去る3月3日(日)、自転車での東京湾一周にチャレンジした。住み処である浦安から横浜、横須賀を経由して久里浜から東京湾フェリーで富津市に渡り、木更津、船橋を通過して浦安に戻ってくる、およそ180kmの旅である。

「旅」と書いたが、そう呼ぶにふさわしい距離と行程である。まず距離は、普段自転車に乗らない人からすれば、圧倒的だ。西に行けば静岡、東(北?)だと白河くらいまでは行ってしまう。行程的にも、京浜間の交通過密地帯から、風光明媚な三浦半島を抜け、予想外に雄大な房総半島まで、地形としてもバラエティに富んでいる。スポーツバイク歴3ヶ月ではあるが、ビギナーが1日で走破可能なコースとしては最長に近いこのルートについて、記してみた。

出発は朝7時。朝食を中途半端にすると、結局途中で時間のロスになるので、ロングライドの際にはできるだけ自宅で摂るようにしている。しかしながら今日のルートでは、東京湾フェリーが一時間毎に出ているので、久里浜に至る午前中は結構忙しい。何故ならフェリーが渡った先の富津市の金谷港から浦安までは約90km。自転車だと5時間はかかる距離であり、明るいうちに自宅にたどり着くには12時には上陸したく、そうすると11:20発の船に乗る必要がある。浦安から久里浜は約80kmなので、7時発だとギリギリである。

愛車はTREK1.2。12月に10万円強で買った、ロードバイクのエントリーモデルだ。他のに乗ったことがないので良く分からないが、アルミフレームなので結構路面の凹凸は拾うようだ。

装備はいつものように、ツール類、妻手製のオニギリ二個、爽健美茶のペットボトルとお守りの輪行セット。携帯電話に財布。

まずは浦安市内から葛西を抜けて清洲橋を渡る。信号が多くスピードが上がらない。それでも8時には築地付近まで来ていた。築地の場外辺りでアジア系の観光客に呼び止められる。「ココ、ツキジ、サシミタベタイネ!」私「It is Sunday, today. I suppose holiday, sorry !」ちょっとかっこよかったかも。

そのまま海岸通に突入。路肩はほとんど無いが、日曜日なので車が少なくかなり快適である。と思っていたら芝浦付近でミニパトに「そこの自転車、歩道に上がりなさい」と注意された。確かに良くみると軽車両通行禁止だった。そこで海岸通はやめて、15号線へシフト。

こちらも車は少なく、車道をずっと走ったが怖い場面はなかった。信号待ちは多いものの8時半には多摩川に差し掛かり、9時半に関内辺りに到達。快調である。空腹を覚えたので日高屋でラーメンを頂く。味は可もなく不可もなく。店内で残り距離をナビで再計算すると、何とあと30km。1時間半で30kmというのはかなり厳しいが、それでもめげずに11:20の便を目指すのであった。

横浜、横須賀間は16号線を使ったが、道幅もそれなりにあり、意外と快適。トンネルもいくつかあったが、こちらは歩道が狭く、やむなく車道を走ることに。横須賀の基地の前を通り過ぎ、観音崎までの標識が目立ち始める。残り距離は久里浜とほぼ一緒であり、残り30分で12kmという、神風でも吹かないと間に合わない距離に。結局浦賀への入り口を間違えてしまい、時間切れとなったので、あきらめて観音崎をゆっくり回ることにする。しかしこの間のオーバーペースがあとに尾を引くことに。

そのまま東京湾フェリーの乗り場に11:40くらいに到着。結局スタートから丁度90kmになっていた。


12:20発のフェリーに乗船することになった。12:05には乗船開始。自転車でフェリーに乗るのも初体験で少々緊張したが、係の人が自転車に傷が付かないよう丁寧に扱ってくれたので一安心。扱い慣れてる感じであった。船内では一人で座席の一角を占拠しリラックス。船内では息子へのお土産に小さなホイッスルを購入し満足であった。しかし多少風があるのか、数千トンのフェリーの割に東京湾の中央付近で結構船体が左右に揺れていた。
そしていよいよ富津市の金谷港に接岸。時間は丁度1時。後半の旅のスタートである。(後半に続く)