戦 4 (新潮文庫)感想
30年前と現代を行ったり来たり。クランシーには久しぶりのオールドスタイルのエスピオナージ物。ちょっとだけルカレを思わせる香り。米中、米露、米朝と続くわけだがそれほど荒唐無稽でもないんだよな。☆☆☆。
読了日:07月19日 著者:トム クランシー,マーク グリーニー
レオナルド・ダ・ヴィンチ 上レオナルド・ダ・ヴィンチ 上感想
スティーブジョブズの伝記を書いた人によるレオナルドダヴィンチ伝。時系列で誰にあって誰に影響を受けたのかが淡々と書かれている。メモを取りながら読むのがお勧め。☆☆☆☆。
読了日:07月24日 著者:ウォルター アイザックソン
米朝開戦 1 (新潮文庫)米朝開戦 1 (新潮文庫)
読了日:07月24日 著者:マーク グリーニー
米朝開戦 2 (新潮文庫)米朝開戦 2 (新潮文庫)
読了日:07月24日 著者:マーク グリーニー
米朝開戦 3 (新潮文庫)米朝開戦 3 (新潮文庫)
読了日:07月24日 著者:マーク グリーニー
米朝開戦 4 (新潮文庫)米朝開戦 4 (新潮文庫)感想
「開戦」シリーズと言って良いのか。世界にこんなに戦争があふれていたら金融市場とかめちゃくちゃになりそうなもんだが。クランシーはこれが最後だったのかな? お疲れ様でした。☆☆☆。
読了日:07月24日 著者:マーク グリーニー
レオナルド・ダ・ヴィンチ 下レオナルド・ダ・ヴィンチ 下感想
この作家のすごいところはスティーブジョブズとレオナルドダビンチに対する距離感が全く変わらないように読めるところ。そして時系列ってやっぱり素晴らしい。最後の晩餐、岩窟の聖母、モナ・リザ、アンギアーリの戦い。自分が死ぬまでにアンギアーリの戦いが発見されることはあるんだろうか。あの完成形は凄いんだろうな。直にみてヒリヒリしたい。このイマジネーションを掻き立ててくれる凄い本でした。☆☆☆☆☆。
読了日:07月31日 著者:ウォルター アイザックソン

読書メーター

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久々に5千ページに到達せずでした。6月は専ら資格の勉強と英語のヒアリング練習に時間を割いてましたね。これはしばらくこんな感じが続きそうです。この中でも、やはり原武史が面白い。自分より2歳年上なだけなので見ている風景はほぼ同じ。それで皇室のこととか日教組のこととか書かれると俄然のめり込む。

「滝山コミューン1974」はリアルでしたね。この時代感は映画やドラマを見てもなかなか出てこない。しかしそういう目で振り返ってみると、光瀬龍とかの学園ものSFってこういう空気を帯びてたな~。1974というよりは「1984」って感じだよな。


6月の読書メーター

読んだ本の数:10
読んだページ数:3421
ナイス数:85

皇室、小説、ふらふら鉄道のこと。皇室、小説、ふらふら鉄道のこと。感想
三浦しをんの発言が結構保守によっているのでどうしても途中三浦瑠璃の顔が浮かんでしょうがなかった。いや、そんな本は読まないが。やっぱり原先生希少価値高し。詰め将棋見てるみたい。この三島由紀夫論は本当に面白い。そこに突っ込む三浦しをんもいい。原武史の一連の本を読んでから読むとなおさら最高だ。☆☆☆☆☆。
読了日:06月04日 著者:原 武史,三浦 しをん
ハンターキラー 潜航せよ〔下〕 (ハヤカワ文庫NV)ハンターキラー 潜航せよ〔下〕 (ハヤカワ文庫NV)感想
大統領の救出劇が荒唐無稽すぎる。いくらSEALSでもその計画はないだろう。他のアクションものを読んできた目には地上戦パートがいかにも荒っぽい。一方で後半の潜水艦戦はさすが元潜水艦長だけあってリアリティを感じる。知らんけど。もっともっとギリギリ感を研ぎ澄まして、些細なことが生死にかかわるという表現をしないと映画ではよくても小説では辛いな。☆☆。
読了日:06月06日 著者:ジョージ・ウォーレス,ドン・キース
〈女帝〉の日本史 (NHK出版新書 529)〈女帝〉の日本史 (NHK出版新書 529)感想
基本は前著の「皇后考」に中韓の女帝史と将軍家の女性の存在を追加した内容。皇太子の母が権力を持ちすぎるため、徳川家では社会的地位の低い生母が用いられたという、まさに生む機械。この空気の中では女系天皇は生まれえない。こういう歴史観もあるんだな。権力は集中されるので政治的には確かに安定する。☆☆☆。
読了日:06月16日 著者:原 武史
デッド・オア・アライヴ〈4〉 (新潮文庫)デッド・オア・アライヴ〈4〉 (新潮文庫)感想
「ライアンの代価」を読んでいてその前のストーリーが分からなくなったので4巻だけ読んだ。こんなに有名なシリーズなのに図書館には4巻目しかなかった。やっぱり最近の軍事スリラーと比べてもさすがにクランシーは細部の描写が凄いな。☆☆☆。
読了日:06月16日 著者:トム クランシー,グラント ブラックウッド
ライアンの代価〈3〉 (新潮文庫)ライアンの代価〈3〉 (新潮文庫)感想
このブルージェハリファから落ちるアクションはMI4とどっちが先か。マークグリーニーがアクション担当になって細部が良くなったな〜。特に近接戦闘。⭐︎⭐️⭐️
読了日:06月17日 著者:トム クランシー,マーク グリーニー
ライアンの代価〈4〉 (新潮文庫)ライアンの代価〈4〉 (新潮文庫)感想
最後は核爆弾の停止で終わるのもMI6みたい。まあこの領域はどれも同じような筋書きになってしまいますね。でも世界情勢の見方がしっかりしてるので、いくらマンネリでも面白い。⭐️3つだけど。
読了日:06月17日 著者:トム クランシー,マーク グリーニー
国際テロ〈上〉 (新潮文庫)国際テロ〈上〉 (新潮文庫)感想
ジャックライアンの息の掛かった"キャンパス"設立のお話なんだが、作者が米国の情報機関に対して抱いている不満をここでぶちまけたというところか。あとはテロの親玉とライアンジュニアの独白が長い。いつになく内省的なお話になっている。☆☆☆。
読了日:06月27日 著者:トム クランシー
昭和天皇 (岩波新書)昭和天皇 (岩波新書)感想
改めて読むと天皇の戦争責任についてかなり正面から取り上げている。天皇が兄弟げんかをするのは今に始まった話ではないのだな。生前譲位に対して作者がネガティブな意識をもつ理由はこの辺だろうか。☆☆☆☆。
読了日:06月27日 著者:原 武史
国際テロ〈下〉 (新潮文庫)国際テロ〈下〉 (新潮文庫)感想
ただ淡々とテロリストを殺戮していく。やはり作者がかなりいろんな思いを込めてしまっている気がする。これではキャンパスは殺し屋集団ではないか。本作を読んだ人が作者の引退を予感したのも無理はない。次作ではかなり立て直されるようである。☆☆。
読了日:06月27日 著者:トム クランシー
滝山コミューン一九七四 (講談社文庫)滝山コミューン一九七四 (講談社文庫)感想
自分の小学生時代と照らしてリアルすぎて嫌になるが、作者は冷静に当時の背景を描く。日本の教育が歪んでいった典型がここにあるのではないか。やってることはまさに子供による政治。☆☆☆☆。
読了日:06月29日 著者:原 武史

読書メーター

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5月は意外とたくさん読めた。やはりイーロンマスクのロケット開発話が面白かった。彼は本気だ。もうすでに数十回の商業打ち上げを行っているらしい。それに対してamazonのジェフベゾスは、やや金に任せた感じで、イーロンマスクに比べると純粋さを感じないですね。

これだけ読むと、ことロケット開発に関してはイーロンマスクを応援したくなる。そういう意味では例のホリエモンのロケットも地道に低予算でやってるんですよね。ただこれから打上のペイロードを増やしていくと、いろいろ問題に直面するんでしょう。それも含めて注目です。



5月の読書メーター

読んだ本の数:16
読んだページ数:6002
ナイス数:111

ファンタジーランド(下): 狂気と幻想のアメリカ500年史ファンタジーランド(下): 狂気と幻想のアメリカ500年史感想
銃規制でNRAが政府が我々を武装解除するのに対抗するためにも重が必要だとしたレターはかなりヤバい。でも最高裁も修正第2条の解釈として、政府に対抗して自発的な市民軍の結成を認める解釈を行っているという。そんな趣旨ではないだろう。日本もそうなんだけど、起草したときの経緯は踏まえなくていいのか? 字義で解釈されてしまっていいのだろうか。いずれにせよアメリカ人のこの気質は本当にピルグリムファーザーズからの遺伝なのか、それ以外の地理的な要因なのか。☆☆☆。
読了日:05月04日 著者:カート アンダーセン

宇宙の覇者 ベゾスvsマスク宇宙の覇者 ベゾスvsマスク感想
これを読むとイーロンマスクのスペースXが相当先行していることが分かる。実際、同社の打上数は他国を完全にしのいでいるらしい。タイトルはベゾスを持ち上げすぎだろう。本書自体がワシントンポスト記者が書いたらしい。なんじゃそりゃ。それでもマスクの先行度は隠しようもないらしい。むしろイーロンマスクの本だな。☆☆☆☆。
読了日:05月04日 著者:クリスチャン・ダベンポート

国家はいかに「楠木正成」を作ったのか: 非常時日本の楠公崇拝国家はいかに「楠木正成」を作ったのか: 非常時日本の楠公崇拝感想
戦前にいかに楠木正成が武人の象徴として持ち上げられていったかを、具体的な文献や著名人の発言により説明していく内容。当時の軍部の精神性の一端が垣間見える。最後は湊川神社の大鳥居が崩落した話で終わる。なるほど。確かに強いだろうな、兵士としては。☆☆☆。
読了日:05月04日 著者:谷田 博幸

ファースト・マン 上: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生 (河出文庫)ファースト・マン 上: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生 (河出文庫)感想
冒頭にアームストロングが月に行く前に語った言葉「地上の群衆の中にいれば大気を感じることができ十分あるように思えてあまり心配することも無いだろう。だが遠く離れた別の地点から見ればなぜ心配しなければならないかもっと簡単に理解できるのだ」。冒険だけではない、何で人が宇宙旅行に行くのかのすべてが語られている。しかしオルドリンが月面一番乗りしたかったという話は末代まで語られるね。みっともないね。☆☆☆☆。
読了日:05月06日 著者:ジェイムズ・R. ハンセン

パーフェクト・ハンター (上) (ハヤカワ文庫NV)パーフェクト・ハンター (上) (ハヤカワ文庫NV)感想
久々の再読。この比類なき強さ。タフさ。やっぱり連続物ミステリー主人公三強の一角にあげとこう。しかしこんなに強いライバルがいたんだな。☆☆☆☆。
読了日:05月06日 著者:トム ウッド

パーフェクト・ハンター (下) (ハヤカワ文庫NV)パーフェクト・ハンター (下) (ハヤカワ文庫NV)感想
トム・ウッドはこれがデビュー作だったのか。非常に濃密でスピーディでシャープで情熱的な作品。情緒的に流れすぎるグレイマンと比べてもプロフェッショナルぶりがすばらしい。☆☆☆☆☆。
読了日:05月07日 著者:トム ウッド

ファイナル・ターゲット (上) (ハヤカワ文庫 NV)ファイナル・ターゲット (上) (ハヤカワ文庫 NV)感想
前作のレベッカを引きずっている描写がそこかしこに。そして感情を交えず仕事に徹するプロフェッショナルの姿がよい。やっぱりグレイマンは相手に感情移入しすぎだよな。
読了日:05月13日 著者:トム・ウッド

ファイナル・ターゲット (下) (ハヤカワ文庫 NV)ファイナル・ターゲット (下) (ハヤカワ文庫 NV)感想
最強の相手イスラエル諜報機関との息もつかせぬ死闘。そしてヴィクターも絶対的に強いわけではない。なぜ続編は翻訳されないのか。こうなったら原書で読むか。もう8まで出ているらしい。
読了日:05月13日 著者:トム・ウッド

皇后考皇后考感想
再読。ここまで貞明皇后をあさましい存在として描いていたとは気づかなかった。むしろ昭和天皇に対する重圧の主体として捉えていた。下手すれば二・二六の首謀者にされかねない。そして貞明皇后の形ばかりの神功皇后・光明皇后憑依。皇族外から皇后になることはこれほどにハードルが高いのか。筆者は美智子皇后こそ光明皇后に成り代わりうる存在だとする。ならば雅子妃は象徴天皇制を担えるのか。問題作。☆☆☆☆☆。
読了日:05月21日 著者:原 武史

ライアンの代価〈1〉 (新潮文庫)ライアンの代価〈1〉 (新潮文庫)感想
軍事スリラーのパイオニア、トムクランシー。この「キャンパス」っていう会社の設立経緯が良くわからないので前作の「デッドオアアライブ」を借りようとしたら図書館に無い。トムクランシーの威光も薄れたな~。こっちの作品のほうは以前にもまして御託が長い。というかパターンが出尽くしてきた気がする。☆☆。
読了日:05月21日 著者:トム クランシー,マーク グリーニー

ライアンの代価〈2〉 (新潮文庫)ライアンの代価〈2〉 (新潮文庫)感想
といいながらも続けて読む。いまamazonprimeでやっている分析官ジャックライアンの原作ってもしかしてこれですか?☆☆。
読了日:05月21日 著者:トム クランシー,マーク グリーニー

平成の終焉: 退位と天皇・皇后 (岩波新書)平成の終焉: 退位と天皇・皇后 (岩波新書)感想
平成天皇は昭和天皇のスタイルを継承したのではなく、自分のスタイルを作り出したという事ですか。さらには美智子皇后の自らのポジションの確立と生前退位をめぐる対立。 いつか無くなるかもしれない皇室について考えるためにも大事な1冊。⭐️⭐️⭐️⭐️⭐️。
読了日:05月25日 著者:原 武史

マルコムX(上):伝説を超えた生涯マルコムX(上):伝説を超えた生涯感想
キング牧師は知っていてもマルコムXは知らなかったので読んでみた。白人との平等ではなく黒人が独立できる社会を目指した前半と、人種ではなくムスリムに帰依していく後半。それにしても長い文章。忍耐で下巻へ進む。☆☆☆。
読了日:05月26日 著者:マニング・マラブル

マルコムX(下):伝説を超えた生涯マルコムX(下):伝説を超えた生涯感想
ムスリムに帰依しメッカを巡礼してますます目線がグローバルになっていくマルコムX。それに対し殺意を抱く出身母体のネイションオブイスラム。下巻のほとんどがその陰謀の顛末に費やされる。人権運動をうたいながら結局は権力争いというのが貧しい。追い詰められ過ぎているからか。何とか読み切った自分をほめたい。☆☆☆。
読了日:05月26日 著者:マニング・マラブル

ファースト・マン 下: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生 (河出文庫)ファースト・マン 下: 初めて月に降り立った男、ニール・アームストロングの人生 (河出文庫)感想
上巻に続いてオルドリンのイジメが凄い(笑)ウィキペディアによれば本当は表に出たがらない人だったのに無理に表に出ることになって月から帰ってきて心を病んだとあるが、認知欲求をコントロールできない人だったのか。ただニール自身もプロジェクトのパーツの一部だったわけで、それに対して世間の英雄扱いが余りにアンバランスだったということはあるだろう。彼のことを宇宙飛行士とは呼んでも冒険かという人はいないからな。☆☆☆☆。
読了日:05月30日 著者:ジェイムズ・R. ハンセン

ハンターキラー 潜航せよ〔上〕 (ハヤカワ文庫NV)ハンターキラー 潜航せよ〔上〕 (ハヤカワ文庫NV)感想
先に映画を観たのだが冒頭の米原潜が撃沈される経緯がよく分らなかったので小説を読んだ。こ、これは.... つくりがかなり荒っぽく必然性の無い流れが多い。例えば最初に米原潜が撃沈されて救援の米原潜が来るまで2週間掛かっているのだが、その間ロシアの原潜がどんな風に過ごしていたのか描写が無いので時間の経過が全くわからない。(映画では撃沈の場に居合わせるので時間は経過しない。) 伏線なく突然場が始まるので説明が全部後付なのだ。自分はこれでは楽しめないな~。映画ができたから翻訳されたと思ったほうがいいですね。☆☆。
読了日:05月31日 著者:ジョージ・ウォーレス,ドン・キース

読書メーター

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今月の衝撃はカート・アンダーセン「ファンタジーランド」。アメリカがメイフラワー号の昔からいかに新大陸に夢を抱いて海を渡ってきて、ゴールドラッシュやラスベガス、1920年代などを経てトランプ大統領を生み出す国になったかという歴史。

その観点だけで捉えたら、特に1990年代以降はかなりこの国はヤバい。Xファイルはトンでも説で国民を洗脳、フレンチデビディアン、共産主義の打倒、銃規制、反知性主義。作者は今がファンタジーランドのピークだというのだが。


4月の読書メーター

読んだ本の数:10
読んだページ数:3406
ナイス数:85

暗殺者の飛躍〔上〕 (ハヤカワ文庫 NV)暗殺者の飛躍〔上〕 (ハヤカワ文庫 NV)感想
久々のコート・ジェントリー。まだ傷がいえていないということは前作から数週間の設定なのか。呼んでいるうちに前作までの緊張感の高い展開、ジェントリーの超人ぶりが蘇ってきた。やっぱりこのシリーズ面白い。☆☆☆☆。
読了日:04月02日 著者:マーク・グリーニー

暗殺者の飛躍〔下〕 (ハヤカワ文庫 NV)暗殺者の飛躍〔下〕 (ハヤカワ文庫 NV)感想
ジェントリーらしい終わり方。やはりグリーニーはトムクランシーの弟子だけあって愛国精神を正面から示すのな。これが暑苦しくもあり、殺し屋ケラーほど割り切られるのもさびしくもあり。しかしこれだけ死なないとは本当に運が良いんだな(笑)。☆☆☆☆。
読了日:04月05日 著者:マーク・グリーニー

贖罪の街(上) (講談社文庫)贖罪の街(上) (講談社文庫)感想
久々のハリー・ボッシュ。やっぱりいい。何よりも正義というよりも真実を追い求めるのがいい。真実の前には自分の正義も曲げる。判りやすい。☆☆☆☆。
読了日:04月12日 著者:マイクル・コナリー

贖罪の街(下) (講談社文庫)贖罪の街(下) (講談社文庫)感想
犯罪そのものは小粒なんだけど、これを機にハリーはそっちの方向(奉公?)で行くのか?ミッキーとの対比が面白かったのでその線でずっとやってもらってもいい気もする。マディにも評価されたようですしね。この丹念な調査こそがHBシリーズの真骨頂ですよね。☆☆☆☆。
読了日:04月12日 著者:マイクル・コナリー

言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)言ってはいけない 残酷すぎる真実 (新潮新書)感想
言ってはいけない事をあえて書くということなのだろうが、子供が殺人者になった親が自殺したことを何の注釈も無く書いて放置するなど、あまりに配慮が足りないのではないか。最後に救いのような研究結果を載せているがそれで全てが救われているわけでもない。内容が興味深ければ読むというものではない。☆。
読了日:04月12日 著者:橘 玲

暗殺者の潜入〔上〕 (ハヤカワ文庫NV)暗殺者の潜入〔上〕 (ハヤカワ文庫NV)感想
ここに来てますますジェントリーの行動原理がわからなくなってきた。ミッションの完遂を妨げるかもしれないことになぜかかわるのか。作者の嗜好はわかるとしても。最初の三部作ではあまり気にならなかったが本作ではとりわけ気になる。下巻へ。☆☆☆。
読了日:04月15日 著者:マーク・グリーニー

暗殺者の潜入〔下〕 (ハヤカワ文庫NV)暗殺者の潜入〔下〕 (ハヤカワ文庫NV)感想
これはミッションインポシブルのイーサンハントを目指しているのか。単なる殺し屋だとずっと思っていた。どうやら世界平和のために仕事をしているらしい。殺し屋ケラーほどに割り切る必要も無いが、ここまで正義漢ならばいろいろ違うアプローチがあるのでは。読者はアクションシーンだけを楽しんでいるわけではない。☆☆☆。
読了日:04月15日 著者:マーク・グリーニー

忌野旅日記 新装版 (新潮文庫)忌野旅日記 新装版 (新潮文庫)感想
絵が上手い。アーチストの本音は珍しい。しかも忌野清志郎だから貴重。☆☆☆。
読了日:04月21日 著者:忌野 清志郎

海洋戦略論: 大国は海でどのように戦うのか海洋戦略論: 大国は海でどのように戦うのか感想
マハンの制海理論やコーベットの海洋戦略論を整理し、海軍の軍事目的を領域拒否、制海、能力投射に区別。これで日米英中ロ印6か国の海軍戦略を分析していく。何よりも米国の制海能力が各国戦略立案の軸になっているのが分かる。そして中国がいかに戦略を変化させてきたのかも分かる。英国がフォークランドで苦戦したのは冷戦の影響だったとかも。 最後に最新技術の影響にも触れているが、ドローンなどのロボットやAIの影響への考察が無いのが残念。読んで損は無い。自分は久々にノートを取りながら読んだ。☆☆☆☆。
読了日:04月21日 著者:後瀉 桂太郎

ファンタジーランド(上): 狂気と幻想のアメリカ500年史ファンタジーランド(上): 狂気と幻想のアメリカ500年史感想
このアメリカ国民が独立の昔からファンタジーに淫しているという切り口は本当にいいのか。一見正しく下巻もすごく楽しみなんだけど、そしてアメリカという国の勢いみたいなこともこの切り口ならばすごくよく理解できるんだけど、他の切り口が提示されていないのが不安。☆☆☆。
読了日:04月26日 著者:カート アンダーセン

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